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型・その1・応用②~⑥:俳句幼稚園

侘助やテレビ電話に語りかけ
蝋梅や医師の説明淡々と
埋火や想定外の知らせ受け
→埋火や想定外の知らせ受く
外套や一日の垢湯に溶ける
大寒や「ただいま」の音の頼もしき

わびすけやてれびでんわにかたりかけ
ろうばいやいしのせつめいたんたんと
うずみびやそうていがいのしらせうけ
がいとうやいちにちのあかゆにとける
だいかんやただいまのねのたのもしき

型1の応用型、全然詠めなくて週末何とかひねり出してみる。
4文字の季語+や(上五) 中七・下五で1フレーズ。下五の語尾は名詞以外。季語と中七・下五は関係ないけれど響き合うこと。当然、中下に季語となる言葉や「かな」とかの切れ字は置けない。

1句目、入院・入所されている方への直接の面談とか病室へのお見舞いは中々できなくて、ラインとかZOOMとかネットを介しての面会、携帯電話でのやりとりとなっている。ご家族が一生懸命語りかけても、ご本人なかなか理解できないみたいで返事がもらえなかったりする。そんな悲喜こもごもなドラマがある
4句目、夜息子が帰宅する場面を詠んでみた。「ただいま」の声にハリがあると親は安心する。社会人となって真面目に出勤して帰宅してくる。幸せってこんなところにもあるって感じる。

どの句も、日常の経験だけれど句としての仕上がりはイマイチかもしれない。でも、型に嵌まっているとは思う。熟練の方々はきっと型通りでも、もっと洗練された言葉を選ぶのだろう。上達への道は遠いな~ でも日々学び、続けることできっと何か得られるはず。

本日のNHK俳句、季語「寒卵」の発表週だった。星野先生の選。意外にシンプルだけれど納得できる日常的な句が第一席。選者によっても優秀句のポイントが違うのかもしれない。俳句ポストの来月の寒卵の発表、興味深い。