今すぐ見直すべき、経費削減の「6つの視点」とは? コストのプロが教えます
このnoteについて
皆さんこんにちは、RELATIONS株式会社でコスト削減・組織開発コンサルをしております、野口(@yusuke_noguchi5)と申します。
1ヶ月ほど前に、自社でもできる!「経費削減」の進め方をプロが語ってみる
というタイトルでnoteを書きましたが、もっと「具体的に」コスト削減の方法をお伝え出来ないかと考え、コスト削減の手法について再度書かせていただくことにしました。
このコロナ禍の状況を乗り切るためにも、ぜひご参考にしていただければと思います!
前回のおさらい
まずは前回noteのおさらいから。コスト削減は、下記のステップで進めていくのがオススメとお伝えしました。(※詳細はこちらをご覧ください!)
<コスト削減を成功に導く5つのステップ>
① 経費削減チームを作る
② プロジェクトのキックオフを行う
③ 経費を可視化し、取り組む品目を決める
④ 達成に向けたプランニングをする
⑤ プランニングが実践ができているか進捗確認を行う
その中でも、今回もう少し具体的にお伝えしたいのは、
④達成に向けたプランニングをする というステップです。
つまり、コスト削減をする対象経費を決めた後に、具体的にどうやってそのコストを下げるか? について今日はお話できればと思います。
こちらも前回お伝えしましたが、そのために取り得る手段は、基本的に以下の2つ。
① 運用を改善(もしくは停止)する
② 単価を交渉する
本日は、上記2つのうち、運用を改善することでコストを削減する方法をお伝えできればと思います。
理由は、単価を改善するよりも運用を改善する方が簡単だからです笑。
運用改善のカギを握る、「現状把握」の5W1H
では早速、運用改善の大きな鍵を握る「現状把握」の進め方について、ご紹介していきます。
現状把握は、5W1Hのフレームを使うと抜け漏れなく行うことができます。
<現状把握の5W1H>
・なぜその経費が必要なのか(Why)
・どのタイミングでコストが発生するのか(When)
・どこの部署が、どこの業者を使っているのか(Where)
・誰が意思決定者か(Who)
・何を使っているのか(What)
・どのように使っているか(How)
これだけだとイメージしづらいと思いますので、現状把握の進め方を、コピー機を例にして説明したいと思います。
【Why】なぜその経費が必要なのか
まず1stステップとして、「何のために必要な経費なのか」という上段の目的を整理します。
よくありがちなのが、これ昔から使っているから…といった現状維持です。
経費の目的を書き出し、整理することで、ゼロベースで運用改善(or運用STOP)ができるかどうかを考え直すことができます。
(例)コピー機の経費が必要な理由
・多くのお客様に、会社の商品情報をお届けするため(社外)
・会議の際に資料を配布し、全員が見られるようにするため(社内)
【When】どのタイミングでコストが発生するのか
次に、どのタイミングで費用が発生するかを考えます。というのも、限られた工数の中で、どの経費に取り組むべきか? という視点も大切だからです。
たとえば、それがスポットでかかっている費用(修理費など)であれば、今後同じような費用がかからない場合もあります。スポットよりも、ランニングでかかっている費用の方が、運用改善の余地が大きくなります。
(例)コピー機の費用が発生するタイミング
・毎月の印刷にかかる費用(ランニング)
・コピー機が故障した際の修理費用(スポット)
【Where】どこの部署が使っているのか / 【Who】誰が意思決定者か
それぞれの経費項目に対して、どこの部署が、どの取引先を使っているか、という「社内の取引状況」を一覧表にまとめるのがオススメです。
こうして可視化することで、取引先を集約できるかどうかの判断ができるようになります。
というのも、同じ企業でも、部署によって使っている業者が違うというのは実はよくある話。(実際にご支援させていただく中でもよくあります。)
もし取引先を一本化することが可能であれば、スケールメリットが働き、コストが削減できるといったことも考えられます。
ただし、、、
気をつけてほしいポイントが。なぜその部署がその業者を使っているかについては、事前に調べておきましょう。例えば「お付き合い」やバーター的に使っているなど、しがらみ先である可能性があるためです。
関係性が強ければ、当然ながら取引を無くすことは難しいので、その関係性の強弱を見極めて、集約に取り組むかどうかを判断しましょう。
(例)コピー機を使っている部署(キーマン)、取引先、関係性
・営業部(山下部長) 〇〇商会 大口取引先
・人事部(高田部長) ○ックス 関係性は特に無し
【What】何のサービスを使っているのか
サービスとは、コピー機そのものだけでなく、付随するサービスも含めます。業務上必要なスペック以上のものが使われていないか、不要なオプションサービスは無いかを確認することが大切です。
サービス導入時は必要だったものも、時が経つと状況が変わっているというケースもよくあります。取引先から、現在のサービス内容について改めて詳細をヒアリングし、確認してみましょう。
(例)コピー機に付随するサービス内容
・24時間メンテナンス対応のオプションが付いている。
【How】どのように使っているか
最後に、どのように現場で利用しているかを具体的に確認します。これをすると、運用改善のポイントを探ることができます。全てを細かく把握することは当然難しいので、ある程度はざっくりでも問題ないと思います。
(例)コピー機の利用方法
・営業部 お客様の企画書
・総務部 会議資料(毎週10本ほど)
ざっと書きましたが、以上が現状把握をする上でのポイントとなります。
すべてを網羅的に把握する必要はないですが、ひとつでも多くの情報があった方が運用改善のヒントとなります。
運用改善を進める上でのポイント
ではここで、先ほど挙げた5W1Hを、下記の表にまとめてみます。
ここからは、下記の2つの問いから、思考を深めます。
「運用を変えるとしたらどんな手法があるか」
「それが無くなった時に代わりになるものは何があるか」
5W1Hで洗い出した、それぞれの項目に対して、ツッコミを入れていく感じですね笑 ひとりでアイデアを出すには限界があるので、ブレストで意見を出し合うのがオススメです。
今回わかっている情報で案を出すと、こんな感じでしょうか?
【問い1】運用を変えるとしたらどんな手法があるか
・業者を○○商会にまとめたらサービスしてくれそうじゃない?
・誰が何枚印刷したかを可視化する様にしたら、枚数減るんじゃない?
・営業は19時までなのに、今つけてる24hのサポートっている?
・社内の資料は白黒印刷でいいんじゃない?
【問い2】それが無くなった時に代わりになるものは何があるか
・お客様向けにはiPadで説明しても良いかもしれない
・社内の資料は紙ではなくスライド資料の投映で良いのではないか
このような形で、ブレストをすることで大まかな方向性が見えてきます。
あくまで今回はコスト削減がテーマですので、最後に
「出したアイデアの実行が、コスト削減に繋がるかどうか」
を確認検証して、終了となります。
メリットがありそうであれば、それを実現する為のプランを策定します。
現時点ではメリットがあるかの判断ができないものであれば、その情報を集めることが次アクションとなります。
はい。ということで、運用改善する手順は以上となります!
単価改善の進め方は?
単価改善については、交渉が成功すれば、運用の変更が全く無いのでメリットやインパクトが大きいです。一方で、下手な交渉をしてしまうと、取引業者との関係性が悪化するというとても大きなリスクがあります。
さらに、いわゆる適正価格というのは自社だけでは決して分からないので、単価交渉を行う際はプロである、我々にお任せください笑
最後に宣伝で恐縮ですが、日本初の完全オンラインコスト削減サービスはじめました!どのくらいコストが下がるかの診断も無料で行ってますので、ぜひ問い合わせください!
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