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歌舞伎町のRyuichi Sakamoto

天気は悪いけどコロナも(政治的には)終わったことだし外に出るかってんで、久しぶりに新宿は歌舞伎町に向かう。アルタ前の交差点で信号待ちして左側を見ると、おぉこれが噂の猫ビジョンか。確かに飛び出してるわ

スマホ標準カメラだとまともに写らない件

旧コマ劇場前はガラガラと再開発されて、最近オープンした歌舞伎町タワーがドカーンと立ってます。

エスカレーター上がって2階は、歌舞伎町らしく猥雑にデザインされた飲食フロア。上弦の伍の壺から出てきたよな金魚が宙を舞ってるわー

10階の109シネマへ


教授が音響監修した劇場で、ここでしか上映してない『Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022 +』を観るのだ

安い席でも4500円。これは映画代だけじゃなくCX全体の値付けですね。チケット代わりにQRコードで入場した先はラウンジ、ゆとりのレイアウトに無料のソフトドリンクとポップコーン。いつものような長蛇の列は無く、「買いたいけどもう始まっちゃうよ〜」みたいな焦りは無縁である。ビール飲みたいけど有料なのでコーヒーお代わりしちゃうくらいに小市民です

ポップコーンは塩とキャラメルのハーフ&ハーフにした。塩味がうまい〜

シアターに入ると、席が広い。まず肘掛けが左右ちゃんとある。長年悩まされた「俺の肘掛けはどっちなんだ」問題から解放される安心感!雨が降っていたので、傘立てがあるのも足が濡れなくてうれしい!右手側にドリンクホルダー、左手の下にカバンが置けるのも便利や〜

リクライニングできるぜ〜

音響は確かに素敵で、ピアノのカキーンと突き抜ける高音から地を這う低音までビンビン伝わる。演奏家の息遣いまでクリアに聞こえるので、リアルのコンサートを上回る臨場感かも。その分、曲の間は静まりかえって身動きすら憚られ、夢見心地でいながら常に緊張感が絶えないというアンビバレンツ!そんな時に限ってお腹が鳴ったりして、やっぱポップコーンよりホットドッグにすればよかったと後悔先に立たず!

演奏は後半『東風』『ラストエンペラー』『戦メリ』と、キャリアの代表曲を畳み掛ける。ラストアルバム『12』の枯れた風景とは異なり、昔からのリスナーに向けて最後の挨拶をしているみたいだ。容姿は痛ましくさらばえても演奏はむしろ力強く、これが死の直前のパフォーマンスとは信じられない。ありがとうございました。いい音で聴けてよかった…

劇場を出て、小腹も空いたし何か食べるか。滅多に来ないから新宿らしいもの。西口の あるでん亭とかハイチカレーも行きたかったけど、雨なんで近場でルミネ地下のベルクへ

久しぶりすぎてちょっと迷った…

相変わらず混んでるけど、回転いいからそんなに待たずに入れた。今日はジャーマンブランチの黒ビールセットをいただくわ

お姐さん1人飲みが多いのも、新宿らしいというかベルクらしい

豚肉のゼリー寄せみたいなやつをパンに乗せて食うとうまいんだこれが。喫茶でもせんべろでもいける、貴重な店。よく続いてるなぁ。上野にも欲しいわ

帰りがけに、むかしよく来た新宿タワレコを流す。今はもう配信ばかりだけど、この店の店員手書きポップを見ながらCD選ぶのは好きだったな

人間キュレーション、いいよね

混沌としてエネルギーが満ちている町、やっぱいいな新宿

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