長所で戦う

Game of Strengths

現在、アメリカのプロバスケットボールリーグNBAはプレイオフの真っ只中です。レギュラーシーズンの成績を元にしたトーナメント式で、Best of 7、つまり4戦先勝したチームが次のステージに駒を進める事ができます。

同じチームを相手に短期間に最低でも4回、最長で7回試合をするので、お互いの手の内はほぼ丸見えになります。その中で相手の弱点を責め、相手が突いてくる自分たちの弱点を守り、また相手の長所をいかに打ち消すか、と戦略が練られます。

2014年から4年連続で仕事をする機会に恵まれたNBA Finals(決勝戦)となると、それらに加えて自分たちの長所をどれだけ最大化できるかが大きな鍵になり、そこで使われていた表現が冒頭のGame of Strengthsです。「長所同士の戦い」となるわけです。

前置きが長くなりましたが、今日はそんな話です。

バスケの話ではありません。

******************************************

自分の置かれている状況を改善しようとする時、2つの選択肢があります。

1.短所を埋めるか

2.長所を伸ばすか

です。
1.は比較的簡単に方向性が見いだせます。仕事等を通して周囲から指摘される苦手分野や、自分で上手くできない事は、嫌でも意識しやすいです。
2.はどうでしょう。発揮しにくい環境によって埋もれてしまい、気付きにくくなってしまったり、そもそも自分の長所を自覚できていない事もあるのではないでしょうか。

僕自身の話になりますが、成長を求め続けた下積み時代は、己の短所を埋めるにはどうするのがベストか、という視点で進路を決めてきました。そうする事で将来長所で勝負しようとする時に選択肢や相乗効果を生む要素が増え、また短所に足をひっぱられこともないだろうと考えたからです。

そして下積み時代を終えた後は、自分の長所を信じて、自分の土俵で戦う事が大切にしています。Game of Strengthsです。

ところが、自分の土俵に上がろうとする前に、他人の土俵でいかに上手く立ち回れるか・生き残るかを考える人が多いように感じます。ある程度のキャリアを積んできて、下積み時代はとうに卒業している人でもです。

例えば英会話など、キャリアアップの技術を磨く事も大事でしょう。しかし、それ以前に、今戦っている土俵は自分のそれなのか、を見直す事も大事なのではと思います。

先日、仕事で悩んでいる友人と話をしました。転職をして正社員として働いているものの、得意でないプレゼンが多くある事や、苦手な英語でのコミュニケーションが求められる事などで、かなり疲弊していました。明らかに自分の土俵で戦っていないので、当然です。
努力家なので、英会話学校に通ったり、プレゼンの練習をしたりと現状を打開するために頑張っています。その頑張りを僕は尊敬し、応援もしているのですが、土俵そのものを変えて、その努力をそこで発揮すればよいのでは、と思わずにはいられません。

僕の頭にパッと浮かぶ友人の長所は、

1.周囲の空気を和らげることができる性格
2.気の長さ
3.相手の事を迷わず優先できる優しさ
4.前職の看護師として培った救急処置などの現場スキルと経験
5.ピアノが弾ける事

があります。1から3は、周りから「癒し系」などと呼ばれる理由でもあり、本人はあまり好きではないようですが、僕からすると立派な長所です。それどころか、努力で得る事ができない類の貴重な長所です。ここに、自分の努力で身に着けた4と5を加えると、自分の土俵で戦うだけの材料は十分にあるように思います。

友人が今いる土俵は、4と5の長所を活かす環境がゼロ。1から3の長所に至っては、ペースの早い現在の仕事環境では、活かされないどころか逆効果になってしまうケースもあるようです。

多くを考え、乗り越えての転職だった事は承知しているので、気安く土俵を変えたら、とは言えません。しかし、自分の長所を把握しきらず(長所を長所と認識せずに)に乗ってしまった相手の土俵で悪戦苦闘する姿は見ていて心苦しいですし、本人が一番辛いのではないでしょうか。

「長所で戦うこと」

相手の土俵に上がる前に、自分の土俵を見つける事。

そしてそこで勝負する事。大事なのではないでしょうか。


ちょっと重たい内容になってしまいましたが、良い晩を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?