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トナカイの角 トナカイにはメスにも角があります

シカの仲間で枝分かれした角を持っているのはオスだけ。角はオスのシンボルであり、ライバルや敵と戦う時には武器になります。しかし、例外があるのです。トナカイにはメスにも角があるのです。

トナカイの角は毎年生え変わります。秋から冬にかけて角が自然と落ち、メスの角は出産後に落ちるのです。冬になると、食べ物が少なくなり、トナカイは雪を除きコケ類や地衣類などを食べて飢えをしのぎます。しかし、冬にはオスの角は落ちているのです。

トナカイのmメスが角を持っているのは雪の中から餌を掘り出す道具として使うもので、オスの角が冬に落ちるのは餌の少ない冬の間、メスに優先的に食べさせるためではないかと言う説があるようです。

ノルウェーにはほかにヘラジカもいるのですが、時に森の中でこれらの動物の落ちた角を見出すことがあります。ノルウェーの人たちはこれらの角を彼らの屋根の飾りとして置いたりします。

北極圏、北緯15度の地、カラショクに住んだ時のことです。夫がトナカイの角をいくつかラップ人の人から買ったことがありました。家の飾りつけ、そして日本の実家に送るためだったのですが、実は買った角はトナカイ農家の人たちが鉄砲でトナカイの頭を打ち、殺害したというなまなましいものでした。まだ頭の皮膚やら付いたままだったのです。そのまま何も考えず送っってしまったんのです。日本には到着したものの検疫で没収されてしまいました。若いってことは考えが足らなくていけませんね。焼却処分になっってしまいました。

まあ、当時は当局もそんなに厳しくなかったのは確かだと思います。40年ほど前、日本に帰る時、飛行機の中では私たちの席の近くにドイツから日本に向かう中型犬がいました。日本へ帰国する研究者カップルの飼い犬だったのですが、全く自由にしていました。つないでもいなかったし。通路に陣取ってみんなにかわいがられていました。いい時代でしたね。日本に帰ったら検疫所に1か月いなければならないとか聞きましたが、猫だったらフリーパスだったとか。

トナカイの毛皮も日本に送っていたのですが、日本の湿気でうまく保存ができないようです。この毛皮って氷の上に敷き、寝っ転がっても冷たく感じないって聞いたのですが、どうでしょうか。

北ノルウェーに行くとトナカイの毛皮、レザーでできた様々なものがお土産4品として売られています。サーメの人たちにとてはもともと必需品だったものですが。

私の一番好きなのは靴。雪の上を歩いても滑らないのではないかと思います。娘が幼い時、一側持っていましたが、履くこともなく飾りとしてぶら下げていました。

ところで、ノルウェーの道を走っていると「鹿注意」の立て札をよく目にします。ヘラジカもよく出没するようです。お義母さんが住んでいた森の中にも野生のものが生息しています。雪が降るとその足跡も残り、夜のうちにそれが家の周りを闊歩していた様子がうかがえます。足跡がくっきり残っているのです。

ヘラジカは家畜として飼われていないようですが、マーケットに上る肉はのはジビエと言うことになるのでしょう。

初めてこの動物を見たのはスイスの動物園だったと思います。ウシより少し細い感があったけど、ウシよりはるかに大きな動物と言う印象を受けました。ノルウェーに住むようになって田畑の中にたたずむその動物を見ることができたら、と期待していましたが、なかなかチャンスは訪れませんでした。トナカイの方はトナカイファームとして飼育されているので何回も群れを見ました。北ノルウェーでサーメの人たちが飼育しているのです。

ノルウェーではトナカイもヘラジカの肉も珍味、もてなし料理としてよく食卓に上がります。しかし、少々お高いです。食べやすいのはそれらの肉から作られたハムやソーセージです。

トナカイの肉は牛肉の5倍もの鉄分を含んでいるのだそうですよ。冬季に食べれば特に栄養的にいいとか聞いたことがあります。寒いところに住んでいる動物だからでしょうか。

北ノルウェーからオスロに帰る時には親しくしていたサーメの人たちから大きなトナカイの骨付もも肉をプレゼントされました。お義母さんが料理してくれて皆でいただきました。ちょっと臭みがありますが珍味だと思えば・・・です。

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