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東京の近代レトロ建築巡り

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東京の街並みに溶け込んでいる明治、大正、昭和の近代レトロ建築に焦点を当てます。重厚なレンガ建築や洋館はもちろん、看板建築、町屋までを探訪する街歩き情報を発信します。記事の読者の方…
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2024年10月の記事一覧

万世橋からに神田須田町に残る老舗の町屋、看板建築(近代レトロ建築-11)

万世橋界隈、神田須田町の周辺は明治から大正にかけて東京で最も賑やかだった街だったというのを知っていましたか。その中心となったのが万世橋駅でした。 日本橋・銀座と並んで最も賑やかだった街の名残りで多くの老舗が須田町には残っています。その中で震災後に建てられ、空襲を乗り越えて現在でも当時のまま残っている老舗の町屋や看板建築を巡りました。残念ながら夏目漱石ゆかりの「松栄亭 (洋食)」やあの有名な「かんだ藪そば」は建て替わってしまったのは残念です。 万世橋駅は中央線(当時は甲武鉄

神田神保町界隈のレトロ建築(近代レトロ建築-10)

神田神保町といえば古本屋の町。 千代田区のホームページなどを紐解くと、神保町は江戸城の北側に位置し武家屋敷街だったが、町名は越中の戦国大名の流れをくむ旗本・神保家の屋敷があったことが由来とあります。戦前の東京市時代は「神田区」に属し、戦後に千代田区となった際に「神田神保町」となりました。明治から昭和初期にかけて、駿河台から神保町、一ツ橋にかけての地域には大学が集結し、古本屋や出版社が並ぶようになり、現在の姿を形作りました。 東京大空襲などで被害に見舞われた都心部にあって、神