見出し画像

【パンダ】お空へ旅立ったタンタンさん

こんにちは、ゆるりです。今日は王子動物園のジャイアントパンダ、タンタンさんについてです。

4月1日、悲しいニュースがありました。王子動物園のジャイアントパンダ、タンタンさんが3月31日の夜に亡くなったというのです。

報道があった当日、私は在宅勤務をしていました。休憩時にXのタイムラインを開いた途端、「嘘だと言って…」「辛い…」などのポストを目にし、胸騒ぎがしました。まだタンタンさんのことだと分かったわけではないのに。勇気を振り絞って画面をスクロールしたところ、タンタンさんが亡くなったという事実が目に飛び込んできたのです。

とても現実のこととは思えず茫然としましたが、仕事中だったため、パンダファンである母に一報を入れて、PCに向き合いました。

ただ、まともに仕事ができるはずはなく…「眺めているExcelの文字が涙でぼやけくる」「このExcelに何かを打ち込まなきゃいけないのに何を入れるんだっけ…」というような状態で、なんとか定時まで乗り切りました。在宅勤務でよかった。

その後ベッドに寝っ転がり、またXのタイムラインをスクロール。徐々に「タンタンさんがこの世からいなくなってしまった」という実感が湧いてきました。

現実のこととは思えないと言いましたが、正直覚悟はしていました。王子動物園公式Xのタンタンさんに関する毎日投稿が、3月半ばで休止となっていたためです。また、昨年秋頃から固形の餌を食べられていないという話や3月半ばから液体栄養剤を飲まなくなった話を聞き、「タンタンさん、もう身体がキツいのかな…」と思うようになりました。
その頃から、チームタンタン(飼育員さん、獣医師さん)はタンタンの回復を願って必死で努力しているのに、私は勝手に覚悟してよいのだろうか…でも覚悟していないと、いざという時に自分の心が耐えられない…そんな自己中な私が嫌だ…と心の中で葛藤する日々が続いていました。頭の半分では「今まで何度も奇跡を乗り越えてきたから、今回も乗り越えられる」と思いつつ、頭のもう半分では悲しい未来を覚悟していました。ただ、覚悟をしていたとしても、辛いものは辛いですね。

実は、私はタンタンさんに一度も会ったことがありません。いつか会いに行きたいと思っていましたが、観覧中止期間が長く続いていたため、叶いませんでした。
会ったことのない動物が亡くなって涙を流すなんて、過去の自分では考えられないことでした。私は子どもの頃から動物に興味がなかったのです。
しかし、大学時代に転機が訪れます。上野動物園で誕生したジャイアントパンダのシャンシャンに一目惚れしたのです。それから緩くパンダに興味を持つようになりました。
タンタンさんへの興味に火がついたのは、4年前です。当時コロナ禍で楽しみもなく、仕事のストレスでメンタル不調気味でした。なんとか自分の心を労わろうと「癒されるもの」を求めるようになりました。そこで、王子動物園公式Twitterの「#今日のたんたん」と出会い、日々チェックするようになりました。タンタンさんの丸っこい背格好に、のんびりとした動き、飼育員さんとのほんわかした関係性に心を奪われ、いつの間にかタンタンさんの虜になっていました。気づけば私のメンタルは回復し、元気になりました。私の人生を良い方向に導いてくれたタンタンさんに感謝しています。

タンタンさんは、私と同じ1995年生まれでした。そのため、親近感を抱き、友達のように思っていました。これから先も同じ時代を一緒に歩んでいきたいと思っていました。しかし、残念なことにパンダの人生は人間の3倍程度速く進みます。私は働き盛りな一方で、タンタンさんはパートナーや子の死を乗り越え、病を抱えたおばあちゃんになっていました。
タンタンさんは病気ではありましたが、パンダとしては長生きでした。亡くなってしまったことは悲しいですが、24年暮らした王子動物園で素晴らしい飼育員さんたちと獣医師さんたちに囲まれて最期を迎えることができ、幸せだったのかなと思っています。

大好きなタンちゃん、お空でパートナーのコウコウと子どもたちとお友達と楽しく暮らしてね。今まで本当にありがとう❤︎ずっと忘れないよ。

ゆるり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?