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お耳のお話

近頃の中学生の英語は私が中学生だった頃に比べるとちゃんと話ができる英語を習っているようです。

listeningにも重点が置かれているようです。何しろ、入学試験には listeningテストがあるのですから。

今でもそのテストのことをhearing testと間違っている人はいるのでしょうか。 hearing testは聴力のテストのことです。

今日は耳のお話なのですが、How often do you clean your ears?

日本人なら、何も考えずに思いついた時に、と言う人もいるでしょうか。幼い時からの習慣で私もわりと頻繁ではないかと思います。実家にはどれくらい前から伝えられてきたものか、先祖伝来のブロンズの耳かきがありました。それを使うのが当たり前だと思っていました。

そして、マレーシアだったかに旅した時には、クラスの皆や友人たちに水牛の角でできた耳かきをお土産に持って帰りました。

今は綿棒を使っていますが。ノルウェーでも綿棒が普通です。

それがです。ある時、インターネット上で発見したのです。自分で耳掃除をするのが国によって常識的なことではないということを。そんな話を聞かれたことがありますか?

私が読んだ記事はオーストラリアに嫁いでいる日本女性が書いたものだったのですが、ある日、子供の耳掃除をしようとしたら義母が血相を変えて飛んできて、
Don't do that!
そんなことをしたらだめ! 
止められたとか。

そして、結果的に年に2回医師のところですることになったのだそうです。 

これだけのことでも、国によって違うのかと驚きました。
半年ごとにそれだけのために医者のところに行くなんて…と思ってしまいますが。

さて、earを使った英語の表現についてです。
上の絵の中のall ears は、例えばI'm all ears.と言った感じで使いますが、「全部耳」、要するに一生懸命聞く、本気で聞く、耳をそばだてて聞くなどの意味です。

次のはいかがでしょうか?
play something by ear
耳で演奏する? ユニークな表現ですよね。最初このイディオムを見た時、きちんと暗譜して楽譜を見ずに完璧な音を出す、と言う意味なのかなあと思ってしまいました。

ただこのイディオムにはそれだけではない意味もあるようです。
play something by earは「臨機応変にする」と言う意味にもなるのです。これは、つまり、きめらっれたルーツや計画から離れて何かをするということ。

こちらの用法は演奏以外の文脈でも使えますが、演奏に例えれば楽譜に限らず思いつくままに演奏する即興演奏のイメージでしょうか。

earには耳と言う意味のほかに穂と言う意味もあります。例えば、大麦もトウモロコシも earを使います。キャベツやレタス、ブロッコリーはheadを使いますが、やはりそう見えるからでしょう。

穂には穂が付いている部分のそれを支えている部分も含まれていて、大事な音を感じる器官が体を支える大切なものであることも由来になっているようです。

その証拠に太くてがっしりした姿の穀物であるトウモロコシ1本のことをan ear of cornと呼びます。頭部の両側から垂れ下がる穂のような姿で、それでいて聞くという大切な感覚器官であることから英語のこのearと言う言葉はつけられたのです。

中学生の生徒たちがなかなかhearと言う言葉を覚えられなかった時、耳ear にhが付いただけ、「聞く」と言うことは耳を使っているものね、などと教えていました。

英語の言葉も結局、何かの語源があって派生していったわけで、here、 there、 phere、 whereもひとまとめで覚えると(あるいは教えてもらうと)覚えやすいのかな、と思います。

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