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型・その1 ⑤映画館:俳句幼稚園

綿虫や駅の裏手の映画館
寒月や足遠のいた映画館

わたむしやえきのうらてのえいがかん
かんげつやあしとおのいたえいがかん

下五:映画館 最近の複合型の施設ではなくて、単館で昔故郷にあったようなレトロな映画館のイメージ。中七:映画館の説明。スムーズに意味がわかるように、ひとつながりのフレーズを意識するので面白みがない。発想が貧困だと自分でも思う。
綿虫、白っぽくチラチラした感じが、スクリーンのザラザラな感じとリンクするかな~って考えて選んだ。
寒月、映画見る余裕のない自分とか人影がまばらになって廃れた感じとかで合わせてみたのだけれど、二物衝撃にしては弱い気がしてきた。

型に合わせて詠む。初日より少し楽になったけれど、まだまだ難しい。下五の名詞、最初は楽勝って感じたけれど、中々どうして。魅力的な五文字の言葉はすでに季語だったりするし、中七と繋がる言葉を選ぶのが大変。中七の説明部分は相変わらず四苦八苦だし、もう少し洗練されたフレーズで詠みたいのだけれど、力が足りない。
だけど、それでも、紫乃さんのペースに追いついてきた。
焦らないで地道に続けようと思う。