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「甘味について」
JBCに出始めた頃、エスプレッソで甘さを出そうと思って、濃度を濃くしたり、豆量を積んでみたりしていました。
しかし、甘さを感じたとしても、他に不必要な要素(渋みであったり、苦さであったり、酸っぱさであったり、阻害要素)がでてきて、迷路に入ってしまうことが常でした。
今現状自分が少しずつ勉強してる中で、わかってきたことは、甘さにもたくさんの種類があるということです。
段階的にみていきましょう。
●まず、甘さや甘味とはどんな成分なんでしょうか?
フルーツの甘さは、ショ糖、ブドウ糖、果糖(最も強い)、ソルビトールなどが挙げられます。
コーヒー豆に含まれる甘さの成分は主にショ糖です。
またその成分はとても少ないです。
そして、ポイントはコーヒー豆は焙煎する過程で、100℃くらいから、少量のショ糖は熱分解されていくということです。
そう考えるとコーヒーに含まれる甘さの成分は少ないのではないかと考えることができます。
まずこれがコーヒーの甘さを探るポイントとなります。
ただ、カッピングをする中で「甘さを感じる」コーヒーがあることももちろん事実です。
熟した赤いコーヒーチェリーのコーヒー豆はとても甘いです。
この甘さはなんなんでしょうか?
●次に甘さの種類に関してです。
甘さと一口に言っても、甘さの素材はたくさんあります。
カッピングでは、「こんな甘さ」と表現します。
例えば、
白い砂糖、上白糖のようなさらっとした甘さ。
ブラウンシュガーのように少しコクのある甘さ。
黒糖のようにしっかりとしたコクとボディー感を感じる甘さ。
粘性に関わってくるのは、
シロップのようにとろっとした甘さ。
キャンディーのようにほのかな酸味を伴う甘さ。
これだけでなくたくさんの種類、表現があると思います。
●甘味という感覚とは?
味覚には、甘味、酸味、苦味、塩味、うま味の5つがあります。
コーヒーについて考えてみるとわかりやすいのは酸味と苦味ではないでしょうか。
浅煎りでは酸味を感じ、深煎りでは苦味を感じます。
中煎りは酸味と苦味のバランスが良く、甘味を感じると表現されているかもしれません。
しかし、甘味を感じるというよりかは、酸味と苦味が感じにくいということではないでしょうか。
焙煎の中で、甘味を出すというのは、最初に述べたように難しいように思います。
表現としては、本来コーヒーが持っている甘味という感覚に結びつくものを引き出すということでしょうか。
それはコーヒーの個性を引き出す浅煎りで感じることができるかもしれません。
そもそもの素材の良さやチェリーの熟度によるとろっとしたシロップのような甘さ、キャンディのようなフルーティーな甘さ。
逆に深煎りでは、チョコレートやキャラメルのような甘さ(香り)を引き出すことができるかもしれません。しかし、焼けば焼くほど口当たりがざらざらした感じを伴うことが多いです。
そのため、すんなりとろっとした感じを感じることが難しくなります。
*浅煎りがいいということではありません!!焙煎ではこのような変化があるので、考慮する必要があるということです。
●口当たりとの関係性
濃度感や質感によって、甘さの感じ方は変わると思います。
濃度感が強ければ、甘さを感じても、すぐ終わってしまったり、ビターな感じや渋みを感じやすかったりします。
ある程度の質感、濃度感があり、ざらざらとした渋みやえぐみなどの阻害要素がないことで、とろっとした印象と甘さが長く続くように思います。
そして、最後に抽出です。
これに関しては、たくさんの考えがあると思うので、次回バリスタの方と対話ができたらなと思っています。
いろんな考え方に出会えるのが楽しみです!
全てのドリンクにおいて、甘さがBalancerになっていることはいうまでもありません。
コーヒーの甘さについて学んでいくと、何か新しい味わいに出会いそうです。
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