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幽霊を捕まえよう








※これは人間です


はじめまして「いえき」と申します。


突然ですが、皆様は俗に言う「霊感」なるものをお持ちでしょうか?

僕はありません

まっっっっったくありません。


例えば、

「ここ、何か嫌な気配がする…」

といった感覚だったり

「嫌な予感がする…」

みたいな感覚を味わった事が人生で一度も無いのです。



一方で、僕はオカルトやホラーが幼少期から大好きで、未だにインターネットで怪談を聴き漁ったり、読み漁ったりもする訳でして…

僕自身、言葉で説明出来ない「何か」の存在を真っ向から全否定している訳でもないのですが、

やはり

「嘘くせぇ~~~」

と度々思うことがあります。


そんな事を考えてしまう理由は主に2つありまして、1つ目の理由としては先程も述べました通り「そんな奇妙な体験が人生で一度も無いから」という理由ですが、2つ目の理由としては大きな"疑問"という物が自分の中に存在しているからです。

"疑問"というのは…

「どうして見える見えるとか言う割にはその存在を自らの努力で他者に証明しようとしないの?」

といった不信感にも近いものでして。

この疑問については、とある方(見える人)から以下のような回答を頂いた事があります↓

「例えば"匂い"ってものの存在を世界中で君だけが感じ取れていたとして、君はどうやってそれを他人に説明するんだい?」




ぼく「は????うるせーな。てめーが気合いでなんとかすんだよ。じゃあなにか?俺がお化け捕まえるか?????」




とにもかくにも、僕はこんなにも会いたいのに会えない、謂わば初恋みたいなものです。
 

……幽霊に会いたい。家の中以外で。




その気持ちはかれこれ幼い頃から今に至り、もう22歳になってしまいました。

これじゃトトロにも逢えません…………









こーどーものときにぃーだけ

あなたにおとずれるぅー

不思議な出会い……………………………










  

ふーしぃーぎぃーなぼーおけんはじまる~~~~~~~~~~~~~~~~~





さて、ここで僕は

「あちらから姿を見せてくれないのならこちらから探しに行けばいいだけではないか」

という発想に至った訳です。


まさに「天啓に打たれる」とはこの事ですな。ガハハ


さて、何年か前のある日、昼間に僕は一人でとある場所に訪れました。

そこは埼玉県内の某所で、"心霊スポット"として名高い場所でした。

丁度僕がそこに完全にソレ目的で訪れた時期には、某心霊系youtuberの方(大好き)や某テレビ番組の撮影クルーが訪れていたりと、一時的にもはや観光名所と化していたのです。

一般的に"心霊スポット"と呼ばれるような場所にはそれなりの曰くがありますね。

しかしその場所は、僕が知る限りだと事件や事故は起きていない場所です。

では何がキッカケで人々から心霊スポットと呼ばれるようになったのか?

この理由についても、僕が個人的に考えるならば、単純に「薄暗さ」が一番の原因であると思われます。

確かに、一人で入っていくには勇気が要るのは事実でした。

立地というのも、広々とした河川敷に田んぼが広がっており、その周りには手付かずの雑木林や竹林がうっそうとしていて、畑の畦道の奥、よーーーく見るとそこには微かに竹林の中へと伸びた一本道があります。

その奥へと抜けると、外からは木々に囲まれ絶対に見えない場所にお堂(?)があります。


何故そんな場所を僕が知っているのか?

答えは簡単。

クワガタがいっぱいおるからや!!!!


僕の当初の認識としては、埼玉県には珍しい「ヒラタクワガタ」が採れる場所という夢のようなスポットでしかなかったのです。

そもそもそこが心霊スポットと呼ばれている事を知ったのは、ある事がキッカケでした。

夜、僕と友達の「みのるお嬢様」とクワガタを探していた時のことです

深夜に懐中電灯を持った成人男性2名が付近の町中でうろついているところを巡回中のおまわりさんに止められました。

僕とみのるお嬢様は端から見たら明らかな不審人物でした。

おまわりさん「何してんの?こんな夜中に」


ぼく「クワガタ探しに来ました!」

おまわりさん「あぁ~!なるほどね!」

おまわりさん「この辺は本当に多いね!クワガタ探しに来てる人」

ぼく「多いんですか?」

おまわりさん「多いよぉ。そこの○○公園辺りでしょ?」

おまわりさん「ヒラタクワガタいるよ」


ぼく「ほんとですか!????!????」


途端に20歳児の僕は目を輝かせ、いくつかの質問に答えると、みのるお嬢様の手を引き件の場所へと走り出しました。


一体何がそんなに僕を突き動かすのでしょうか


到着したその河川敷には、至る所に「マムシ注意」の看板が乱立していました。



これはヒバカリ(無毒)

おっ!!!蛇いっぱい居るわ!!!!


この時点で僕が怖かったのは、何よりも先ず毒蛇であるマムシの存在でした。


明確な"野生の殺意"に怯えながら歩き回り、やがて疲れきって2人で座り込んでいたところ、真っ暗闇の向こう側から、心細く真っ直ぐに伸びた灯りが1つ、こちらに向かってきました。

人魂のような灯りの周りでは、何人かの話し声が聞こえます。


みのる「…脅かしません?」


地べたに座り込み、ぼーっと眺めていたその灯りの正体が肝試しの集団のものだと分かった途端に、お嬢様は言いました。



ぼく「は?知らない人でしょ?」




みのる「きぇえええええええええええええええええええええ」






僕の静止も聞かず、奇声を発し走り出す嬢様に、肝試し集団は絶叫し、一本道の奥へと逃げて行きます。

幽霊より怖い人間いたぁ…!

……が、少し先で止まり「あれ?人じゃね?誰?」と言いこちらの様子を確認しに来たのです。


互いに顔が確認出来る距離に来ると、肝試し集団は我々に問うのです。

「どちら様です?何やってるんですか?」

こちらが

「驚かしてすみません、クワガタを探しているのです」

と伝えると、彼らは訊ねてきます。

「すみません、ここら辺に○○って場所……心霊スポットがあるって聞いたんですけど、何処にあるんですか…?」


ぼく·みのる「「心霊スポット………?」」




そんな出来事がキッカケで、僕はその河川敷周辺が心霊スポットと呼ばれていると知ったのです。



その後、何故か僕らは集団に混ざって一緒に肝試しをしたりもしましたが、その辺の話は長くなるので割愛します。





そして翌日の真っ昼間、僕は再びその場所へ足を運びました。


見てくださいよこの景色

なんと雄大で美しいことでしょう。


さて、何故僕が昼間にこの場所に来たのか。

答えはもうお分かりですね?



幽霊を捕まえに来ました。


(流石に夜に来るのは怖かったので昼に来ました……)



念のため虫あみは持ってきていますが、彼らに物理で干渉できるかどうかは不明です。

細けぇこたぁ忘れちまおうぜ!!







いざ、件の"出る"お堂周辺へと足を踏み入れます。















あら、昼間に来るとずいぶん神秘的で綺麗なのねぇ~~😊😊😊











場所の特定を避ける為、写真こそ載せれませんが…

そこでは近くで流れる河の音など聞こえず、代わりに耳に入ってくる音ならば、さらさらとなびく葉っぱの音や鳥のさえずりが優しく唄っているだけで……

うん、幽霊なんか居なさそう…



そうだよね

これは時間が悪かったね。





















突然ですが、皆様はカブトムシやクワガタを採る際に罠を仕掛けた事はありますか?

僕は一度だけ罠を使った事があります。


なかなか普段はカブトムシが集まらないような木でも、バナナや赤ワイン等々を混ぜて云々やった罠を仕掛けてみれば…………あら不思議!!








 













幽霊も罠で誘い出せばいいのでは…………!?









翌日の夜、僕はみのるお嬢様の家に向かいました。

彼の家で降霊術をする為です。















 ~「ひとりかくれんぼ」のやりかた~

1.午前3時になったら、ぬいぐるみに最初の鬼が自分であることを3回伝える

2.風呂場で水を張った桶にぬいぐるみを沈める

3.部屋に戻り、明かりを全て消してテレビに砂嵐の映像を流しておく(youtubeにいっぱいある)

4.目を閉じて10秒数え、刃物を持って風呂場へ

5.風呂場のぬいぐるみに「○○見つけた」と言い、ぬいぐるみを刃物で刺す

6.ぬいぐるみに「次の鬼はあなた」と伝えて、あらかじめ塩水を置いておいた場所に隠れる




以上、全ての手順を終えて、僕はクローゼットの中に隠れました。


ルールとしては「2時間以上続けてはいけない」と書いてありましたが、そんな事を言っている場合ではありません

だって何時間待っても会いたいんだもん。




クローゼットの中でスマホをいじりながらも、刻一刻と時間は過ぎて行きます



真っ暗な部屋の中、砂嵐の「サーッ」という音だけが響き渡ります。














気が付いたら朝でした。





めっちゃくちゃ寝てました。

みのるお嬢様も起きてました。









結論から言うと、何も起きませんでした。









1つ、大事なことに気が付きました。




僕はやはり、ホラーやオカルトが好きです。

それは単純に「怖くて楽しい」から。

しかし、「本当か嘘か」なんて事はそれらにおいては重要ではないのです。


例えば心霊映像やら、心霊動画やら、作り物であっても良いのです。

「楽しいかどうか」それが一番大事。


気持ちがレイムじゃモノホンプレイヤーになれねぇってことですわな。



自分の想像しうる範囲でしか時間が流れず、あっと驚くような奇跡も起きない

そんな現実で少しでも夢を持ち続けさせてくれる

だから良いんじゃないか。


もう少しだけ、曖昧なままにしておきましょう。

なにせ「いない」事を証明するのは「いる」事を証明するよりも難しいですからね。



そんな訳で、また今度「いろんな人に幽霊見たことありますか?」と聞いた時に「はい」と答えた人から教えていただいた怪談でも書かせていただことうと思います。


強引なまとめで申し訳ございません!







































はぁー……







書いてたらもうこんな時間じゃん。



お腹痛いし、公園のトイレでも入るかな。































ん?


















































に ん げ ん が い ち ば ん こ わ い !!!!!!!!!
















(実はひとりかくれんぼ中の写真は何枚も撮っていた筈だったのですが、いくら探してもスマホの中からデータが見つかりませんでした。)



おわり


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飯喰院 みのる(@mesi91_minoru)


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