今でしょ!では間に合わない

20代の頃
「若いころに吸収した本や音楽や映画はかけがえのないものだ」
みたいな話を何かの雑誌で読んだ。

たぶん1回ではない。
あちこちで何度も読んだり聞いたりした気がする。

しかし特に気持ちに刺さることもなく
「ふ~ん...今がそうなのかな...実感ないけどな...」
とぼんやり思っただけだった。

しかし、今振り返れば、その時こそがまさに「そのとき」だったのである。

リアルタイムで指摘されたにもかかわらず気づけなかった。。。

だけどよくよく考えてみると、「あのときがまさに勝負の時だった」と思える機会は、その後もくりかえし訪れた。

直近でいうとコロナがある。

ダイヤモンドプリンセスの騒ぎが起こったとき、僕をふくめてかなりの人が日本中に蔓延することを覚悟したはずだ。緊張感はいちどマックスまで達した。

しかし関係者の相当の尽力のおかげで一度抑え込まれた。
するとその反動からか、その後社会がちょっとゆるんだ時期があった。

専門家は警鐘を鳴らしつづけていたけど、「気を引き締めようとしているだけだろ」とぼくは軽く考えていた。

しかし今振り返れば「あのときがまさに勝負の時だった」と思う。

これは一例にすぎない。
僕はそれまでにもくりかえし「そのとき」を逃しながら生きてきた。

振り返って思うのは、「そのとき」というのは、そのときいくら言われてもわからないということ。

逆に言えば、そういう前提で生きていく以外に手がないということだ。そのときだとわかってからテンションを上げても手遅れだとわきまえておいた方がいい。

「今でしょ」と感じる前からテンションを上げておかなければ間に合わない。たぶんこれは人生全般に当てはまるのだろう。

「これが人生の勝負時だ」と思ったときにはおそらくもう手遅れなのだ。
だから今日から上げておく。明日も上げる。疲れたらちょっと休んでまた上げる。

そう今日も自分に言い聞かせている。忘れそうになったらまた同じことを違うやり方で書こうと思う。

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