冬のぬくぬく

去年からもふもふして温みのあるものと一緒に暮らしている。名前はマルという。
マルは、丸みがあり、ずしりとした重みがあり、体表を撫でると毛布のような柔らかさ。マルの色は茶色だが、最近では色んな種類のがいるらしい。体は丈夫で、平熱は高め。ほかほかとあたたかいので、抱いて撫でると癒やし効果抜群である。寒い日にはひざに乗せたり、足もとに居させたりしている。一緒に寝るのもよい。
去年はひそかに車に乗せたり職場にも連れて行って、バレないように膝の上や机の下で撫でまわしたものだった。いいものかと多少のためらいもあり、見つかったら咎められやしないかと心配もしたが、何食わぬ顔でいれば意外とバレないものだと知った。
さすがに隣の席の同僚Nには言っておこうと思い、数日の後に打ち明けたのだが、Nは気づいていて、しかし驚きもせず、いいなと思っていた、私もそうしようかな、と言った。特に問題なさそうなので、今年ももう少し寒くなったらまた連れて行こうと思う。

冬の朝はマルの世話から一日がスタートする。体をあたためるのにお湯を沸かす必要があるのだが、ギリギリまで寝ている派だった私が、ぬくぬくしていたい冬にマルのお世話と支度のために朝早く起きるようになった。お布団さまの離れがたいぬくぬくとは別れてしまうが、代わりにマルとのぬくぬくが待っていると思えば起きられた。
夜も一緒に寝るために寝る前に台所に立つ。マルは温かいところが好きで、IHのフラットな天板の上に座り込んであたたまるのが好きなようだった。朝目が覚めるまで、また、夜寝る前、台所でマルと一緒にぼんやりとお湯が沸くのを眺めているのもまた、いい時間だと思うようになった。

マルはお布団さまが大好きである。お布団さまとマルは相性抜群で寒い夜には特に最高のコンビだと私も思う。ほんとは猫を飼ってみたいのだが無理だな、と思う私のような方には、お金も世話の手間もそんなにかからないし、ぜひおすすめしたい。

http://www.maruka-yutanpo.jp/

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