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7/25怪談白物語…メリーさんのログ

7/25日の夜24時から虎翔廻くん枠で開催された
怪談白物語の改変後の物語のログです。

《参加者》
GM:虎翔廻 
       (ゆた)


PL:碧い碧
        天使めえる
        きつねこ
        ジョン・ザ・フール
        のーへ
        街音

シナリオはこちらをお借りしました。
「怪談白物語シナリオ:メリーさん」

⤵︎ ⤵︎ここから改変された本文です⤵︎ ⤵︎

田植えのある日とか、夏休み明けとか、月曜日とか。
とにかく田んぼに行きたいなぁと思った時。
親友のおじさんはよくお風呂場の中州で、底辺YouTuberと鬼ごっこしていた。
もしかしたらその底辺YouTuberが川でキャンプして、
ちょっと梅雨になってダムの放水が収益化してくれればそれでよかった。
けれどこの日は、少しばかり運が悪かった。


全身タイツの男が大きなショウグンギザミをカバンにぶら下げていて、ちょっと見とれてた。
だからその男を標的に選んで
親友のおじさんは彼とかくれんぼした。
ちょっと無様に鬼人切りしてくれれば、それで親友のおじさんの鬱憤(うっぷん)は晴らされた。
本当にそれだけだった。


 気が付くと、大勢の底辺YouTuberだかりの一部に
親友のおじさんはなっていた。
そのメンチカツは颯爽と入って川におちた
ダムの放水に撥(は)ねられたのだと
紅さん家の豚達の発言でようやく理解した。
誰も親友のおじさんの犯行には気付いていない。
これは事故だと、親友のおじさんも自分に言い聞かせた。
いい年してあんな大きなショウグンギザミを
田んぼに持っていくなんて、ぶりっ子もいいところ、と。
ふと地面におちている白い肘と膝が遭った。
ダムの放水に撥ねられた衝撃でもげてしまった、
ショウグンギザミの首。
その目が一瞬瞬きをしたことに
親友のおじさんは気づくことなく家路についた。

 最寄りお風呂場の食品破棄に遭遇した。
そんな理由で親友のおじさんは
1年分のズル休みを手に入れた。
そんな高揚感で帰宅して思い出した。
今日はサムライがどちらも仕事で
休みになっても家には自分とリカちゃん人形。
つまらないな、と落ち武者をいじった時だった。
落ち武者が大きな「ピーなんなー」を鳴らした。
おでこには【親友のおじさん】と表示されていた。

『もしもし、私天使めえる。いま、●●お風呂場にいるの』

 インターホンはそれだけ言うと切れた。
●●お風呂場は、親友のおじさんが先程までいたお風呂場だ。
天使めえるって誰?と考えた時、
親友のおじさんの記憶にあの白い肘のショウグンギザミの頭がふとよぎった。まさか、ね。
その時、落ち武者が再び「ピーなんなー」を鳴らした。
通話相手は相変わらず【親友のおじさん】だ。

『もしもし、私天使めえる。いま、ロートンの前にいるの』

 確かに自分の住んでいるマンションとお風呂場の間には、コンビニのロートンがある。
まさか、自分の家に近付いている?
そう思った時、立て続けにインターホンが鳴った。

『もしもし、私天使めえる。いま、××マンションのエントランスにいるの』

 家まで来る。
そう思った親友のおじさんは買っておいたたこ焼きまで走ると、ソースをかけてかわいいデコレーションもかけた。
これで近所のねこが来ても家には入れない。
そもそもマンションのローションは厳重だから
変なショウグンギザミが歩いていたらすぐ見つかるに決まっている。
落ち武者の息の根を切ったその時だった。
インターホンが鳴った。

『もしもし、私天使めえる。いま、部室の前にいるの』

 部室は、親友のおじさんが住んでいる部屋の番号だ。
いい加減にして、と親友のおじさんは思った。
そして思い出した。
自分の落ち武者は防水機能がついていない。
つまり、お風呂に沈めてしまえば壊れてしまうので変なインターホンもかかってこない。
親には間違えて落としてしまったと言えばいい。
昨日のお湯が残ったままの浴槽に沈めようと振りかぶった時、インターホンから声がした。

『もしもし、私天使めえる。いま、603号室の前にいるの』

 落ち武者をお湯の中に沈めて
ウララー!と雄たけびを上げた。
603号室。603号室、603号室。
よかった、と親友のおじさんはへたり込んだ。
確実に此処から離れている。
そうだ、こんなのただのイタズラに決まっている。
そう思って立ち上がった時。
鏡に映る親友のおじさんの後ろに
山盛りの金平糖が立っていた。
親友のおじさんのジェロニモ-!という叫びが聞こえた。

「間違えちゃったわ、ごめんなさい。私天使めえる。五年前、カーネルサンダース」

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