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ネコはかわいらしさを除けば猫ひろしさんより面白くはない

・ぼくは子どもの頃にネコを飼っていた。

・いまでも実家には野良ネコ用のカリカリを用意している(海岸にたくさんいる)

・ペットロスは経験がないけど、その痛みはただごとではないと思う。軽視する気などさらさらない。

・ペットが人に向ける愛情というのはダテではないと思う

・ネコマンガを愛読している

・どうぶつを飼うことの大変さについてはいろいろ見聞きしている

・捨てられたペットの問題も深刻だ(尽力している方には尊敬しかない)

以上、いろいろ上げたけど、要するにもう何十年もペットを飼ったことのないぼくがペットについてなにか言うのは、一般市民が神戸山口組の抗争についてコメントするのとおなじくらい「余計なお世話だ」ということは承知しているということをまずは言いたい。その上でネコについて思ったことを書いてみる。

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もともともネコがスキだったのだが、さいきんネコにときめかなくなってきた。ネコだけでなくどうぶつ一般にあまりときめかない。こないだテレビでカメラを向けられたときのネコの反応を見てふと思った

「おまえらほんっとにワンパターンだな…」
「ちょっとは工夫してくれ」と。

そしたら急にきもちが冷めてきたというか・・・「かわいい」という気持ちを度外視したら、ふしぎな存在に思えてきたというか・・・たとえて言うなら、こないだまでスキだった「シブがき隊」の何がよかったのかぜんぜんわからなくなったらふと「このおじさんたちだれ?」みたいな感じというのかな~。

もちろん、飼う人はかわいいだけではすまない。一緒に生活していろんなことがあって、家族愛も深まり、ペットロスにもなるわけだ。ぼくだって飼ったら同じように愛情が深まるだろう。

でも、今現在のぼくが、ネコ(犬でもおなじ)かわいいな~、と思っているのは手前勝手な幻想にすぎない気がする。

アイドルと一緒にしたら問題があるかもしれないが、アイドルにむちゅーになっている人は、じぶんにとって都合のいい幻想を追っている。もちろん、そんなことは承知のうえで、夢を見るのが楽しいのだろう。

でも、もしそのアイドルが自分の家族だったら、そりゃあいろんな面を見るわけだ。それでも家族としての愛情がある。ペットもそういうものだろうと思います。

ただし、ぼくが日ごろ公園にいってネコを相手にしたりしているのは、アイドルのことを「この子かわいいね~」と無責任に言っているのとなんら変わらない。

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どうぶつは自分を取り巻く環境に対して従順だ。。。運命を受け入れている。どんな病気になってもけがをしても、文句を言うでもなくただ純粋に苦しんでいる。

この純粋さはひとを感動させる。しかしウラを返せば、ニンゲンほど知恵がないということでもある。

ネコから、かわいさと癒やしをとりのぞいたら、猫ひろしさんよりおもしろくはない。ケニアのネコと会ってもスワヒリ語をしゃべってくれるわけではないし、フランスのネコがワイン飲めるわけでもない。かわいさを度外視したら、日本のネコと同じだ。

ニンゲンのこどもが交換留学したらものすごい濃い体験ができるだろうけど、京都のネコとナイロビのネコを交換留学させても輸送費のムダにしからならない。そこがどーぶつのイイこところであり、つまらないところでもある。そんなこんなをおもいつつ、最近どーぶつを「かわいい」を無視して、ちょっと冷めた目で眺めている。

ぼくは、新しい視点がスキなので、この感覚も新鮮だ。これまではあたりまえにかわいいとしか思わなかった。すぐに忘れてしまいそうな感覚なので書いてみた。

などといいつつ、さっきベランダにとまったハトにちょっかい出したときにはすでにかわいいと思っていたような気がするなあ~。

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