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のどのかわき

人は、食べ物がなくても水さえあれば2~3週間は生きていられるのだそうだけど、水が1滴もなければ4~5日で命を落とすという。

それくらいに水というのは、だいじなものである。昨年は、中国や欧州で大干ばつがあったが今年はどうなのだろう。

トルコのエルドアン大統領は、

かつて人は石油をめぐって戦ったが、これからは水をめぐって戦うようになるだろう

と予言している。

その点、日本は、湿潤な気候に恵まれているのでさいわいだ。豪雨は深刻な被害をもたらすこともあるけど、それは人の力で備えることができる。しかし、水を作ることはできないので、水不足の国々にくらべればましだといえるだろう。

のどのかわき

のどが渇くのは、本当につらいものであり、ぼくも渇きに苦しんだ経験はいろいろあって、ここにも何度か書いている。

小学生の頃、のみかけのスプライトをを拾って死ぬ気で飲んだこともすでに書いた。そういう中でも、きわめつけにのどが渇いた体験を思い出したので、書いてみたい。題して

人のやさしさとパナップ

である。

中学2年生の時のときに2泊3日の合宿研修が行われた。

そのときのイベントで「オリエンテーリング」というのをやったんだけど、地図とコンパスだけを頼りに山の中を歩き回って、チェックポイントを探すスポーツである。

ゴールまで2時間くらいかかったかな。そのあいだ水なしで山の中を歩き回ったので、ゴール時にはのどがカラカラだった。

グラウンドに整列し、先生の話を聞いているあいだも、

早く水を飲みたい・・

ということだけを考えていた。早く解散してほしい。蛇口に口をつけてゴクゴク飲みたいと。ところが、先生たちはそこで

がんばった君らに先生たちからのプレゼントです

と言い出し、ダンボール箱を積み上げて、なにやら配り始めた。そうして回ってきたのが、グリコのアイスクリーム「パナップ」だったのだ。

最後までたっぷり!

ご存知かと思いますが、パナップは単なるアイスクリームではなく、ジャムみたいなソースが「最後までたっぷり!」入っている。

土埃にまみれてのどがカラカラに乾き、一刻も早く水道に口をつけてごくごく飲みたい時に、濃縮したフルーツジャムを手渡されたわけだ。

人のやさしさ

しかも先生は

これは先生たちのポケットマネーからのプレゼントです

などと言う。学校の予算で買ったのではなく、先生たちからの「おごり」なのだ。

普通のアイスではなくあえてパナップにしたのは、奮発してくれたのだろう。その気持ちはありがたかったので、いちおううれしそうな表情を装ってはいたけど、内心では

水を飲む前にジャムを食わねばならない(涙)

という難題を突きつけられていた。

パナップそのものは良い商品だと思うのでディスっているわけではなくて、出会いが悪かっただけだ。これは結構なトラウマとしてのこり、いまでもパナップを見るとのどが渇く。

アイスは冬の食べ物である

さて、今年も暑い夏が続けているけど、これだけ暑いときに

バニラアイス食べたい

って思います?濃縮されたフルーツソースはともかく、ふつうのバニラアイスを食べたいと思います?

おもわないでしょう。むしろかき氷とかシャーベットみたいなものを食べたいはずだ。甲子園の名物と言えば、かち割り氷ということになっているが、炎天下ではアイスクリームより、氷がうれしい。

その点「爽(そう)」はすばらしい

その点でロッテの「爽(そう)」はすばらしいのである。

見た目はバニラアイスだが、クリームの中に細かな氷の粒が練りこまれており、食べた瞬間はシャリっとしてシャーベットの触感をあじわる。

しかし氷はすぐに溶け、追いかけるようにバニラアイスの風味が漂ってくるので、

シャリッシャリッ・・トロ~

であり、暑い夏でも、いくらでも食べられる。

ほんとはバニラアイスを食べたいけど、暑いのでガリガリ君にしよう

と思っているあなた。「爽」にすれば、両方を満足できますよ。

「爽」といえばZOZOマリン

ZOZOマリンスタジアムのバックネット裏には「爽」のポスターが貼ってあって、野球を見ているうちに、

爽を食べたいな・・

と思わされる仕掛けになっている。

今年から3個

去年までは2個だったような気がするけど、今年は3個に増えているので、ロッテも商機を見出しているのだろう。

業スーファン

ところで「爽」は定価172円(税込)らしいが、業務スーパーでは毎年夏に半額セールをやっており、86円で買えてしまう。なので、ぼくは去年も今年も夏が来ると「爽」しか食べていない。

業務スーパーもすばらしいお店だと思うが、めずらしい品物が多くて、ぼくが毎日食べているシリアルも業スーで買ったポーランド産だ。将来ポーランドに行くことがあれば、朝食の際に、

あれ?毎日食べている味だ!

などと思うのだろうか?

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