パラサイト 見に行ってきました!

今話題の「パラサイト」を見てきました。

物語に関しての感想は、最初のうち半地下家族の長男が家庭教師を偽装し、その後家族をそれぞれの役職につかせ乗っ取っていくというところまでは見ながらある程度は想像でき、そこまでスリリングな感じではありませんでした。
しかし、後半になって、その後家政婦の前任を務めていた方の旦那さんが実際に家の地下に住んでいたことが発覚するあたりから話が一転し、人間の闇が多く見え始め、見応えが深まりました。

日本の経済発展度合いと比べれば、朝鮮戦争があったことなどからして日本よりも近代の始まりが遅かったともいえるが、日本と違い若い人々に力を入れている。逆に言えば、老後の生活システムが普及していないことがあり、この映画で描かれているように、老後になれば年金で暮らして、なんていうことはできない。

この作品が評価されている理由としても、どれだけ貧困層と富裕層に経済的な壁や物理的な壁があったとしても、一つの地域や国で括れば、その二つがなければ国が成り立たない。つまり、彼ら二つの存在が表裏一体であり、お互いに寄生しなければならないという点なのではないだろうか。
多くの仕事は階級ごとにすみわけされていることが多い、ITや医療現場、土木関係などしかし、どちらかの階層の人々がいなくなってしまったら成り立たない。だからこそ、お互いうまい蜜を吸い取りあいながら寄生しあって生活しているのではないだろうか。

このパラサイトの寄生には、貧困層が金に困っているために富裕層にくっついているという点だけでなく、資本力によって本来であれば自身で行うはずの仕事までも外部に委託し行っているという富裕層による貧困層への寄生も組み込まれているのではないか。

しかし、一度その関係性に疑問を持ってしまっては割り切れなくなってしまう。その究極化が誕生日会の悲惨な事件で表されているのではないだろうか。

また、半地下家族のお父さんが家主の社長さんを殺してしまうのも、結局は上流階級の装いを無理にするよりは、地下に暮らしていた旧家政婦の旦那と同類だったと思えたからかなと思います。
そんな人間性を描写した作品だからこそ評価されていると、僕は思いました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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