見出し画像

弦1本1本を調律するようにパートナーと向き合うPartner Salesの魅力

こんにちはBONXの岡島です。2020年にBONXにジョイン後、BONXのPSに携わって今年で早3年目。このタイミングで自分が今までやってきたことを記事にしようと思い、noteを執筆することにしました。

現在BONXのSalesでは担当する役割(Inside Sales / Field Sales)、パートナー様とエンド企業様(Partner / Direct)、お客様の規模(Enterprise / SMB)によってチームが分かれており、このチームをSales General Managerが管轄しています。その中でも今回はPartner Salesにフォーカスした記事となっています。

このBONX Sales Teamを統括するSales General Managerについて関して詳しく知りたい方は、千田が執筆した以下の記事も併せてご覧ください。

この記事ではPartner Salesの概要はもちろん、働く上で意識していること / やりがい、さらには今後の展望に至るまで、普段の業務で感じていることをそのまま記事にしました。

Partner Salesの業務に興味がある方や、現在Partner Salesの業務に携わっていて、さらに知見を深めたい方などにぜひ読んでもらいたい内容になっているので最後までお見逃しなく。

Partner Salesとはいわばピアノの調律師である

Partner Salesを僕なりの解釈で一言でまとめると「ピアノの調律師」です。メーカーによって若干の差があるらしいですが、 ピアノの鍵盤の数は88、弦の数はその約3倍で230本程度あります。

Partner Salesは1人で多くのパートナーの営業様と日々コミュニケーションを積み上げていく仕事であるため、弦の1本1本を調律していくようにお一人お一人とコミュニケーションをしていく事で大きな成果に結びつけていく点において、ピアノの調律師と非常に近いものを感じています。ひとつの案件を取って考えてみても関わる人や組織が増えることによって、Partner Salesは特性上、Direct Salesよりも考慮に入れないといけない要素が多く、複雑性が高くなります。

まずパートナー様の顧客に紹介をしてもらうために数多ある他の商品の中から選ばれなければなりません。ユーザーにとってメリットがあることは大前提として、パートナーが他の商材よりも優先して提案してもらう・パートナーの営業さんに対して意味付けやメリットを理解してもらうという事が必要です。そのため単にユーザーのメリットがあるだけでなく「パートナーの営業様にとってメリットがある且つ、ユーザーのメリットがある」シナリオが重要となります。

非常に分かりやすい例を挙げて話しましたが、その他にも相対している窓口部門や担当者様との関係性、他の商談の進行状況や他社とのポジショニングなど様々な要素の組み合わせによって、提案するシナリオは案件ごとに異なります。
ピアノの調律もギター(6本)やバイオリン(4本)とは大きく異なり、弦が230本程度と、その組み合わせの多さから複雑性が高いと言われているそうです。演奏者の好みや癖によっても微調整されるとも言われていて、想像するだけで高い技術力と対応力が求められる職業だと分かります。

パートナーの営業の方々から頂く情報からマーケットの変化を敏感に感じ取り、分析し改善アクションを積み重ねていく。非常に地道に思えるかもしれませんがそういった活動の積み重ねがBONXの信頼を作る事に繋がります。アクション自体の派手さはないですが、言うなればこのPartner Salesという仕事はBONXという組織を超えて、パートナー様を巻き込んだ”Team BONX”という巨大なエコシステムを調律しているとも言える非常にやりがいの多い仕事なのです。

Direct / Partner Salesの違いは「距離」と「量」

よく混同されがちなDirect SalesとPatner Salesの違いは大きく分けて二つ(少し乱暴かもしれませんが)「距離」と「量」だと個人的に考えています。前者についてはイメージがつきやすいと思いますが、エンドユーザー様とより近い「距離」でTeam Growthに貢献するのがDirect Salesです。
また後者は前のパートで述べた通り、Patner Salesの方がより多くのエンドユーザー様にアクセスでき多くの情報を得られる可能性が高くなるため「量」という表現にしています。

この2つの面白いところは単に「距離が近い / 量が多い=良い」ではない点。つまり両方がバランス良く情報を取れている状態が理想なのです。

確かにエンドユーザー様との距離が近いと、よりFact(事実)を得られる可能性は高くなるでしょう。しかしその一方で、どうしても点としての情報になりやすく、時には解釈を誤ってしまうことでお客様のご期待にうまくミートできないケースも発生します。

例えばエンタープライズ企業であれば、ユーザー部門、企画部門、決裁部門などプロジェクトが複数の部門にまたがるケースも少なくありません。また予算組みについても事業部を跨いだリソースの再配分も下期等では発生する可能性もあります。なのでよりエンゲージメントの高いご提案をお持ちし、距離の近さ故に点だった情報を収集することが必要不可欠です。そして集めた情報を繋ぎ一本の線に、そしてそれらを今度は面にしていき確実性を高めるためにも一定の「量」が必要な場面も存在します。 

逆も然りです。「量」が多いと言うことはそれだけの情報を処理(選択)するスキルが求められるので、必ずしも良い側面だけではないことを理解しておかなければいけません。私自身もDirect Sales / Partner Salesの両方を経験する中で受注に繋がらなかった案件などは大抵、上記とは逆に点の情報に踊らされ、誤った情報を選択していたケースが多かったように内省しています。実際には「言うは易く、行うは難し」だと思い、よりチームのメンバーに情報を共有し、意見を求めるようにしています。

以上が私が考えるDirect SalesとPatner Salesの違いになります。

音階調律の範疇を超えてパートナー様と最後まで伴走するPartner Salesの業務をご紹介

①全体のアセスメントとプランニング

パートナー様ごとの戦略や各種施策の立案および展開を行います。各社様の中でも販売戦略や注力する領域などが様々なため、その戦略に沿った企画提案をお持ちすることが基本です。実際にうまくいった成功事例などは他社展開を進める事もあります。

また施策によっては先にDirect Salesで試験的に運用を開始し、失敗や成功のナレッジを一定蓄積した状態でパートナー様にお持ちする場合もあります。それによって、Patner Salesよりの方々の説明が具体的になり再現性を高めることができ、より早く実績を出すことが可能になります。

このとき全体感をもちつつ部分的にアタックしていく、ピアノの調律に近いアクションが重要です。ピアノであれば音階になっていくために全体との調和が必要になります。Salesであれば社内より影響力のある部門(例えば大手企業をアカウントしてる営業部や主力商材を取り使っている花形の新規事業部など)にアタックしていくイメージです。

得られる成果や実績を得るまでのスピードが大きく変わるため「どの部分から手を付けるか」を常に考えています。

②チューニング(調律)

施策を周知しただけでは、そうそう簡単に案件は発生しません。具体的に各パートナーセールスの方がご担当のお客様に合った提案をお持ちして、提案する様子をイメージとして持っていただく必要があります。そのため、ターゲットとなるお客様像(ペルソナ)やペルソナに対しての提案切り口や事例の紹介なども有効なので、定例会や勉強会の中でご紹介の機会をいただいていたりします。

勉強会は即効性が高く、早ければその場で案件への同行依頼なども発生します。そのため、勉強会では終わった後のQAの時間をできるだけ確保しにいく。製品の質問が終了するとその時間を埋めるように必ず「どこか持っていけそうな所がないか?」という議論に移ります。実はこの時間が「勉強会」における本当の”サビ”の部分だったりもしますね。

話を本筋に戻します。もったいぶるつもりはないのですが、ご提案=必ず受注に繋がるとは限りません。そもそも エンドユーザー様が抱えられている課題は三社三様です。同じ業界・業種であっても法人様が違えば、基本的に抱えられてる課題は異なるという前提で提案を行います。
業界のペインみたいな共通のものもありますが、その粒度ではお客様として”今”決断する理由になりにくく、お客様自身もヒアリングによって課題を自分ごととして認識されるケースも少なくないため、商談の中で事例なども交えながら「そうそう、それそれ」の合意形成を積み重ねて意思決定をサポートしていきます。

この意思決定をしっかりサポートするために、日々の繊細なコミュニケーションが必要なのです。ピアノの弦1本1本を丁寧に調律するように代理店の営業さん一人一人と丁寧に向き合って、その営業さんがBONXをお客様に提案してもらえるようになるためには、地道かつ繊細なコミュニケーション(チューニング)が必要だと私は考えています。

③横展開を促す伴奏(走)

ここでは調律の範囲を超えて伴奏としています。伴奏というのはメロディーをサポートしながら、演奏自体に深みや厚みをもたらすものなので、営業さん(メロディー)だけで走るのではなく、"伴走"(サポート)し、より大きな動き(売上)につなげていくという意味合いです。

一つの売り上げがあがるとその周囲の方々(同じ部署や同期)との距離が一歩縮まります。これまでの「新規商材」から「◯◯さんが売っていた新しい商材」に格上げされます。これによって②業務のハードルがだいぶ下がるのです。

具体的には営業資料のチューニングや、ピッチの動画をコンテンツとして準備をしたり、営業同行でロールプレイを見せたりするケースもあります。目的はセールスの方自身に成功体験を持っていただく事と今度は周囲を教育してもらえるインフルエンサーになることです。

また他社事例はもちろんですが、自社での事例も効果は絶大です。社内の事例発表などすると一気に社内認知も広がりますし、負けん気の強いセールスの方であれば「俺だって」と思っていただけることでしょう。
実際に、大型案件を受注したパートナーセールスの方の受注ストーリーを「全社の会議などで成功事例として発表の機会を頂けないか?」や「社内表彰できないか?」みたいにエージェントとして暗躍するケースもあります。

なかなか①の段階でそこまで設計することはできないのですが、大型件名の受注等の良い波(波及効果)をいかに作っていくか、またできるだけ雪だるま式に取り組みが大きくなるようにアクションを繋げていくことを意識しています。

BONXのVibesがPartner Salesのコミュニケーションの基盤に

エンドーユーザー様だけでなくパートナー様もMake Smileに

エンドユーザーはもちろんですが、BONX WORKを販売いただくパートナーに対してもMake Smileできないかを常に考えています。なぜならいくら導入したエンドユーザーにメリットがあったとしても、その受注によってパートナーにメリットが十分になければ持続可能な関係にならないからです。

パートナーは自社のコア商材を含む数多くのサービスの中からより自社のビジネスを最大化させるために日々営業活動を行っています。なので極端にいえばパートナー側が「とりわけBONXでなくても良い」という選択肢を持っているわけです。BONXのセールスはBONX WORKが売れる事自体に事業成長という大きなメリットがあります。ただパートナーは自社のビジネスの成長を数多くの商材の中から選ぶのが事実。その視点が違うということをきちんと理解しておくことも大切です。

案件のゴールを”Team Growthの実現”に置くこと

ツールの導入はあくまで最初のステップとして、案件のゴールを”Team Growthの実現”にきちんと置くことも重要視しています。

BONX WORKは業務改善のPDCAを回すために有効なアナリティクスレポートの機能を持っていたり、外部システムの連携が可能な柔軟なAPIを持っています。加えて拡張のあるプロダクトで導入以降も継続した提案によってアップセル、クロスセルがしやすいという特徴も。パートナーにとってもBONX WORKを入り口に他の商材をクロスセルする、他の商品のクロスセルとしてBONX WORKを提案するといったストーリーを描きやすいという事を日頃から提案に盛り込みながらメッセージとして発信しています。

実際に「スマホを活用したい」「デジタルトランスフォーメーション(DX)に着手したい」「トランシーバーよりも便利なものを導入したい」などBONX WORKを導入をする事だけでもエンドユーザー様の業務課題やチームワークは格段良くなり、喜んで頂く事は可能です。そしてこの導入によって紹介元のパートナーとエンドユーザーの関係も深まる事ができると思います。

しかしこれだけでは「また何かあったらお声がけ下さい。」といった御用聞き的な存在以上になる事はできず、案件としても単発で終わってしまいます。単発で終わってしまうという事はパートナーにとってはそれだけメリットが多く無いので、能動的に提案するというよりは「言われたら提案する」プロダクトになりかねません。そして「利益率が高い」「手離れが良い」というBONXとしてリソースの負担がより重くなってしまい、どんどんWin-Win-Winの関係から離れてしまう事に。

このWin-Win-Winの関係を崩さないためにも「ツールの導入はあくまで通過点、その先の”Team Growth”の実現が本当のゴールだ」という意識を持って業務に臨んでいます。

幅広いPartner SalesはTalk Easy & Be Oneで

Partner Salesは、マーケティング領域からカスタマーサクセスまで非常に幅広い領域に携わって業務を行っています。ここまで大変偉そうなことをつらつらと申し上げ来ましたが、私1人では到底カバーができません。そんな時、BONXにはそれぞれのセクションで専門性を持った心強いメンバーが沢山いますので、俗に言う周囲を巻き込みながら業務を進めていくことが非常に重要です。

松下幸之助氏は「衆知を集める」と表現をされましたが、まさにBONXのVibesであるTalk Easyそして、Be Oneにも繋がるマインドセットだと考えています。Team Growth を謳っているBONXだからこそ最高のチームワークで高いパフォーマンスを発揮しています。

事業の成長に向けてダイナミックに動けるのもPartner Salesならでは

Partner Salesのやりがいは何と言っても大きな組織を動かして結果を出すことができる点です。

BONXと協業を進めていただいているパートナー様のセールスの方々の総数は1万人を超え、そのパートナーセールスの方々がご担当されるお客様の数で言うと優に100万社を超えます。そういった非常に多くのお客様にBONX WORKの良さを知っていただき、そのお客様のチームの成長に貢献できるダイナミックなアクションができる。その結果、自分や自社だけでは成し遂げられない成果を得られるのが、BONXのParnter Salesの魅力だと言えます。

そのためにも日々お一人お一人、パートナーの皆様に真摯に向き合って調律(コミュニケーション)していくことが何よりも重要です。当然、それに伴う調整や交渉は少なく無いですが、エンドユーザー、パートナーを巻き込んだWin-Win-Winの関係を作ることはそれだけ容易ではなく、繊細なコミュニケーションが必要とされ、私自身が「調律師」という表現を用いた背景でもあります。ただ、その調整や交渉を超えた先には”High Fives”の瞬間があり、その度に大きな喜びを感じることができます。

海外に目を向けた事業開拓で「The World Is Our Playground」を実現する

今後は、国内だけでなく海外のパートナー開拓においても取り組んで行きます。BONXの「The World Is Our Playground」のビジョン通り、世界に広がる広大な事業フィールドを開拓していきたいと考えています。

そのために現地のパートナーとのアライアンスは有効なひとつの戦略だと考えていますし、実際にこのコロナ禍で一気に普及したZoom社もパートナーを介した販売で日本マーケットに参入をし、一気にシェアを拡大しました。

BONXのユーザー様の中にはグローバルに事業を展開されている企業様も多く、日本以外の地域展開を進めながらマーケットインも十分に可能です。BONXの製品はHWを伴うのでまずはデリバリーとカスタマーサクセスができるようなパートナーを開拓したいですね。


現在BONXでは今後の事業拡大を見据え、採用活動を行っております。
Salesに関する詳しい募集要項はこちらからどうぞ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?