倍速再生は想像力を乏しくする

最近、若い子だけでなく幅広い世代で映像の倍速再生が流行っている?らしい。

個人的には「なんだかなあ。。。」といった感じ。

私は本を読むのも好きだけど、ドラマや映画を観るのも好き。

だからこそ倍速で観てしまうのはなんだかもったいないし寂しいなと感じる。

倍速で観るとその分多くの作品を観れるし、無駄に忙しい今の時代に合っているのは理解できる。

でも、どんな物語なのか、話の流れと結末だけ分かったところで本当に楽しめたと言えるのかしら。

「これはこんな物語ね。確かに面白かった。はい、次」

物語のあらすじは理解できても、その物語の本質というか作者の伝えたいことまで伝わるかは疑問。

何が言いたいのかというと、
役者の台詞や行動だけが大事なのではなく、言葉と言葉の”間”であったり、よく見ないと分からない微妙な表情の変化からその意味を見出すことが大事なのではないかと。

私はドラマや映画を観るとき、
「ああ、今こう思っただろうな」「今こんな気持ちなんだろうな」
と、その役の気持ちを想像し感情移入したりしている。

もちろん無意識なんだけど、想像しながら観ることによって理解できることはかなり多い。

そしてその「言葉にはしないけど伝わってくる部分」にグッとくるポイントが詰め込まれていたりする。
それが汲み取れなかったらただ「意味不明なシーンが多かったなー」で終わる。

だから、台詞や行動で理解できる表面的な部分だけではなく、受け取る側の解釈を合わせてやっと物語は完成するんじゃないのかなと思う。

物語を作ったことはないけれど、「こう解釈してほしい」という作者の意図はきっとあるはず。

もし倍速で観てしまったらそういうことを想像する時間も何もなく、中身のない空っぽな作品になってしまうんじゃないかな。
そして記憶にも心にも残らない。作者も可哀想!

だから、倍速再生で得られるメリットよりデメリットの方が多いんじゃないかなーというのが個人的な意見でした。







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