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3室のインターセプト~ホロスコープ覚書き

ホロスコープのこと。前回に続いてハウスについて。ハウスの入り口をカスプという。ハウスの出口は出口というより次のハウスの入り口と捉えるらしい。カスプは部屋の玄関みたいなもの。多くは一つの星座がカスプとなって次の星座もカスプがあるのだが、前の星座と後の星座にカスプが入っている。即ち、一つのハウスの中に一つの星座が全部入っている状態、それをインターセプトという。ハウスは円の中心で対照となっているからインターセプトは反対側もそうなっている。

星読み・占星術の「インターセプト」とは、ホロスコープにおいて、あるハウスの中に1つのサイン(星座)が丸ごと入った状態を意味します。

ハウスの中に閉じ込められたサインは、星のエネルギーを発揮させるまでの時間がかかりますが、着実に星の力を活かせる大器晩成のハウスでもあります。

第3ハウスと第9ハウスがインターセプトをしている場合は、学びや情報収集に対して、時間がかかる傾向になります。

家庭の事情などで進学できず学ぶ機会が少なかったり、勉強したことがなかなか頭に入らないようなことがあるかもしれません。

それゆえ、学びに対する気持ちは強く、「しっかり勉強したい!」と願うようになります。


自分のネイタルチャートでは3室牡羊座、9室天秤座がインターセプトになっている。3室には木星 この図には入っていないが9室にはパートオブフォーチュンがいる。
大器晩成、時間はかかるけれど地道に取り組めば必ず大きな成果が出る。
3室は、原初のコミュニケーションを学ぶステージって捉えた時、自分の中でビビビって衝撃が走った。

今では日常生活、職業で対人コミュニケーションには支障を感じない。っていうか業務においてはかなりの優秀さを持っている(プライベートではそれほどじゃないけど)と自負する。けれど、幼い頃から若い頃にかけて幼稚園から結婚するくらいまで、とにかく対人関係、人とのコミュニケーションは要領が悪く、卑屈で劣等感しかないと言っても良いくらいに悲惨だった。
振り返れば、コミュニケーションスキルを磨く環境にもなかったように思う。「子供はただ親の言うことに従っていれば良い」「生意気なことを言うんじゃない」「女の子に学歴は必要ない」みたいな方針。昭和の時代、山間地の田舎、そんな環境だったので、周囲の大人はそんな価値観を持っていたのだろう。空気を読んで口答えをしない子供だったし、実母のことは大事だから母親を困らせることはしたくなかったから。自分は二人姉妹の長女で将来はお婿さんを迎えて家の跡を取る、そんなあきらめと期待が周囲にはあった。男の子ができないことで祖父は頭を抱え、実母は傷つき、父は密かに胸を痛めていたことを後々知る。
そんな幼少時代。コミュニケーションの技術やスキルは天性のものもあるかもしれないけれど、実戦的に学ばないと身につかない。人の顔色を窺って自分の感情を閉じ込めてばかりいたから人と上手に関わることができなかった。対人関係は受けるだけじゃなくて伝えることも大事。自己主張すること、人に自分を伝えることが極端に苦手だった。
我慢は一つの美徳でもあるけれど、今の自分は当時の自分のことを知恵が足りなかったと評価する。
そういえば、思春期になった頃、友人と心底打ち解けて悩みを打ち明け合うみたいな経験もないし。一緒に遊ぶ友人はいないこともなかったけれど「心許せる」ような感覚はあまり持てなかったように思う。一つは自分の期待値が高すぎたかもしれないけれど、当時「心を開く」みたいな言葉を耳にするたび、自分にはそれができないんだな~だから人間失格、みたいな悩みを持っていた。今では完全な黒歴史だけれど。

3室のインターセプト、3室は「日常的なコミュニケーション、身近な人間関係な どについて教えてくれるハウス。身近な環境にどのように反応し、そこ から何を学ぶかを示す」閉じ込められてる星座はお羊。牡羊座はリーダーシップとか積極性とかスピード・決断力。身近なコミュニケーションを活かすこんな場面が封鎖されていた。
不器用だった昔の自分が不意に蘇ってきて、ああそうだったんだね~って泣きそうになった。客観的にみればそんなに大変そうには見えなかったけれど、主観的な心中は葛藤だらけ。今にして思えば、自意識過剰すぎる。けれど、その道を通ってきたのだと。
身近な人間関係の機微、コミュニケーションのあれこれは、その後の体験、経験から学び上達してきた。
3室には幸運の星、木星がいる。時間はかかってもこの課題に取り組むことで成果は拡大して良い影響をもたらしてくれるはず。
結婚して30数年、現職に就いて10数年、環境が変わるごと自分が変わって生きやすくなっている。今回ホロスコープに出会って自分の人生の課題とか
意味が少し理解できて、自分のインナーチャイルドが少し癒やされた気がする。閉じられたハウス、学んで突破した先には本当に大きな成果が見つかった。辛い経験こそが人を成長させる。3室の木星が大きな仕事をしている。

自分自身の生き方を振り返りつつホロスコープに向き合うと新たな発見があったりする。今は一つ一つの要素を細かめに見ているけれど少し離れて俯瞰してみると違う繋がりもみえてとても興味深い。
人は変わらない部分もあるけれど、変わることも多い。
9室のインターセプトは霊的な傾向とか哲学的なこととか、今の自分に満足せずもっと深くて広い世界を知るようにって暗示。パートオブフォーチュンが入っているから、学ぶ姿勢、真理や人生の意義の追求をしていくことが自分の幸運や満足感をもたらしてくれるのだろうと解釈している。
仕事がら、たくさんの人生と出会う機会に恵まれている。興味半分ではなく利用者さんの生き方に触れていくこと、敬意を持って関わっていくことかもしれなくて、自分のホロの8室が賑やかなこととも影響しあっているようにも思う。

長い記事になってしまったけれど、ホロスコープの世界は更に大きく。沼はもっともっと深い。次からはアスペクトを見ていく。


ここまで読んで下さった皆様。ありがとうございました。