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ノルウェーの別荘事情

たいていのノルウェー人が別荘を持っている。ただし、別荘と言っても山小屋と言った感じのものだったりで、日本人が考えるような豪華なものではない。日本人がステレオタイプで考える避暑用とか、そんな類のものではない。彼らもただ遊び用、週末に町の仕事から離れてゆったりするために別荘が欲しいと思うのだ。ゆったり、と言う状況、状態は日本人のゆっくり感とはかなり違うが。

ある時、夫の一番下のお姉さんのスエーデンの別荘に行った。総勢十何人で行った。ノルウェー国境からそんなに遠くない、大きな湖のすぐ近く、彼女はそこでよく泳いでいた。本当にゆっくりとそこでの滞在を楽しんでいるように見えた。

その別荘はもともとは農家だったそれを改築したもの。だから、トイレも昔風で母屋とは別に納屋の中にあった。水洗ではなく、臭い消しに市販されているそれ用のコケなどがブレンドされているものを、その都度入れるようになっていた。(ちなみにたくさんあるドアを見てもすぐに分かるようにドアの外には真っ赤なハートの目印がかけてあった)

ノルウェー人は仕事が休みになると、あるいは週末にはぼ~としに別荘へ行く。だからそんな別荘は山の近くだったり、森の中だったり、海の近くだったりする。

友人一家は別荘が3軒、そして彼らの家はオスロ郊外にある。その別荘のうち、一軒は彼ら自身が建てたものでオスロから車で2時間くらい行った森の中にある。西ノルウェーへの中間地点くらいでフィヨルドの近くでもある。あとの2軒は彼らの父母がなくなって相続したものだ。1軒は遠く離れてベルゲンにあるとかだからなかなか維持するのも大変なようである。

彼らは4人の子持ちだから、自分たちのオスロ郊外の家も計算すると子供たちに相続させるにはちょうど計算はうまくいくってことになるのだろうか。

彼らの森の別荘は湖の近くにあり、訪ねた時彼らの所有するボートが浮かべてあった。彼らは典型的なノルウェーの中産階級だ。

その別荘のトイレもに水洗ではなかった。電機は自家発電をしているとか言っていた。水は周りの土地に水源を求めて探し回り、やっと見つけたところを100メーターも掘り下げてそこから水をを引いている、と言っていた。家から150メーターは離れていただろうか。冬になれば雪も凍り付いてそこに行きつくにも大変な山の中だが、自然好きなノルウェー人はそれも楽しい、と言ったところらしい。

余談事ですが、ノルウェーの人たちの家を訪ねると、毎回ゲストブックに何かコメントを書くように言われる。楽しい本だと思います。日本でもそんな習慣をしている人いますか?

ホテルとかにそんな本があれば私は書くようにしています。それに博物館とかでも。

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