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M-1グランプリに出てみた

日本一の漫才師を決めるコンテスト、M-1グランプリに出場してみた。

きっかけ

何か新しいことに挑戦してみたかったのと、以前から自分の笑いの感性がどこまで通用するのか興味があったので、お笑いが好きという友人をけしかけて(?)出場することにした。

ネタ作り

全くの素人なので、まずはネタの作り方を勉強した。

漫才を作るにあたり、お客さんの共感を得るために三つのボケの段階を踏んでいかないといけない。それは「あるある」「ありそうありそう」「なしなし」というもの。「あるある」は題材に対してありそうだよな、と思わせるボケで、「ありそうありそう」はその発展系、「なしなし」はさらに発展させたぶっ飛んだボケ。

これを意識しつつ、「ツカミ」「フリ」「オチ」を決めて2分間のネタを作成。(1回戦は制限時間2分)
特に苦労したのは、ツッコミのフレーズ。
何も意識しないと、「なんでやねん」一辺倒になってしまうので、バリエーションを増やさないといけないがなかなか浮かばない。
ここは、普段からどれだけ知識を仕入れているかに依存するだろう。良い漫才を作る上では、常に情報にアンテナを張って知識を仕入れていく必要がある。

題材に選んだのは「マッチングアプリ」。私自身経験していたので作りやすかったのと、お客さんの共感を得られやすいだろうと踏んで選んだ。

練習

まずは、原稿をそのまま読み合わせして相方とネタをすり合わせていく。相方の意見も取り入れつつ、ネタを更新していく。ここで、互いの笑いに対する価値観が異なるとすり合わせが難しい。第三者に見てもらい、公平に意見をもらうのが良いかも。

ある程度ネタが固まってきたら、覚えてカラオケで本番さながらに練習。言い回しはなるべく普段のしゃべりに近い形に書き換えて、その場で浮かんだアイディアも取り入れつつ改変して行ったらほぼ原型がなくなっていた。

本番

不安材料はあった。一度も人前でできていないことだ。ネタが出来上がったのがギリギリで機会ができなかったのが悔やまれるところだが仕方ない。緊張してもやり切れるように何度も練習して身体に染み込ませた。

本番前に少し時間をつくって、他のコンビのネタを見た。1回戦だが、30人くらいは観客が入っていたと思う。コンビ数が多いということもあり、10組ずつ間髪なくネタを披露していく。

アマチュアも含めてどのコンビも完成度が高い。ネタが飛んだり噛んだりすることはなく、その上で抑揚つけたり、絶妙な間を作ったりして笑いをとっていく。

そして、迎えた本番。
緊張しすぎてほとんど覚えていないが、あまりウケていないのは分かった。
公式アカウントのインスタライブの結果発表で自分達のコンビ名は読み上げられなかった。

振り返り

そこそこ洗練したネタがほとんどウケなかったのはなかなかのショックだが、それなりの理由があるだろう。

・テンポや間のズレ
ボケやツッコミのテンポがズレると、一番笑って欲しいところで笑いが取れず、お客さんと演者の間で一体感が生まれない気がする。

・ボケがわかりにくい
ウケてるコンビは変化球ではなく、シンプルなボケで勝負していたイメージ。比較すると自分達のボケはちょっと伝わりづらかった気がする。

・ネタの構成が複雑
2分しかないので、一貫したテーマでないと、お客さんがついて来れなかったり、ノリづらかったりするかもしれない。自分たちのネタは多分4〜5分向けのネタでそれを2分に凝縮したので、展開が慌しかった気もする。

…とまあ、思いつく敗因をあげてみた。来年以降出るかわからないが、次回出る機会あれば上記を踏まえて改善していきたい。

でもまあ、新しい経験を一つ積み重ねることができたという意味では、やってみて良かった!

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