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ONE PIECE初心者がタイトルを考察する

ジャンププラスで『ONE PIECE』が92巻まで段階的に無料公開されていたことをきっかけに読んでみました。
そして、タイトルに隠された意味などを考察してみました。考察というと大げさかもしれません。

いきなり言い訳ですが、一気に読んでしまったため深く読み込んでいない(記憶があいまい)、かつ92巻までを1回しか読んでいないなかでの考察になるので、大目に見ていただけましたら幸いです。

本編を読んでいたら、70巻あたりの「カリブーの新世界でケヒヒヒヒ」におけるいくつもの扉絵でパイ(の箱)の絵が描かれていることに気づきました。

この「PIE」の文字を見て、『ONE PIECE』の文字にも含まれているじゃないかと思いました。

振り返ると、黒ひげとルフィのこんなシーンでもパイは登場しています。


大海賊・黒ひげの好物が肉などではなくチェリーパイというのは、何か意味があるように感じました。

「pie」には料理のパイの意味ももちろんありますが、「pie in the sky」で「絵空事」や「理想郷」などの意味もあります。
空の中にある(in the sky)空島に入るまえの島でパイが登場したことも興味深いですよね。

ゲテモノでも何でも食べる印象のあるルフィが「マズい」と言うのはよほどの理由がありそうだと思いました。

『ONE PIECE』を並び替えてみると、『ONECE(=ONCE) PIE』となります。
「once」は「かつての」という意味もあるので、「かつての理想郷」と考えることができるのではないでしょうか。

黒ひげの好きなチェリーパイの「cherry」には、さくらんぼのほかに、俗語で「新しい」という意味もあります。

つまり、「CHERRY PIE」は「新しい理想郷」と解釈できます。

ゴール・D・ロジャーがみつけたとされる「かつての理想郷」を追い求めるルフィと、「新しい理想郷」を求める黒ひげとの相いれない対比が描かれたシーンのように思えます。
だからルフィは「マズい」と言ったのではないかなと。

ちょっと話はとびますが、ドレスローザでルフィ(とサボ)が変装した際の偽名が「ルーシー」でした。

このルーシーは、1974年にエチオピアで発見された化石人骨 (アファール猿人) につけられた名前のことです。
ビートルズの楽曲「Lucy In the Sky With Diamonds(ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ)」にちなんで命名されました。
「in the sky」はここでもでてきました。

また、ジョン・レノンは、ビートルズの楽曲「アイ・アム・ザ・ウォルラス」でも、「空を飛ぶルーシー(Lucy in the sky)」を登場させています。

さらに、「Lucy In the Sky With Diamonds」は1974年8月にカリブー・ランチ(コロラド州ロッキー山脈のネダーランドという集落にあるこのスタジオ)でエルトン・ジョンによってカバー・バージョンのレコーディングが行われれました。
その際に、ジョン・レノンがドクター・ウィンストン・オーブギー(Dr. Winston O'Boogie)という変名で参加し、ギターとハーモニー・ボーカルを担当しました。
「ルーシー」の「偽名」もここからきているのかもしれません。

エルトン・ジョンとジョン・レノン、2人のジョンは「ロックス海賊団」の一員「キャプテン・ジョン」につながるのでしょうか?
容姿もどことなくジョン・レノンに似ている気がします。


ジョン・レノンは暗殺されました。
相当の実力者だったはずの大海賊キャプテン・ジョンも部下に殺害されたということですから、おそらく暗殺でしょう。

それはさておき、「PIE」が『ONE PIECE』の扉絵で登場した場面も思い返してください。
「カリブー」が「PIE」を運んでいるシーンでしたよね。


「カリブー」「ランチ」「パイ」。「pie in the sky」はここでも関係してきます。

カリブーというキャラクターは『カリブの海賊』からとられていると思いますが、同時に「トナカイ」を意味する「カリブー」からもきているはずです。
トナカイといえば、チョッパー。ルフィとのつながりも暗示しているかもしれません。
カリブーが勘違いされたそっくりさん「ガブル隊長」は革命家だったことから、ドラゴンとの関係も気になります。
カリブー=トナカイ=チョッパー(船医)なら、ガブル=船医になるのでしょうか。ちょっとこのあたりはよくわかりません。

続いては、べつの角度でタイトルを考察していきます。





タイトルのロゴに注目してみました。

このロゴじたいはデザイナーさんがデザインしたのかもしれませんが、「O」の部分は、尾田栄一郎先生も「×」を描いているようです。

麦わらの一味や子分海賊団の旗にも「✕」が使われていますよね。

第1話でも✕がみられます。


さらにはカリブー、コリブー兄弟の胸にも。
カリブーはここでもでてきましたね。


でも、そもそもこの「✕」はバツなのでしょうか?

なんとなくの直感で、バツではないかもしれないと思い、ほかの可能性を探っていたら、Ⅹ(ディエス)・ドレークの名前(と体のマーク)が思い浮かびました。

Ⅹ・ドレークとカリブー。


「Ⅹ」はローマ数字で「10」を表します。
また、「ディエス」はスペイン語で「10」を意味します。


「ディエス・イレ」は、「怒りの日」を意味し、カトリック教会で、死者のためのミサの続唱、また、その冒頭の句とされています。最後の審判の日の恐ろしさを歌い、神のあわれみを求めるさまを表現しています。

怒りはルフィを筆頭に麦わらの一味の原動力のように感じます。
「死者のためのミサ」というのも、麦わらの一味とつながりがある気がします。

麦わらの一味は10人、ルフィの父親であるドラゴンの革命軍も10人です。

「10」という数字に特別な意味合いがあるのでしょうか。

ローマ数字の「Ⅹ」を調べていたら、タロットカードがでてきました。

タロットカードといえば、最悪の世代の1人バジル・ホーキンスです。
体を藁人形に変身させるワラワラの実を駆使して戦う悪魔の実の能力者で、「藁」ということから明らかにルフィと関係しています。

タロットカードは全部で78枚あり、メインとなる22枚のカードを「大アルカナ」、残りの56枚のカードを「小アルカナ」といいます。

「アルカナ」とは、ラテン語で「神秘、秘密」などを意味します。
「ひとつなぎの大秘宝」とも関連しそうですね。

大アルカナは、人間の魂の成長過程にある抽象的な「テーマ」を、小アルカナはそのなかにある具体的な「物事や出来事、登場人物」を表しています。

タロットカードの大アルカナで 「X(10)」 は「運命の輪」です。

このイラスト、どこかで見覚えないでしょうか?
そうです、タイトルのロゴの「O」です。すこし似ていませんか?

ちなみに、「運命の輪」のカードが正位置のばあいは、【転換点、幸運の到来、チャンス、変化、結果、出会い、解決、定められた運命、結束】を意味します。
逆位置のばあいは、【情勢の急激な悪化、別れ、すれ違い、降格、アクシデントの到来、解放】となります。

イラストは「運命対自由意志」を表現しています。輪は周期性・永続性の象徴とされています。

まさに、「運命」とそれに抗い「自由意志」を主張する麦わらの一味(とくにルフィ)を暗示しているかのようなカードではないでしょうか?

ほかのカードについても調べてみました。
大アルカナカードの構成一覧は、次のとおりです。

0:愚者 1:魔術師 2:女教皇 3:女帝 4:皇帝 5:法王 6:恋人達 7:戦車 8:力 9:隠者 10:運命の輪 11:正義 12:吊された男 13:死神 14:節制 15:悪魔 16:塔 17:星 18:月 19:太陽 20:審判 21:世界

『ONE PIECE』を思い起こさせるカードだらけです。

0:愚者のカードを見てみましょう。


正位置のばあいは、【自由・気まま・無邪気・物事の始まり・0からのスタート・型にとらわれない・心配していない・夢への挑戦・独創的・個性的・芸術性がある など】を意味します。

「逆位置のばあいは、【無計画性・責任感がない・衝動的・無謀な挑戦・不安定・わがまま・自己中心的・興味がない・軽率・飽きっぽい・中途半端・注意力散漫 など】を意味します。

また、イラストの右下には、笑顔を向けている犬らしき動物が描かれています。

船も仲間も何もないノープランで出発し、さまざまな生き物に好かれるルフィそのものです。

また、右上の太陽に注目してください。
「白い太陽」が描かれています。
そう、「太陽の神ニカ」です。

92巻までしか読んでいない筆者はまだ本編で見ていませんが、YouTubeで考察動画が流れてきて、サムネイルなどで知りました。

「ルフィが白くなった!」と印象的でした。(くわしいことはまだ知りませ
ん)

タイトルで、アルファベットの「O」が似ている数字の「0」、つまりルフィを表し、「Ⅹ」が仲間の数「10」を表しているのだとしたら、ちょっとかっこいいと思います。

「0:愚者」でルフィの物語がスタートし、仲間が集まった「10:運命の輪」で転換点を迎えるという、まさに『ONE PIECE』らしいカードの順番です。

さいごの「21:世界」のカードは、こちらです。


リースの上下に巻かれたリボンは、レム二スケート(∞)、無限を意味します。
これも「O」、そして「ひとつなぎ」を連想させます。

イラストの人物は両性具有もしくは神人合一とする説が存在します。
神人合一とは、ルフィのことですよね。

「0:愚者」にもどりますが、この人物は道化師という説もあり、バギーの可能性もあります。
左手には白いバラを持っているから、バラバラの実とも関連するのでしょうか。

「白いバラ」といえば「アイスバーグ」ですが、関係ないかもしれません。

白い花ということで、アマゾン・リリーの可能性もありますが、色に固執しなければ、花の名前がつく女性キャラクターはたくさんいますね。

話はそれましたが、タロットカードはトランプのもとになったといわれています。

A(エース)、J(ジャック)など、トランプに関連したキャラクターは大勢います。

これまでにご紹介してきたタロットカードは、フリーメーソンと薔薇十字会員である サンドラ・Tabatha・キケロ が1991年に英国の魔術結社「黄金の夜明け団(ゴールデンドーン)」の秘密指令書に基づき制作した「THE GOLDEN DAWN TAROT(ゴールデンドーンタロット)」と呼ばれるカードです。

「ゴールデン」=ゴール・D・ロジャー
「ドーン」=第1話「ROMANCE DAWN -冒険の夜明け-」、第601話「ROMANCE DAWN for the new world -新世界への冒険の夜明け-」

「黄金の夜明け団」という海賊団がでてきてもおもしろいですよね。

最新の102巻まで読了していないため、ほかのかたの考察などの情報も極力いれないようにしていたので、同じような考察をされているかたがいたらすみません。
とりあえず、早いうちに続きを読みます。

さいごにまったくの余談ですが、タイトルロゴのロープは、海賊旗の「O」と錨の「E」でつながれているので、「Opening(始まり=出航)」と「Ending(終わり=帰航)」がひとつなぎになっている、という表現かなと想像しています。
E=錨(怒り)をしずめる、というのはさすがに無理がありますかね。

いちにちが終わる暗闇の夜と、いちにちが始まる黄金の夜明けはひとつなぎなんですよね。

さいごまでお読みいただきありがとうございました。


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