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わざわざ飛行機に乗って隣の州までMacBook Airを取りに行った話

タイトル通りの話ではあるが、隣の州までMacBook Air 15インチ M2モデルを取りに行ってきた。私が住んでいるのはブリティッシュ・コロンビア州(BC州)のバンクーバー。そして、隣のアルバータ州のカルガリーまで、注文したMacBook Airを引き取りに行ってきた。それから、カナダだけで販売されているキーボードを選択したので、その違いも説明できればと思う。

州ごとに税金が違う

なんでわざわざ、ということになるのだが、要は同じカナダ国内でもアルバータ州の方が税金が安いからだ。カナダは州ごとにかかる税金が違う。キリがないので、品目ごとにかかる税金の説明はしないが、MacBook Airを購入するとなると、BC州は消費税5%と州税7%で、合計して12%の税金がかかる。一方、アルバータ州は石油産業で潤っているためか州税が存在せず、消費税の5%しかかからない。

バンクーバーのApple Storeで引き取る手筈で、決済ボタンを押す手前でふと考えた。税金の差は果たしていくらなのかと。計算してみたら、なんと200ドルもの差があった。

200ドル以下でカルガリー旅行を手配せよ!

とても安い航空券があれば、もしかしたらアルバータ州で買った方が安いのではないかと思い、カルガリーまたはエドモントンのApple Storeにて受け取り可能な日付より後の日付の航空券がないか探してみた。すると、組み合わせや日付次第だがカルガリーが往復税込100ドル前後で出ていた。

休みの日に日帰りで行くこともできなくはないが、それは流石に行きの飛行機が大幅遅延するとシャレにならない。ということで、金曜日の仕事終わりに帰宅せずにそのままカルガリーへ行き、一泊してから土曜日にMacBook Airを受け取り、そのまま夜にバンクーバーに帰ってくる作戦にした。行きは以前も乗ったFlair Airlinesで、帰りは初めて利用するLynx Airを選択し、往復たったの102ドル。土日だと料金が少し上がってしまい、このメリットが活かせなくなる。

1泊したらホテル代を合わせて200ドルを超えるのではと思われるかもしれないが、そこはAMEXの特典で1年に1回100ドル分の旅行用クレジットが付与されているので、ここぞとばかりに使用して、ダウンタウンのラマダホテルをたったの25ドルで予約した。あとはカルガリーでの交通費を足しても、150ドルもかからない。

食事代はといえば、週末に外食することなんて日常的に起こることなので、これは数えなくてもいいだろう。しかも、金曜日の夕食と土曜日の夕食は空港のラウンジに入れば無料なので、実質的にお金を出すのは土曜の朝と昼だけだ。

MacBook Airを安く購入して、かつ旅行まで付いてくるなんて、これは行かざるを得ない!

仕事帰りに空港へ

詳しい旅行記はまた別の記事にしようかと思うのだが、11月24日、金曜日、仕事終わりにそのまま空港へ向かい、一泊し、若干の観光も挟みつつ、予定通りに土曜日にMacBook Airを受け取り、バンクーバーへ帰ってきた。

行き帰りともに夜のLCCだったが(夜はその日の遅延が蓄積しやすい)、往復ともに遅延することなく、全くもって完璧なまでに計画通りに事が運んだ。

キーボードが特殊

冒頭で「注文したものを引き取りに行ってきた」と書いた。Apple Storeに行き、その場でコレくださいと言ったわけではない。メモリも8GBから16GBに増設し、何よりもキーボードはFrench Canadian(カナダフランス語)モデルを選択した。つまり、在庫で置いてあるモデルではなく特注になるので、事前に購入して店に発送してもらわなければならないからだ。

このカナダフランス語キーボードは、アルファベットの配列自体は通常のQWERTY配列だが、アクセント付きアルファベットが打ちやすくなっている。具体的にはアクサン・シルコンフレックス、トレマ、アクサン・グラーヴ(^と¨と`)、セディーユ(Ç)、Eのアクサン・グラーヴ(È)、Eのアクサン・テギュ(É)、Aのアクサン・グラーヴ(À)、Uのアクサン・グラーヴ(Ù)が独立したキーになっている。


アクセント付きアルファベットが入力しやすくなっている。

フランスのキーボードはどうしてもAZERTY配列になってしまっているし、じゃあフランス語もドイツ語もイタリア語も公用語のスイスはと言えば、QWERTYかと思いきや、YとZだけ入れ替わっている。通常のQWERTY配列でフランス語も打ちやすいキーボードを買えるのは、まさにカナダにいる特権だ。

新しいMacBook Airでこの記事を書いている

2013年のMacBook Proを使い続け、そのうち中古で買った12インチMacBookも足して使っていた。この12インチMacBookは、かなり軽いという利点はあるのだが、いかんせんキーのストロークが浅すぎて、打っているのか打っていないのかよくわからないという欠点があった。

その点、今回購入したMacBook Airは一定のストロークの深さがあり、打っている感があり使いやすい。

ただ、少し触ってみて、慣れるまでに時間が必要そうだと思った部分もあった。カナダフランス語キーボードを検討中の方に少しでも役に立てば幸いだ。

左シフトが小さい

今まではZの左がシフトだったが、Uのアクサン・グラーヴを独立させているため、シフト→Ù→Zという配列になっている。よって、シフトキーが小さくなり、左小指でシフトを押そうと思ってもÙを押してしまうことが多い。右シフトを多く使うように慣れるか、左小指をあと1センチ多く動かすかになりそうだ。

左シフトが小さい。

Enterが狭い

日本のキーボードはと言えば、2列分使った、幅も広い巨大なEnterキーが付いていることが多い。今まではUS英語キーボードで、Enterは1列分の高さしかなかったが、それでも横長のキーだったので使いやすかった。今回のカナダフランス語キーボードはと言えば、2列分使ってはいるが、幅がとにかく狭い。上半分は通常キー分の幅はあるが、下半分は七割ぐらいの幅しかない。そのせいで、若干位置が右の方へ遠くなっている。特に日本語を打つときはEnterを多く押すことになるので右手を少し大きく動かす必要が出てくる。

Enterの幅が狭い。

記号はOptionを多用する必要がある

今までは、別にOptionキーを使わずとも、そのまま、もしくはシフトを押しながらで通常よく使う記号は打てていたのだが、今回はある程度Optionキーを用いないと打てない文字が多いことに気づいた。以下が一例だ。

入力がカナダフランス語の場合

  • { } → Optionと7/8

  • [ ] → Optionと9/0

  • < > → Optionと,/.

  • ~ → OptionとÇ

  • « » → OptionとZ/X

特に最後の « » はフランス語で多用する。Optionキーを使うことが今までほとんどなかったので、これは慣れが必要だ。かと言って、例えば英語をタイプするときに英語入力に切り替えたらまたキーの場所が違って混乱しそうなので、英語の時でもカナダフランス語で入力することに慣れた方が良さそうだ。

日本語入力はヒント無し

読点、句点、長音記号は、それぞれコンマ、ピリオド、マイナス記号と、英語キーボードでもカナダフランス語キーボードでも場所が変わらないので迷うことはないが、それ以外のキーはそもそもキーに印字されていないので、ヒント無しで入力することになる。

  • 中黒 → É

  • ? → シフトとÉ

  • 「 → ^/¨/`の一体キー

  • 」 → Ç

  • 〜 → ーを押してから、スペースキーをさらに押して選択

  • … → Optionと;/:/°の一体キー

個人的には、これらは今までにUS英語キーボードで位置に慣れているので特に問題はないが、始めて使う方は迷うだろう。

それから、日本語キーボードだとPの右側が@だったような気がするが、英語もカナダフランス語キーボードも、@はシフトと2で入力することとなる。カナダに来たばかりの頃は、@を入力するのに少々手間取ったことを、ふと思い出した。

全くザックリとしたレビューだが、もしフランス語を学んでいて、カナダでMacを買おうとしている方がいたら、参考にしていただければ幸いだ。

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