新規事業「VOiCE」を始めて1年でミッションを変えた話
note初投稿(「新規事業をはじめようと思った話。」)から1年半。月1記事くらいは書きたいなと思い描いていましたが、あっという間に月日が流れました。今度こそ、まずは「続けること」にこだわります。
今回は「現職社員の会社選び VOiCE」のミッションについて。
昨年1年間を走り終え、ミッション変更に至る過程やその背景にある思いを語ります。
※社内のみに公開されるブログのインタビュー記事を、一部、公開できる形に編集したものです。チームのメンバー、またこれから一緒に働くメンバー、そして、お客さんにも?のぞき見して頂きたいなと思い、公開します。
立ち上げ1年で、ミッションを変えた話
元々、2023年の1年間は「現職社員の声で会社選びを当たり前に」というミッションで走りました。もちろんこれは今にも繋がっています。繋がっているんですけど、一貫してブレなかったのは「既存の企業口コミサイトが作り上げてきた世界観へのアンチテーゼ」。
去年の4月頃は、「サーベイデータを世の中に公開する」という透明性の高いメディア作りがコンセプトでした。だから「現職社員の生々しい声を表に出す」ってことを重要視して、透明性の高い会社が選ばれる世の中を作るんだって始めたんですけど…
実際に声をとってみてわかったのは、当事者の意識も持たない、責任なき自由、責任なき権利主張みたいな、外野から石を投げるだけの声があまりに多いこと。「VOiCEがやりたいことってこれだっけ?」と、疑問に感じながら走った数ヶ月間がありました。しかも、売れない。
そんな中で、改めて「僕たちが届けたいこと」を整理していくと、「やめた理由」ではなく「今ここにいる理由」で、ぶら下がり社員や窓際社員ではなく、コア社員・活躍社員の声だよねと。
…みたいに、去年1年間で、VOiCEという事業でやりたいことの輪郭がはっきりしていきました。
で、営業スタイルも変わっていき、10月11月と受注高も順調に右肩上がりになり、そんなタイミングでミッションを変えようとなりました。やりたいことをちゃんと言葉にしようと。
新しいミッション
「会社選びを、マシからマジへ」
という言葉に込めた思い
いまって求人サイトを見渡せば、「残業何時間以内です」とか「年間休日何日以上です」とか、「転勤なし」とか、「電話応対なし」とか、「ノルマなし」とか、とにかく、企業はどれだけ“ゆるふわ”かを訴求している。
それに対して、口コミサイトに書き込まれている退職者の声で裏取り調査を行う。こういう一連のプロセスが当たり前の社会なんで、求職者側も当然自分が損しない、失敗しないための会社選びをせざるを得ないんです。これを僕は「マシ」な会社選びと呼んでます。
一方、もっと、自分の成長や活躍、自己実現、それこそ年収を上げたいもそうだし、職位を上げて裁量を大きくして、大きなチャレンジしたいとか、仕事に本気になれる会社選びを増やしたいなと。つまり「マジ」な会社選びを世の中の当たり前にしていきたい。
ミッションの変更は“良い意味”で自分たちの首を絞めた
実は、変える前からイイなと思っていたのが、自分たちの判断基準も「あれ、これマシな選択してない?マジな選択じゃなくない?」って、自分たちにも矢印が向くこと。
想像したんですよ。僕がこのミッションを大々的に掲げたら、まず、絶対にチーム内で「福田さん、それマシな選択じゃない?」と毎日突っ込まれる。
怖いなぁ、イカついなぁ…って思ったんですよね。でも、同時にそれがイイなって。マシな選択している瞬間あるよな、やっつけになっちゃう時もあるよな、でも、それを許されないってことだよな、それって物凄く大事なことだよな、と。自分たちが起点となって、社内にも、お客さんにも、ユーザーにも、マジを求め合う。そんな状態をつくれたら、絶対社会は良くなるから。
自分たちの行動が、常に、密接に、直接的に、ミッションに結びつくと、お飾りじゃなくなる。やっぱり掲げる以上、掛け軸じゃダメだから。このミッションならそうならないと確信できたので、イイなと思っていました。
マジな人、世の中にそんないる?問題
よく、周りの人から聞かれるのが、今の若者に、そんな「マジ」な人はいるのか?と。マーケットインの思考回路で捉えると、とてもよく理解できるご指摘です。
なんですけど、正直、いるか・いないかにはこだわっていません。
川に石を投げるから波紋が生まれるように、無かったところに無かったものを投げ込まれるから、初めて、そのことについて考えるっていうのあるじゃないですか。
既存の企業口コミサイト群が作り上げた世界観が世の中的には当たり前だし、僕自身、今はそんなもんだとも思っている。でも、投げかけることで、その当たり前を揺り動かすことができると信じています。そっちの方がおもしろいから。
ミッションの実現は世界を数ミリ単位で動かし続けること
僕は営業を「布教」と表現をしているんですけど、経営者や人事の方に「VOiCE」という選択肢を提示するのも、それだけで、その方々の世界にちょっとは影響を与えているんですよね。これはフィールドセールスも、インサイドセールスも、パートナーセールスも同じ。
VOiCEというサイトに1ページ増えるというのもそう。その会社を調べてきた人たちに、もうひとつ、新しい選択肢が否応なしに入っちゃう。だから制作の仕事は、1ページを完成させるたびに、数百、数千人にマジのきっかけを与えている。
もちろん、マジな人を増やすためには、外側(採用)だけではなく、内側(組織)も良くしていかないといけない。だから、VOiCEの顧客の成功は、そっくりそのままVOiCEの理念の実現にも繋がっている。
つまりVOiCEという事業に関わるメンバーは、みんなで世界を数ミリ単位で動かし続けているんです。
数ミリ単位で動かし続けた先にあるもの
その先にある世界では、ワークエンゲージメントのスコアが上がり、生産性が向上し、社会全体の幸せの総量が必ず増えます。
アメリカのギャラップ社が行った「グローバル職場環境調査」で、日本のワークエンゲージメントの高い社員(「熱意ある社員」)の割合は5%。145ヵ国中145番目の最下位。
*2023 年版 ギャラップ職場の従業員意識調査:日本の職場の現状
ただ、ワークエンゲージメントのスコアが1単位上昇すると、労働生産性は1~2%上がるとも言われています。つまり、ワークエンゲージメントのスコアが上がれば、企業の業績も上がり、当然、社員にもそれが還元される。すると、豊かさが得られ、幸せの量も増えるのではないかと僕は思っています。
さいごに、VOiCE事業に関わる人たちについて
このミッションを掲げて以来、一人ひとりが今まで以上に自分の役割に最終責任を持ち、世の中にマジを増やす仕事にマジになっています。マジを増やすっていう軸にズレがないから、一人ひとりが自由に“らしさ”を活かして、仕事ができているんだと思います。
でも逆を言うと、軸がズレた人、理解しようとしない人には、不自由極まりないことを求めるんだろうなとも思っています。というか、去っていい、と断言すると思います。
っていう意味ではみなさん、心から理念をちゃんと理解しようとしてくれる。恵まれたチームだと思います。これがVOiCEの強さでもありますね。だから、絶対にうまくいく、社会を変えられると、確信しています。
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