地元での生活その2
自転車で急いで駆けつけて病室へ行った。
「母さん!」
「ご臨終です。」
と担当医から報告を受け、がっくり来た。
でもなんか肩の荷が降りたような気がした。
例えるならずっと好きだった女の人に告白してフラれたこの気持ち。
好きで仕方なく、やっとの思いで告白したけどフラれた。失恋は辛いけど、気持ちを伝える事が出来てホッとしている。そんな感じ。
もう本人には会えない。けど、いつどうなるか分からないと言う気持ちが多くて胸が苦しい。毎日見舞いに行った。
その胸が苦しい気持ちが解き放たれ、息子としてもうやる事はほぼ終えた。と言う気持ちで肩の荷が降りたって思った。
しかしこれからが色々やらなければならない本題があると言う事を知る由もない。
とにかく分かる範囲でやろうと思い、バイト先から連絡した。
闘病中を知っていた吉本の社員さんを始め、先輩芸人にも報告した。
しばらく日にちが経って、吉本の先輩が2人、後輩1人が家に来た。
先輩2人のうち1人は1年目の時からお世話になっている3期上の先輩だった。
みんな、心配をしてくれわざわざ来てくれている。
なんて良い先輩に出会えたんだと心から嬉しく思い、3期上の先輩とは常日頃って訳では無いけど連絡は取っている。
何かその時の恩を返せたらな。
以前、芸人になる前に島田紳助さんが好きで本を買った。
その時に書いていた内容で
親孝行とは自分のため。
自分の元気な顔を見せに
親の元気な顔を見に行く。
これが元気な顔を見るのを最後かもしれない。
親孝行してない奴が帳尻合わせで葬儀を盛大にやる。
と。
これを胸にいつも見舞いに行ってたから親孝行はしたつもり。
これが地元香川県に帰って生活している理由。
次からは明るい話しでもしよう。
ではでは。
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