短編小説:強制労働後、至高の一杯
「パパー? 大掃除するから、まずはお風呂宜しくね? 換気扇と、窓の下と天井とか壁といつも洗えない下のパネル外してお掃除お願いね?」
これは私からすれば強制労働の開始の合図だ。
師走の休みの日。こっちも疲れ果ててようやくの休みの日だというのに困ったものである。しかし、抵抗すれば不機嫌の嵐に見舞われる為返事は決まっている。
「うんー。とりあえずお風呂ねぇ」
とぼとぼと風呂場へ向かい、まずは風呂のエプロンと呼ばれる下の点検用パネルを外す。横になって先にネジを外さなければい