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地域政党の奮闘 ~政令指定都市編~

はじめに

全国の政令指定都市20市の地域政党の状況を調査しました。2023年4月の統一地方選挙直後現在、20市のうち9市で地域政党が議席を保有しています。

そのうち、大阪市と堺市で大きく議席を保有している地域政党大阪維新の会は、誰もが知る存在ですので、今回は割愛しております。

議席を保有する7つの党と番外編で統一地方選挙後に解散が確定している1つの党を取り上げています。


地域政党さいたま未来プロジェクト(さいたま市)

2023年設立
小柳嘉文 さいたま市議を代表とする地域政党
2023年4月の統一地方選挙では、さいたま市議選に5名立候補し1名当選。


地域政党あしたのかわさき(川崎市)

2019年設立
重富達也 川崎市議を代表とする地域政党
地域政党サミット参加政党
2023年4月の統一地方選挙では、川崎市議選に1名立候補し1名当選。


地域政党さがみはら(相模原市)

2021年設立
榎本揚助 相模原市議を代表とする地域政党
2023年4月の統一地方選挙では、相模原市議選に3名立候補し2名当選。


地域政党創生静岡(静岡市)

2020年設立
白鳥実 静岡市議を代表とする地域政党
2023年4月の統一地方選挙は改選無し。現有議席8名。


地域政党減税日本(名古屋市)

2010年設立
河村たかし 名古屋市長を代表とする地域政党
2023年4月の統一地方選挙では、名古屋市議選に17名立候補し14名当選。


地域政党京都党(京都市)

2010年設立
江村理紗京都市議を代表とする地域政党(創立者は村山祥栄元京都市議)
地域政党サミット参加政党
2023年4月の統一地方選挙では、京都市議選に8名立候補し5名当選。


神戸志民党(神戸市)

2014年設立
香川真二神戸市議を代表とする地域政党(創立者は樫野孝人元兵庫県議)
地域政党サミット参加政党
2023年4月の統一地方選挙では、神戸市議選に1名立候補し1名当選。


<解散>市民政党さっぽろ(札幌市)

2023年設立
札幌市長選に立候補した高野響氏が代表で立ち上げられましたが、統一地方選挙で行われた札幌市長選に落選、また、同じく統一地方選挙で行われた札幌市議選に2名立候補したが両名とも落選し、2023年5月に解散が決定。


政令指定都市の地域政党の状況分析

地域政党の黎明期である2010年に、大阪維新の会、減税日本、京都党が設立され、2014年に神戸志民党が続き、2015年に地域政党サミットが結成されています。そして、前回の統一地方選挙があった2019年以降、その他各党が設立されています。

地域分布をみると、札幌・さいたま・川崎・相模原・静岡・名古屋・京都・大阪・堺・神戸の各都市には存在し、仙台・千葉・横浜・新潟・岡山・広島・福岡・北九州・熊本の各都市には存在しません。

近畿地区及び東海から関東にかけてが比較的盛んで、中国・九州・東北・北陸は皆無の状況と言えます。

直近の統一地方選挙では、大阪維新の会を除いて、37名中24名当選で約65%の当選確率になります。複数議席を保有しているのは、17議席の減税日本、8議席の創生静岡、5議席の京都党、2議席のさがみはら となっております。国政政党がひしめく中での党勢拡大の難しさを感じる一方、大阪維新の会や減税日本のように首長を取っている地域政党はやはり強いというのが率直な印象です。

私自身、地域政党に身を置くものとして、厳しい競争環境は理解しつつも、国政政党に振り回されず、独自の立ち位置で議会に是々非々で向き合える地域政党は厳しさに優る魅力があると感じています。

地域政党の存在感を高め、全国各地で機運が高まるよう微力ながら頑張って参ります。

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