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「と」尖る・閉ざされた:俳句幼稚園

尖らせた鉛筆の黒霜夜かな
閉ざされた扉の開き雪野原

とがらせたえんぴつのくろしもよかな
とざされたとびらのひらきゆきのはら

1句目、鉛筆は、最近はシャープペンシルばかり使うので、マークシートを塗りつぶす時くらいしか縁がないのだけれど、鋭く尖らせた線の細さが好き。詩とか日記を書くような夜、霜が降るような冴え冴えした寒い日。
鉛筆のもう一つ好きなのは、木の温もり。木肌と黒炭って何となく落ち着く感じ。
2句目、重い扉を押し開けたら暗い夜が続いていて、めげずに歩いたその先に知らなかった世界(優しいあの子 by スピッツ)なイメージ。
扉は、開かれるのか、押し開けるのか、その先に踏み出す一歩がとても尊い。立ち止まったり立ちすくんだりするのもありだけれど。