バリスタが考える【プロのサービスマン】とは?
自分が絶対的に美味しいと思うものを共有するのがサービスマンだと思うだろうか?
完璧に美味しいと思うものを並べ立てるだけがサービスマンだろうか?
商品に対して誰よりも詳細な知識があるのがサービスマンだろうか?
誰にも負けない技術を持っているのがサービスマンだろうか?
否。だと私は思う。
・・・センスを磨け。
・・・知識を増やせ。
・・・味覚を磨け。
・・・技術を磨け。
間違いではないが、大体の人は勘違いしてるんじゃなかろうか。
技術や知識が豊富にあるだけなら、ただのマニアだ。
では【マニア】と【サービスマン】の違いとは?
当たり前だが、【お客様の為に】を考えられるかどうかに尽きるだろう。
お客様の為にっていう意味をどう思うかは人によるかもしれないけど、
私は【時間】だと思ってる。
わざわざ自分の店に来てもらって、お金を払ってもらって、場を楽しんでもらう。お金がどうこうなんか、大事なんだけど正直どうでもいいとも思っている。
問題は自分の店で【時間】を費やしてくれているということだ。
お金なんか働けばまた戻るけど、時間だけはどう頑張っても戻らない。その大切な【時間】を頂いているからには、どうしたらいいだろうか?自分の好みを押し付けるだろうか?俺スゴいでしょ(カッコいいでしょ)アピールをするだろうか?こんなモノもこの世にはあるんだぜアピールをするだろうか?
【その空間を楽しんでもらう最大限の努力をすべきではなかろうか?】
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なぜセンスを磨くのか?
・・・・・お客様の好みを汲み取る為に。
好みは人により違う。体調は大丈夫か?
なぜ理論や知識を増やすのか?
・・・・・お客様に提案する為に。
一流は三流に崩す事は出来るが、
三流が一流の真似事は出来ない。
なぜ五感を磨くのか?
・・・・・異変があった時に未然に気付き、対処する為に。
感知しただけで異変の原因までわかるようになる為に。
決して味覚や嗅覚が優れてるアピールをする為ではない。
なぜ技術を磨くのか?
・・・・・上記が優れていても、実現する能力がなければ無価値だ。
その時々に、お客様に合わせて作れる技術は必須だろう。
ひとつひとつ、意味を理解しながら勉強すれば、もっともっと、早く向上できると思うんだ。
その辺りの認識を間違えていたら、どれだけ練習しようが、どれだけ長く働こうが、いつまでたってもプロにはなれない。
一つの武器を磨くんじゃない。道具を増やすんだ。
その道具を昇華させて武器にしていくのはもちろん同時進行で。
・・・コーヒーは?紅茶は?
・・・水は大丈夫か?
・・・見えない所含めどこも汚れていないか?
・・・空気は綺麗か?
・・・音楽の音量は適切か?
・・・どこも危ない場所はないか?
・・・温度は大丈夫か?
・・・光加減は?
それ全部、五感とセンスと知識と技術が必要な事なんだよね。
大変だよね。でも、それを真っ当にやることが、
【時間】を頂いている【サービスマン】のあるべき姿なんじゃないかな。
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なーんて、ね。
私ももっともっと努力して、より高みに登らないとですね。
お客様の【人生】の為に、ね。
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