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新規お客さんの作り方

今回は少しテクニカルな話。

どうやって新規のお客さんを見つけるか、について。

以前少し書いたように、顧客候補がある程度ある段階で会社を立ち上げるのが本来はベスト。でもそれだけでは心許ない。
事業としてスケールさせて継続的な売上を上げるには、新規Pipelineを常に作り育てていかなくてはダメ。BtoBの事業ははじめましてから売上げに至るまでどうしても時間がかかるから。

最初の2〜3ヶ月は創業メンバーの持っているつてをたどって、事業と関係がありそうなところに営業をかけていくことが中心になるが、それ以外の時間をどうするか?

それはコールドリードを作ること。
(いわゆる飛び込み営業先リスト作成)

でもどうやってそのリードを0から作るか?

よくあるのが、いろんな会社のコンタクト先とかをまとめたものを売ってくるエージェントがいるのだけど、正直そんなものを頼りにしないほうがいい。

何故か?

理由は2つ。1つは正直自分がアプローチしたい先や担当者がちゃんとカバーされていることが少ない上に、データとして古いことが多々あること。そして2つ目はそんなものに無駄なお金をかけてはダメ。

じゃあ全くないところからリードを作るにはどうするか?

いくつか方法があるが、自分はLinkedinをフル活用した。

LinkedInを活用する、と書くと、
”Premier メンバーになればなんかメールアドレスとか電話番号一覧とかリストでゲットできるんじゃない?”
って思う人が大半だとおもうけど、ことはそんな単純ではない。LinkedInも馬鹿じゃないから、そんな彼らの命とも言える情報の安売りはしない。
Premierメンバーになってもいろいろな制限がかかっていて、そんなリストはダウンロード出来ない。
(もちろんお金を払えば、マーケティングメール的な感じでばらまいてもらうことはできるが、それ相応のお金が必要となるし、その手のマーケティングメールは正直あまり効果が無い)

じゃあ、どうするか?

LinkedInのPremier会員になると、検索するときにより細かくフィルターをかけることができる。例えば部署名とか、タイトルとか。
それを元に営業先の会社のみならず部署やタイトルからピンポイントの人たちを絞り出す。

ここからは地道な作業。(もちろんスクリプトを書いてもOk)
その抽出した関係するであろう人のFirst Name, Last Name, Company Name, Departmentを Google Spreadsheetに落とし込んでいく。

え? でもどうやってコンタクトするの? 
連絡先(email)無いじゃん。

はい、そこから作ります。

ご存知のように大抵の会社のe-mailには共通のsyntaxがあるので、それをググって探し出す。

例えば
firstname_lastname@xxxxx.com
とか
firstnameの頭文字.lastname@yyyyy.com
など。

で、そのSyntaxを見つけたらそれをどんどん記録していて、あとはスクリプトを書いて会社名とその人の名前から、自動でメールアドレスを生成できるようにする。

これで自分オリジナルの営業先リストが完成。

あとはyet another mail mergeなどのToolを使って、各個人にそれぞれにカスタマイズしたメールを自分のメールアドレスから一気に送れる。
(yet another mail mergeは使い勝手もいいし、その人がメールを読んだか、返信したか、などもトラックしてくれるので、個人的にはおすすめ)
https://yet-another-mail-merge.com/

どんな内容が効果的か?いつのタイミングで送るのがベストか?
実はこれがとても重要。この辺はぜひ工夫してやってみてください。
とても楽しいところです :)
(経験則としては、木曜日の夜〜金曜日の朝がおすすめ。あとはプライベートセミナー的なものを開くから、という案内状も兼ねると尚良し。そしてメールはシンプルに。長々書いた瞬間に読まずにポイです。)

あとは返信があるのを待つ。
で1週間後とかにもう一度送るとか、フォローアップをする。


いままで数え切れぬほど送った経験から行くと、起業してからマーケットに認知されるまでの間のレスポンス率は、通常の営業メールの場合だと大体0.5%だった。(あくまでも自分の場合です)

すなわち1000件メールを送信して、5件ほど返信がくる。
これが不思議といつもこのぐらいのレートで返信を頂けた。
そしてこの5件を大切に進めていって、実際の案件の芽となるのがおよそ1件ぐらい。

これが気の遠くなるような数字に感じたら、スタートアップはやらないほうがいい。これで1件でも案件がとれるのであれば、やる価値は十分ある。特に会社が認知されるまでは。(Inboundコンタクトが増えてきたらやり方を変える必要があるけど、それはまた別の機会に書きます)

そしてなによりも前の投稿で書いた通り、この時期に知り合う人たち(潜在的な顧客もしくはパートナー)は、これからとても長いお付き合いをさせていただける可能性がとても高い。
なぜなら出来たばかりの会社からのメールでも、その事業内容に少しでも興味をもってくれた感度のとても高い方々の場合が多いので。

なので丁寧に1つ1つやる価値が十二分にあるし、仮にうまく進まなかったとしても、先々でコラボすることになる可能性は十分ある。それにそこで得られる示唆は今後の会社を左右する情報や経験になるので、ここはなんとしても頑張りたい。


自分も最初の半年ぐらいは既存案件・知り合い紹介営業・コールド営業、そしてそれぞれと連動させたイベントの数々、の繰り返しだった気がします。

大変だったけどめっちゃ楽しい瞬間で、あースタートアップやっててよかったな、ととても実感出来る貴重な時間。

楽しんで行きましょう!


Happy selling :)


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