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こいつ子供部屋おじさんかな?

職質されてはいけない

元ボクシング世界チャンピオンの佐藤洋太さんが、世界戦に勝利した翌朝、ジムに記者会見に行こうとしていたときに新大久保の路上で警官に職質され、なかなかジムに行けなかった、という話が話題になっていたことがある。

「顔面は腫れボサボサの金髪に黒のジャージー姿」だった上に趣味のスケボーに使うスパナがリュックに入ってたのであやしまれたのだそうだ。

「僕きのう、ボクシングの世界チャンピオンになったんですよ」と胸を張ったが、警察官は「へぇ~、そうなんだ…」とつれない反応。

この件に対して具志堅さんが「職質は気にするな」とアドバイスしているが、なんのなぐさめにもなっていないところが味わい深い。

「職質は気にするな。俺も現役時代に1度経験した。それどころか、何年か前にロンドンの空港の税関で足止めされたんだよ」と逸話を披露。怪しい風体の同氏が同郷・沖縄の元世界王者の平仲明信氏とそろってテロリストの一員と疑われたというのだ。

平仲さんと具志堅さん

ためにし具志堅さんと平仲さんを並べてみたるとたしかに、

こいつらを入国させてはいけない

と感じさせるなにかがある。

職質されない程度にあやしまれよう

「警察24時」のような番組を見ていると、警官はやはりプロであり、怪しそうな風体の人間に声をかけるのがうまいと感心する。

ぼくも最近、警官に対することが多くなった。悪いことはやっていないのだが、何度か書いているように父親が認知症でやたらと警察の厄介になるのでそれにつれてぼくも警察に接触しなければならない。

自転車で行方不明になって保護されたのはいまのところ7回だが、その後、警察の指導を受けて自転車を破棄したところ、今度は他人の自転車を盗んで乗るようになった。

1度目は近所の人の自転車だったのでよかったけど、2度目は盗難届の出ている自転車だったので「窃盗」ということになり警官にきつくお説教された。

そんなこんなで、ぼくがこのぼけ老人の「保護者」ということで警官と話し合わなければならないこともあるのだが、ぼくはもともと「保護者」というガラではない。

初対面の警官がウチに来ると、まずこちらの人相風体をさっと見る。そういう技術をトレーニングで身に着けているのだろうが、そのときに受ける感触としては

ま、いいか・・

という感じなのだ。

このジジイを引き受けてもらうのだが先決だし、ま、いいか・・

という感じである。あくまでそう感じただけなんだけど、「ま、いいか・・」というのは

犯罪のにおいはしていないけど、坊主頭だし、ひげが伸びているし、9時5時で働いているカタギの衆には見えないな・・

という感じだと思う。実際その通りである。ぼくは後ろに手が回るようなことはしていないが、いわゆる日本社会の常識に照らして言うなら、あまりまっとうな生き方はしてこなかった。

あえて書かないけど、ややフリーライダー的な生き方をしているのはまちがなくて、だからラクをしている分、怪しまれても仕方がない。なので、警官にあやしまれても別に文句はないんだけど、今日言いたいのはそうではなくて、

警官にやや怪しまれるくらいのほうが楽に生きられるぜ

ということを言いたい。

子ども部屋おじさんと思われても平気

そりゃ、怪しまれないほうがいいと思うでしょう?しかしいまこの国で「いかにも銀行ですぐローンを組んでくれそうな、なんもかんもキチンキチンと払っていそうな人相風体」を醸し出すには

コストがかかって割に合わない

のである。そりゃ、署に引っ張られたり、殺人犯に仕立て上げられたりしたら困るけど、そこまで行かない程度の、

コイツいいかげんに生きてるな・・

程度に見られるくらいなら、痛くもかゆくもないので、平気なのだ。そんなところをとりつくろうために9時5時で働いて搾取されるくらいなら、

こいつ子供部屋おじさんかな?

と思われつつ、堂々と昼間からゲームをやって暮らしたほうが楽しい。実際、ぼくは警察だけでなく、市役所に行っても、医者にいっても

子供部屋おじさんかな?

と思われているだろうが、そう思われないためにコストをかけるより、

思われても平気

になるほうがはるかにローコストでラクだということに2010年くらいには気づいていた。それ以後、現在までその実践をやっているのだがとくに支障はないので、ラクに行きたい中高年にはぜひおすすめしたい。

ポイントは怪しすぎないこと

ポイントは

空港でテロリストに間違われるほどの怪しさを出してはいけない

という点だ。たとえば坊主頭にすれば洗うのも楽だし、刈るのもタダだし、しょっちゅう刈っていれば清潔感があっていいけど、

銀色に染めたりしたら職質される

のである。ひげも短めに伸ばすくらいはいい。しかし、9.11のテロリストほど濃くしてはいけない。

これは外見だけの問題ではなく日頃の行動についてもあてはまる。警察庁に目をつけられるほど怪しいことをやってもいいことは何もないのだが、やや常識をはみ出して暮らしている分には、「こいついいかげんに生きてるな」と思われるだけで実害はない。むしろ、メリットばかりなので、この国では結構楽に生きられるのでおすすめだ。

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