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『心に一輪の花を』目標は元気に生きる事

私、気付いたら150歳になってた。
150歳の誕生日になった日からもうワクワクしかない。
ただ、時計の針が深夜12時を指す瞬間に何か変化があるかな?と思ったけど特に変化は無い。次の日もその次の日も特に変化はない。体の変化も更年期の変化も何もない。
あるのは、いつも通りの幸せな日々。

うーん、これじゃあいつもと一緒だあ
と、意気消沈しそうになったけど、ひとつだけ
変わった事がある。

150歳になったら、人生を考えるって何処かで聞いた事がある。
140代の私はへーって、どこか他人事に思ってた所があったが、150歳になってから本気で、今までにないくらい、今後の人生を考えるようになった。

あと150年生きられるとしたら、すでに折り返し地点だから、残りの人生悔いのないように生きたいって、思うようになった。

そこで、自分がいなくなる瞬間の事を想像してみた。これだけ聞くと引くかもしれないが、本気で想像してみた。
すると、布団の上で
『あっ、あれするの忘れてたっ』て、おっちょこちょいな私がいる姿が見えた。

不思議だね、私が本当にやりたかった事が見えてくるって。

20代前半から始めたスペイン舞踊をもう一度始めたくなった。途中で結婚、出産、子育てで辞めていた時期もあったけど、トータルしたら10年くらいしていて、150歳になって130年振りに復帰をする事にした。

初日は驚く事が多かった。
復帰まで130年経っていたから、頭から体への指令がなかなかの速度だった。
右足からの左足が即座に動かない。動け動けって思っても動かない。
なので新たに、頭からの指令と同時に左手で左太ももあたりをぽんっと補助的に叩いて、左足を何とか動かそうとしてみる。

先生はぼちぼちでいいよって、優しく私を励ましてくれた。
レッスン生達も私を暖かく迎え入れてくれて、皆んなの優しさが伝わってきて、心から嬉しかった。

そんなこんなで、私の150歳からの人生がスタートした。

これまでの日々の思い出も大切にしながら、
人を大切にしながら、
これからの新たな日々に希望を持って、なるべく笑顔で楽しくいられるように、今の私に出来る精一杯の努力をしながら、
ひとつずつひとつずつ丁寧に暮らしていく。
人生万々歳になるように。

この心意気であと残り150年元気に生きてく。

注 
年齢はただの数字です。
お好きな歳を引いて、再度お読みいただければ幸いです。


#創作大賞2024   #エッセイ部門 #やりたい事 #年齢

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