ティッシュ配りのコツ

その昔、ティッシュ配りの派遣バイトをしたことがある。
そこで出会ったティッシュ配り歴7年を自称するおっさん。
見た目が星のカービィのデデデ大王に似てるから通称デデデ。
デデデにセオリーを教わったから、必要な誰かに、伝授しようと思う。

デデデの強烈な一言

まず初日に言われた。
ティッシュ配りはサプライズなのだ、と。
一言一句違わず言われた。完全に「は?」である。

作戦

まず、ティッシュを出すときは放物線を描くように腕を動かす。
こうすることで、通行人は私の腕を認知し、ビクッとなる。
反射を引き起こさせる行為、これをサプライズ、とデデデは呼んだ。

ただサプライズだけではティッシュを受け取るところまではいかない。
この次に味噌がある。

放物線を描いた着地点は必ず通行人の手に行くようにする。
ビクッとなって動いたところにピッタリ、ティッシュを授ける。
こうなると人間、面白いもので反射的に受け取ってしまうのだ。

あとはこのルーティーンをどこまで正確に繰り出せるか。
練習あるのみ。来る日も来る日も頑張った。そんな遠い日の思い出。

後日談

デデデの本業はなんとエロ漫画家だと言う。
毎日ソッチ系の絵を描いていると涙が出てくると。頭もおかしくなると。
だから時たま、気分転換兼日銭を稼ぐためにティッシュ配りをしていると。
今日もどこかでティッシュを配っているのだろうか。元気にやっているだろうか。
ありがとう、デデデ。それでは、また。ゆるお。

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