こころとからだの関係
みなさん、こんにちは。
飲食を頂いたとき、「五臓六腑に染みる」とたとえることがありますが、
養生ではまさにこの「五臓六腑」が、私たちの体を構成する上で大切なものだと考えられています。
今日はそんな養生の基礎の考え方とともに、「五行説」について簡単に解説したいと思います。
五行説とは、自然界のあらゆるものは五行(木、火、土、金、水)に分けることができ、
それぞれの要素は、助け合ったり、打ち消しあったりしながらバランスを取っていると考えられています。
五行での五臓(肝、心、脾、肺、腎)の働きは、このように分けられます。
自律神経や睡眠を司る肝は木、血の働きや精神活動を司る心は火、食物からの吸収や消化を司る脾は土、呼吸や免疫を司る肺は金、生命力の源である腎は水に。
さらにここに、それぞれに関わりの深い感情(五志)があります。
肝は怒り、心は喜び、脾は思い悩み、肺は悲しみ、腎は恐れる。
感情が過ぎれば、関係の深い五臓が傷つき、弱ってしまう。
また五臓が弱れば、いずれかの関係の深い感情が乱れます。
悲しみすぎると呼吸が浅くなり、肺や大腸の働きが弱まります。
すると、これらの臓器からもたらされるセロトニンという幸せホルモンの分泌が低下して、ますます落ち込むことになります。
悲しみの感情にさいなまれたときは、関連する「肺」に着目して、深く深呼吸すると、関連する大腸の働きも回復し、セロトニンが分泌されはじめます。
深く息を吸うためには、猫背を伸ばして、胸を張ることを意識するのもポイントです。
また悲しみは「金属」との相性も良いので、包丁でたくさんの野菜を刻んだお料理をするのも良いでしょう。
「失恋して髪を切る」と思いを断ち切れたり、失恋の悲しみから立ち直れるのも、ここでつながっているのかもしれませんね。
五行とその他との関係を簡単にまとめてみました。
詳しいことはまた、少しずつお話していきたいと思います。
一気に理解するのは大変ですが、少しずつ言葉を浴びながらなじんで頂けたらと思います。
今日も最後までありがとうございました。