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成果は能力と行動

前回、成果はどのように定義できるかを述べた。今回は、成果をどのように最大化できるかについて考える。

簡単に言えば、能力のある人がやる気を出せばいい、それだけの話になる。

能力

能力とは、その人や対象が持つ、物事を成し遂げる力を指す。
前回の話に沿うと、開発する能力の一つに、「仕様通りにコーディングすることが出来る」というのが挙げられる。
これは、開発を達成するという成果を成し遂げるあたり必要な力だからだ。
また、「コーディング可能な仕様を定義する」というのも立派な能力になる。
同じ人が仕様を定義し、コーディングする事もあり、その方が効率が良い場合もある。ただし、成し遂げる規模が大きくなると分業は必須となるため、分解した上でそれぞれの能力を持つ人に振り分ける方が良いだろう。

やる気

やる気、と書いたものの、実際には能力をどれだけ物事に発揮するか、と言える。そのため、熱意とも言えるかもしれないし行動力とも言えるかもしれない。

いくら能力がある人でも全くその能力を使わなければ成果には繋がらない。

人間は不思議なもので、やらない理由はいくらでも作れる。

  • 今やる必要があるのか。

  • これをやっても意味がない、成果にならない。

  • 他のことで忙しい。

  • もっと他に適任者がいる。

  • 自分にはできない、わからない。

やらない理由を作ると、一見すると行動しなくても良くなる。
成果は、企業にどれだけ貢献したかで測られるため、「貢献しないものだ」とか「貢献することが証明できない」と言えればそれは成果にならない可能性が生まれる。
あとはその「成果にならないかもしれない対象」に対して行動するかという話になる。

少ないやる気で成果を出すには

そういった感じで、やる気が出ない事もあるだろうが、そうはいっても物事は進めないといけない事も多い。

やる気を最小限に抑えながら物事を進められるように最近は便利なものが増えてきた。

一人ではできないことを分担するため、特にはミーティングが必要になる。
30年くらい前は気合いで全員のスケジュールを確認したかもしれないが、今ではOutlookなどスケジューラで簡単に全員のアンドが取れる。

ファシリテーションをするにも、ノウハウが確立されている。目的を掲げ、ゴールを設定し、アジェンダを作る。あとは、会議を円滑に進行できるように各々の発言を促していけば良い。

物事を伝えるにしても、文章作成アプリだったり資料作成アプリがいくらでもある。最近はAIを併用することで使い易くなっているという話も聞く。

議事やアクションアイテムの要約も生成AIである程度仕上がったりする。
参加者の発言の分析や纏めはある程度の能力が必要だった気がするが、今では生成AIである程度作れる。気に入らないところや意図が異なるところは修正すれば良い。

そうなってくると、実際のところは「やる気があるか」というより「どれだけ行動したか」に近い。
そうなると、自発的に行動を促すトレーニングを積んだ人の方が、成果は出しやすくなるだろう。

やる気は空回りすることも

逆にやる気を出し過ぎると危険な事もある。

  • 拘りに固執して、アドバイスが聞けなくなる。
    否定として捉えてしまい、改善の機会を失う。

  • 間違った能力を使ってしまい、成果に到達できない作業をしてしまう。

  • 意味もなく周りを巻き込んでしまい、全員揃って成果から遠ざけてしまう。

と言った感じなので、少し引いた目線で物事を見つつ、客観的に判断し、最小限の労力をかけて必要なところに能力を発揮するのが効率は良さそうだ。

とはいえ、自分も含めて多くの人の能力は大したことがないので、ある程度やる気でカバーする側面は残る。

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