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2023年にやったインディーゲーム

特に書くほどのことはないけど、なんとなくメモっておこうと思い。ネタバレがあるものについては(ネタバレあり)と書いたので注意してください。


14種のマインスイーパーバリエーション

LayerQさんの配信で知ったパズルゲーム。詰め将棋ならぬ詰めマインスイーパー。「14種」というのは追加ルール(例:地雷マスは必ず隣り合う、数字が嘘)の種類で、ただでさえ難しいのに、ルールごとに思考のモードを変えないといけなくて、頭がパンクしそうになる。それだけに解けた時には快感がある。

UIがおしゃれだったり、かわいいキャラクターが褒めてくれたり、みたいなことは一切ない。紙の本として出ててもおかしくない硬派さで、純粋に「パズルを解くってこういうものだよなあ」と思い出させてくれる良作。おもしろかった。

唯一の欠点(?)は、一生遊べるくらいの問題の量があること。間違いなく数百時間はかかる。そして、もう今年には続編が出てしまうという過酷な現実…

レールバウンド

線路を繋げて電車を走らせるパズルゲーム。とりあえず画面がおしゃれ。

よくできたパズルゲームだと思うけど、個人的には頭がついていかなかったというか、中盤以降は「考えるより総当たりで試す方が早い」という感じになってしまって、あまり面白くなくなったので脱落した。Steamの感想を見てても、高難易度の問題はそういう感じで解いた人がけっこういそうなので、普通の人間の頭の限界を超えている気がする。

まあ、難しい問題はともかく、電車が走っているのを見るだけで楽しいので、軽く遊ぶにはまあまあおすすめできる。

Melatonin

おしゃれリズムゲーム。音楽とビジュアルがチルい。そのゆるいビジュアルに反してタイミングの判定けっこうシビアで、自分がリズムゲーム苦手なのもあって2時間くらいでギブアップしてしまった。雰囲気は夢の中にいる心地でとてもいい。

いまSteamのレビューを読んでたら、難易度設定をいじれば判定ゆるくなって遊びやすくなったらしい。そんな手があったのかー。

メグとばけもの

最強の魔物が脆弱な人間のこどもを守りながら冒険するRPG。あからさまに泣かせにきてるなー、とわかるストーリでありながら、そのハードルを越えてちゃんと泣かせてくるのは、天晴、という感じ。

コマンド式RPGとして面白いところは特にない。ゲームシステムはストーリーを味わうためのオマケ。シナリオは、冷静に考えればおかしくない?、みたいなところもちょいちょいあるけど、クリアまで4時間程度の短い作品なので、疑念が募ってくる前に逃げ切れると思う。

Citizen Sleeper

SFテーブルトーク RPG。Citizen Sleeperは2022年に出たけど、無料DLCの追加エピソードが3つあって、最後が2023年3月なので2023年もやってた。Citizen Sleeperについては、今年の2月に日本語版が出るのでまた改めて紹介を書きたい。ということで今回はコメントなしで。とりあえず、最高のSF小説です。

Celeste

「precision platformer」というジャンル(精密なアクションが要求される2Dアクション。超絶テンポのよい死にゲー)を打ち立てた2018年のタイトル。もはや2Dアクションの必修科目なので、ちょっとだけ触っておくかーと思ってセールの時に買ってやっていた。アクション苦手なので「こんなん絶対無理やろ…」と思いながら死にまくって、でもまぐれでクリアできることもあり、この気持ちよさはハマる人いるのわかるなあ、と思った。

2024年はこのスタジオの待望の新作が出ると予告されている年でもある。備えよう。

Wildfrost

ローグライクデッキ構築。Steamのレビューが最初は荒れてたけど、ふつうに面白かった。ビルドを練ったり、厄介な特殊能力の敵をどう処理するか考えたり、そこそこ奥深かったと思う。表ボスを倒すところまではやった。

Alina of the Arena

ローグライクデッキ構築。マス目を移動しながら戦うタイプで、突進技とか範囲攻撃とか、いろいろ戦略が奥深い。奥深そうだったけど、ビルドの組み方がよくわからなくて1時間半くらいで挫折してしまった。Steamの評価はまあまあ高いので、ハマる人にはハマると思う。

Hollow Knight

メトロイドヴァニア界の金字塔。待望の続編 Silksongが2023年に出ると言われていたので(けっきょく延期になったけど)、とりあえず触っておくかーということでやってみた。ただ、自分にはなんか合わなかった。難易度高めなのはいいけど、リトライポイントがやたら遠かったりして、アクションが苦手で何度もやり直さないと難所をクリアできない身としては退屈だった。あとそもそも雰囲気がそんなに好みじゃなかったのもあるのかも。

まあでも、面白いという人がいるのはわかる。続編が出たらやってみようかな、と思う程度には好きにはなった。

ファミレスを享受せよ

なぜかファミレスに永遠に閉じ込められてしまい、そこから脱出するアドベンチャーゲーム。音楽と絵面の雰囲気に飲まれている間にあれよあれよとストーリーが進んでいく。内容についてはネタバレになるので言及を避けるけど、短編SFが好きならオススメ。3時間くらいで終わる。

The Cosmic Wheel Sisterhood

小惑星に流刑になった占い師の魔女として運命を切り拓いていくアドベンチャーゲーム。運命を切り開くというのは具体的にはどうするかというと、2択3択の選択肢を選んだり、タロットカードを引いたりする。運命を変えるほどの強大な力を手にしても、未来というのはゼロから作ることはできず、数えるほどしかない選択肢から選ぶ程度の自由しかない、そしてそれが望んだような未来につながるわけでもない。そのもどかしさを、主人公として体験することができる。

個人的には、それがフェミニズムや政治を語るためのゲームシステムとして適切なのかについてはやや疑問を感じる。現実は、ただ選択肢を選ぶ程度の自由では不十分で、選択肢をつくったり、むしろ問いを投げる側に回ることこそが主体性だと思うから。

みたいなことが気になってしまって個人的には刺さらなかったけど、雰囲気はよかったし、タブーのない語りもよかった。6時間くらいで終わった。

Sea of Stars(ネタバレあり)

クロノトリガーを彷彿とさせるJRPG。古きよきJRPGへの愛にあふれる大作だった。ドット絵が動いているのを見るだけで楽しい。

バトルはシンプルで、そこそこ面白いけど、後半はちょっと飽きが来るかも。ただ、ストーリーがほんとによくて、ちゃんと中二心をくすぐるダークファンタジー味もあるし、キャラも立ってるし、2023年にやったゲームの中でいちばん泣いた。

ただ、一つだけ不満は、ネタバレになるけど、通常エンディングと真エンディングがあって、真エンディングで死んだ人が生き返ってしまうのが個人的には納得いかなかった。死んだままできれいに終わらせてくれよ、という。異論は認める。

Shadow Gambit

ステルスストラテジー、という唯一無二のジャンルを打ち立てたドイツのゲームスタジオ・Mimimi Gamesの最後の作品。IGN Japanの記事

あなたはいままで「まったく知らないジャンルのおもしろいビデオゲーム」に出会ったことはあるだろうか。

2023年のGOTY候補はもうひとつある 『Shadow Gambit: カリブの呪い』先行プレイレポート

と書かれていて気になっていたタイトル。

やってみると、実際「まったく知らないジャンルのおもしろいビデオゲーム」だった。難攻不落の警備陣は、雑に突っ込むとすぐにゲームオーバーになってしまうけど、どこか一つ綻びを見つけさえすればそこから崩していける。ストラテジーなのにパズルゲームのような感覚があって、新鮮だった。ストーリもゲームシステムと絡めたものになっていて好き。2023年にやったインディーゲームの中では一番よかった。

Gravity Circuit

明らかにロックマンを意識しているであろうアクションゲーム。ちょっと触ってみたけど、アクションが苦手過ぎて1時間で挫折した。スーファミ時代くらいのロックマンが好きだったならたぶん楽しいと思う。

Rungore

デッキ構築リアルタイムカードバトル。ヒーローが洞窟を突き進んで敵と戦うので、リアルタイムにカードでいい感じに強化する、みたいな感じ。敵の強さと強化のバランスが崩壊しているのを無理やり押し通っていく。ビルドをちゃんと考えられる人は楽しいのかも。日本語訳がぜんぜんわからないのもあって、面白さが分からないまま数時間で挫折した。

Wizard with a Gun

魔法使いが銃を撃つサバイバルゲーム。「魔法使いが銃を撃つ」という時点でもう面白そうで、2023年期待タイトルのひとつだった。

結果としては、個人的にはSteamの評価よりは楽しめた気がするけど、中盤以降はできることがあまり増えなくてちょっと単調に感じてしまった。あと、ストーリーもよくわからなかった(あまりストーリーを期待する系のゲームではないのかもしれないけど)。

音楽はとてもよかった。なぜかSpotifyで2023年もっとも聴いた曲はこのゲームのサントラになってた。全体的に雰囲気はよかったと思う。セールの時に買うならまあおすすめはできる。

Pineapple on pizza

10分で終わる。2023年の話題作なのでやっておいて損はない、出オチのようなゲーム。ちなみに、個人的には、あまりにも政治的過ぎてちょっと受け付けられなかった。別にピザの上にパイナップル載っててもええやん、と思った。

Racine

デッキ構築リアルタイムカードバトル。Rungoreと比べて、こっちの方はバカゲー感は薄い。シンプルな見た目と裏腹に、カードを使うタイミングが重要でけっこう考えることが多くて難しかった。これは自分には向いてないな、と思って数時間で挫折した。

ゲームの内容はともかく、この作者のドット絵はとてもいい感じなので次回作に期待したい。クオータービューの何かをつくってるのかな…?

Risk of Rain Returns

2013年にリリースされたローグライクアクションのリマスター版。強化の果てに、地平を埋め尽くすほどの大量の敵とぐちゃぐちゃになりながら戦う。そのカオスさが中毒性を生んでいるらしく、まあわかる。

ちょっと操作が難しくて、アクションゲームが苦手な自分には厳しかったので数時間で挫折。うまい配信者のひとのプレーを見てると、ハマる人がいるのはわかるなあ、という感じ。

Dredge(ネタバレあり)

海洋ホラーアドベンチャー。淡々と釣りをするだけの作業ゲー、といえばそれまでだけど、強化のレベルデザインがいい感じで、ほどほどにホラーな雰囲気も最高で、いいゲームだった。2023年やった中では2番目によかった。

ストーリーだけで言えば、2023年やった中で1番だったかもしれない。エンディングは2つあるけど、どちらも救いがないのがよかった。どんでん返しも王道な感じで好きだった。ほどほどにホラーで刺激を受けたいならおすすめです。10時間くらいで終わる。

Outer Wilds(ややネタバレあり)

完璧なゲームと名高い Outer Wilds が、ついに Nintendo Switch でリリースされたので腹をくくってやってみた(↑のリンクは Steam だけど、やったのはスイッチです)。

まだ中盤(たぶん)だけど、個人的にはちょっと合わなかったというのが結論になりつつある。コンセプトとしては好きになれそうなものにもかかわらず。その理由の一つは、たぶん「人は初めて見た「完璧なゲーム」を親だと思ってついていく」みたいなところで、自分にとってそれはTUNICなので、「似たような体験」をしても感動が薄い、のかもしれない。

もうひとつは、「完璧なゲーム」という前評判を聞きすぎた、というのもある。あまりにも聞いたので、冒頭のマシュマロでさえも「このマシュマロを焼くのもきっと何か意味があるんだろうな」(まだ意味があるのかどうか知らない)みたいな目で見てしまう。「無意味に見えていたものが突如意味を帯びる」という瞬間がこのゲームの魅力なのに、あまりにもあらかじめ意味を見ようとしすぎてしまっている、というか。

あとは、スイッチの画質の問題もある気はする。

とりあえず、私はOuter Wildsゾンビにはなれませんでした、という報告でした。

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