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地磁気って?【地質のきほん:その2】

トップ画像は宇宙科学研究所ホームページより引用

地磁気って聞いたことありますか?
ほら、アレですよ。コンパスの磁石の針がくるくる回って、赤い方が北を指しますよね。磁石のN極が北、S極が南。
あれって地球が巨大な磁石だからなんですよ。
だから地球が発している磁気のことを地磁気(ちじき)と呼ぶのです。

何で磁石なの?

地球が巨大な磁石??まぁ確かにN極が北を指すのは事実。北極はS極なのでしょう。でもなんでそんなに都合よく、磁石になってるんだろうと思いませんか?

これについては実ははっきり分かってません。ただし「おそらくこうだろう」という説はあります。それはダイナモ理論って言われてます。

言葉はさておき、超ザックリと言ってしまうと
地球は巨大な電磁石だ!ってことです。

電磁石って、アレですよね。
小学校か中学校で、釘を銅線でぐるぐる巻きにして電気を流すと釘が磁石になるっていう、アレです。

う~ん、ますます分からなくないですか?
まさか地球の中に巨大なクギがあって銅線で巻かれているとは思えない・・いったいどういうこと???

地球の内部を見てみると

その答えは地球の内部にあります!
地球の内部ってこんな感じです。教科書で見た記憶はありますか?
なぜこうだと分かるのかは別の記事で紹介します。
この記事では、とにかくこういう内部なんだと思って下さい。

地球内部構造_産総研
地球の内部構造(産業総合研究所ホームページより)

一番中心の黒っぽい球体は内核(ないかく)と呼ばれていて、鉄とニッケルの合金だと言われています。
その周りの外核(がいかく)も同じ成分の合金なのですが、内核は固体だけど、外核は液体なんだそうです。
この液体の金属の中では、どうも電気が流れているらしい。詳しく話すと難しくなるのでここでは言いませんが、液体の外核が内核のまわりをグルグルと流れ、電気が流れているらしい。

つまり、固体の内核が釘の役割、液体の外核が銅線の役割をして、電磁石になってるのだろうと言われてます。

地磁気を見てみたい

磁石の力って残念ながら目には見えないですよね。
でも間接的には見ることができます。
磁石に紙をのっけて、パラパラと砂鉄を落とすと模様をつくりますよね。
これです。

磁場
文部科学省一家に一枚ポスター「磁場と超電導」より抜粋

これの地球バージョン、見たくないですか?
もちろん目には見えませんが、科学者が機械で観測したりした結果をイラストにしています。

ヴァン・アレン帯
ヴァン・アレン帯(宇宙科学研究所ホームページより)

その名もヴァン・アレン帯!カッコよくないですか?

ヴァン・アレン帯は地球のバリアー

イラストでは右側から黄色い何かが来て、ヴァン・アレン帯が防いでいる風に見えますよね。
この黄色いのは太陽風(たいようふう)と呼ばれている、太陽から出ているプラズマ粒子なんだそうです。簡単に言えば生命にとって有害な小さい粒子のこと。

この粒子はだいたいは地磁気(ヴァン・アレン帯)にはじかれますが、一部は地磁気の流れに乗って地球の中に入ります。
地磁気の流れはイラストの様かかたちで南極から北極に流れています。
ですのでプラズマ粒子は北極付近の空に降ってきます。
この時、プラズマ粒子と空気(大気)が反応してキラキラと光ります。それがオーロラです。

オーロラって太陽と地球のコラボレーションで開催される一大イベントだったということです。

どうでしょうか?地磁気って凄いですよね。有害な太陽風から生命を守ってくれるだけじゃなく、オーロラまで見せてくれる。
地磁気ってエライです(笑)

いかがでしたか?
今回は地球と太陽のはなしで、地質っぽくないですが、実はかなり深い関係があります。それはまた別の記事で書いてみたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

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