10年ぶりの満員電車に乗って命の危険を感じた

この記事の内容は以下の通りです。

・この時期ですら通勤電車は満員だった
・シロウトはラッシュ時の一号車に乗ってはいけない

今週火曜日に、通勤電車に乗って健康診断にでかけたらラッシュに巻き込まれて死にそうになった。

これだけ在宅在宅とうるさいのだから満員電車など存在するわけがない、と高をくくっていた僕は、一号車の先頭に陣取って子どものように運転手の背後の窓から線路を眺めていた。

ただし、乗車直後から違和感があったのは事実。横に乗った人は窓に正対せず、肩を押し当てているのだ。「それでは線路が見えないではないか。変わった人だな・・・」

彼は変わった人ではなくて通勤の玄人だということがやがてわかる。満員の圧力を背中でまともに受けないように準備していたのである。

一駅また一駅と乗客は増えていく。もう入れないと思ってもさらに入ってくる。やがてぎちぎちに詰まった数十人の体重が、減速のたびに僕の背中に容赦なく掛かってきはじめた。

胸がバーに押し付けられて潰れそうになる。さすがに危ないと思った僕は、加速時に背すじを突っ張ってわずかな隙間を作り、バーと胸の間にてのひらを差し込んで圧力に耐えた。

池袋があんなに遠いとは思わなかった。椎名町を通過したときには脂汗が出ていた。

あとで妻に聞いた話では「ラッシュ時の先頭車両は玄人の領域」なのだそうだ。池袋到着後のシビアな乗り継ぎに備えて、少しでも距離を稼ぎたい人たちがスタンバイする場所だ。「シロウトが乗ってきたのでみんな迷惑しただろう」と言う。

体を横にしないと死にそうになる電車って何なんだろう。

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