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#3 音楽中毒

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世界はいろんな音で溢れている。
生活音、人の声、足音、車、電車、機械が動く音、風、鳥の唄、雨粒が落ちる音…
真っ暗闇にいると、
過剰なまでにその「音」が騒音に化けて耳に侵入していた。

朝が来たよと伝える鳥の唄には、
また何もない朝を生きて迎えてしまったと涙し。

賑やかに花咲く人の笑い声には、
楽しいって何だっけ、どうやって笑うんだっけと涙し。

何気ない生活音には、
何もできないのに生きていてごめんなさいと涙して。

だから全部騒音だと思うようにしていたあのころ。
すべてが、おとさえも、てきだとおもえた。

人によって、感情によって、何が心地良くて何が耳障りかは違う。
しかもそれは流動的であって、移り変わるもの。
でもどんなときにも、きっと心地よい音があるはず。
それを見つけて、流し込むことで、少し呼吸ができたりして。

だからイヤフォンをつけるようになった。
どこにいても、わたしだけのBGMが流れている。
景色が、道が、空が、違って目に映る。
映画のような設定が勝手に脳内に書き込まれていく
そう、まるで主人公が街を歩くように。
そう、まるで主人公がどん底から這い上がってくるように。
多くは出来ずとも、ひとつひとつの行動に気分が上がるようになる不思議。

これはマジックか、魔法か。
いや、これが音楽というものなのか。

まだまだ音が怖くてBGMが手放せない。
いや、音楽によって、表情を変える景色に魅入られたのかもしれない。
これなしでは息がうまく吸えなくて。
いや、音楽が有れば少し上を向いて空気を吸える気がして。
いつも支えてくれている、絶対的こころの安定剤。

いつか、世界に溢れる音に「音」を、感じられたら。
摂取ではなくて、音楽を感じられたら。

この感覚を知ってしまったわたしは、
今はまだ。
きっとずっと。
音楽中毒。

ーーー

bgmっていいですよね。
昔もこの時も今も、変わらず作業中や日常でも音楽や動画の音を
摂取しがちな人生です。
一生音楽に浸っていたいから、耳も、大事にしないとですね。
今日のひとこと短い…そんな日もある…
今日も生き抜いた全ての冒険者に敬愛を。

ーーー

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