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アメリカのサイキック部隊

ズバリ断言してしまうが、あなたはパソコンかスマホかタブレットを触ったことが1度はあるはずだ。なぜならよほどのサイキックでないかぎり、電子機器なしでこれを読むことはできないからである。

とはいえパソコンの要らない人もいる。昔『スキャナーズ』という超能力集団をえがいた映画があったが、これの主人公がそういう人だった。受話器に耳をくっつけるだけで電話回線から巨大コンピューターに侵入して破壊できたのである。そういう人もいることはいるのだろうが、これを読んでいる人にはいないだろうと思ったのでズバリ断言した次第である。いたらごめんなさい。

いま「そういう人もいることはいるのだろうが・・」と書いたけど「いるわけないだろ!」と突っ込みつつ読んだ人もきっといることでしょう。でもいるんですよ。『スキャナーズ』みたいな連中はいるんですね~。

かつてアメリカ軍には超能力部隊というのがあった。これは陰謀論的うわさではなくて事実としてあったんだけど、90年代に予算不足でつぶれている。

ある将軍の肝いりで創設されたのだが、国会議員は予算援助をいやがったんだな。なぜかという自分がサイキック部隊の予算援助にかかわっているのが支持者にバレたらつるし上げられるからである。そういうわけで、なかなか予算が下りないので 90年代半ばにつぶれてしまった。最後の方は消しゴム1個買うのにも苦労していたときく。

除隊した元部隊員の多くは、その後警察やFBIの捜索協力などで食っている。たまに日本に来てテレビに出ている人もいるが、リン・ブキャナンという元サイキック部隊の人は日本では知られていない。しかし、こいつが相当スキャナーズなやつなのである。

「The Seventh Sense」(第七感)という本を出している。たぶん翻訳されてないとおもうけど面白い本なのでさわりをご紹介する。

かれがサイキック部隊にスカウトされた時の話が、もろ『スキャナーズ』である。東西ベルリンの軍事システムを破壊してしまったらしいのだ。

ブキャナン氏はもとはデータベースエンジニアである。で、80年代後半の東西冷戦時に当時の西ベルリンに駐留していた。しかし上司と仲が悪かったのだ。

ある日NATOのお歴々の前でのプレゼンの機会があったそうだ。つまり絶好の出世の機会である。だから気合を入れて臨んだんだけど、上司の嫌がらせで途中でPCが落ちてしまった。

NATOのお歴々が苦笑しているまえで冷や汗をかいて復旧作業をしているブキャナン氏に、後ろの方でニヤニヤしている上司の表情が見えたんだと。それでとっさに「やられた!」と思って壇上でブチ切れたらしい。そしたらその瞬間に東西ベルリンの軍事コンピュータが全部ダウンしたのだという。

それが某将軍の目にとまってサイキック部隊にスカウトされることになったわけだけど、当時は西側のシステムだけが壊れたのだと思われていたそうだ。

軍事システムが壊れたら基地の職員は仕事がなくなる。でも、当時ベルリン上空には 米ソのスパイ衛星が飛んでおり、みんなが急に出勤しなくなったらシステムダウンが東側にばれてしまう。安全保障上の脅威である。

なので、システムが復旧するまでの1週間、西ベルリンNATO軍の職員は、スパイ衛星に感づかれないように毎朝全員がいつもどおりに通勤し、やることがないのでボーっとしていたのだそうだ。

しかし ベルリンの壁が壊れてからわかったところでは、同時期に東側のシステムも突然ダウンしており、西側のスパイ衛星に気づかれないように、職員はやることがないのに毎日出勤していたのだという。

バカバカしいよね。だけどこんなものである。

今日は「パソコン画面の大きさが考えの広さに関係するのではないか」という話をしたかったのだけど話がそこまでいかなかった。今日のところは

・アメリカにはかつてサイキック部隊があった
・ブチ切れたサイキックに鉄のカーテンは関係ない
・東西冷戦はコメディの要素が強い

という3点をお届けしました。

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