某B社が何をやらかしたのか

というのは、ターゲットにされたご本人が「もうやめようぜ、シンセに罪はない」的なことを言ってるのでもういいとは思いつつ(なので社名は書かない)、でも日本語で書かれた文章を見かけないのでいちおうメモっとくか、という。

B社が炎上してるのは、3月2日にYouTubeに公開した新製品の紹介ビデオ...に見せかけた、B社に批判的な音楽系ジャーナリスト・Peter Kirn氏をからかうような内容の動画。あからさまな個人攻撃であることと、描写が人種差別的であること、あたりがアウトなやつ。

この事件で、ミュージシャンとかシンセ系YouTuberとかが「もう金輪際B社製品は使わない」みたいなコメントを続々出してヒートアップ、それを受けてB社は動画を取り下げてFacebookで謝罪した(が、その謝罪も1日経たないうちに削除された)。

謝罪では「マーケット部門が勝手にやった」という感じで書いてたけど、B社は数日の思いつきでやったわけではない。この動画を作成するためだけにわざわざ今回ターゲットになったジャーナリストの名前を商標登録していて、しかも、以下の記事によると、こっそりやってたわけではなく、商標登録したことをFacebookに投稿し、「これがどういう意味かわかるかな?」みたいなことを言ってたらしい。

In January, Behringer announced that they’d trademarked the ‘Kirn’ name, and teased “Any clue what we have in mind with it?”

これは明らかに脅迫だと思う。

例えば、このシンセ系YouTuberの人は、レビュー動画で「このシンセが使いづらい」みたいなことも言ってくれるのでけっこう参考にしてるけど、その人をしてこう言わせる怖さがある。

まあ、この事件は事件で覚えておくとして、当のPeter Kirn氏は取材に対してコメントを拒否してるようなので、当事者間でなんらかの話がついているのかもしれない(B社がFacebookの謝罪投稿を消したのもそういうことなのかも)。なのでまあ、野次馬的にはなにもできることはないし、シンセに罪はないけど。それでもなにか書き残しておきたくて。

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