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【どうするイングランド・イタリア】苦しんでいる2チームの問題点と解決策【EURO2024】


※第2節終了時点で話した内容です。

イングランド

フォーデンをどうするか

ポール(イングランドファン):2節まで見て、思った以上にベリンガムシフトのチームだなと感じたね。このチームはベリンガムのチームですよってなってるという印象。それをサウスゲートが狙ってるのか、ベリンガムが自由に動いた結果、そうなったのかはわからんけど。これだけベリンガムが中心のチームなら左はフォーデンじゃなくていいよねってなってくるよね。

とっさん(イタリアファン):ポールが先週言ってた通り、その懸念点は出てるよな。

ポール:右はパーマーじゃなくてサカを使ったのはよかったと思う。パーマーだったら余計ぐちゃぐちゃになってたと思うから。
だから右でサカとベリンガムを中心に攻撃をつくるなら左は、ボックス内に突っ込んでこれるゴードンとか、左に張った状態から一対一で何とかできるエゼを使うほうがチームとしては活きてくると思う。

とっさん:フォーデンの代わりにパーマーでもいいと思うけどな。あれだけフォーデンが自由に動くんやったら、ポジショナルをベースに、とかって考えてないと思う。だから誰でもいいと思うで正直。フォーデンが調子悪いんやったら。

ポール:いや、フォーデンが調子悪いから上手くいってないんじゃなくて、ベリンガムがあれだけ縦横無尽に、悪く言うと好き勝手に動いてるから、フォーデンがやることない、という状況に見えるのよ。

とっさん:なるほどね。あと左サイドバックのトリッピアーが機能してないからフォーデンがやることないようにも見えるけどな。まだショーのほうがいいよな。

ポール:ショーはまだ使える状況じゃないと思う。デンマーク戦も出なかったし。3戦目に間に合うのか、もうトーナメントに進んでも間に合わないのか。

とっさん:そういう感じなんやね。

ポール:フォーデンを使うなら、右サイドに置くパターンも一回試してほしいね。まだ右にいるほうが、今の左に置いてるフォーデンより活きてくると思うから。デンマーク戦は右まで流れてミドルシュート撃つ場面も何回かあったし。

ライスの横に誰を置くか

ポール:ベリンガムを一列下ろして、フォーデンをトップ下……。まあそれでも今と変わらず、中央が渋滞して上手くいかないか。

とっさん:まあ、起きる現象は一緒な気がするね。だからフォーデンを外して、両ウィングをサイドに張らしてベリンガムが中央。そうなるとボランチはアーノルドでいいのかってなってくるな。
アーノルドはセルビア戦の後半は、ケインのポストプレーの落としを受けたり、サカがボール持った時にインナーラップしてあげたりっていうプレーがちょっと増えたと思うから、そういう役割が馴染んでいくといいとは思う。要はそれってヘンダーソンがやってた仕事やねんけど。アーノルドがヘンダーソン仕事できるようになって、サカ中心のコンビネーションが良くなるとめっちゃ強くなると思う。

ポール:ヘンダーソン仕事させるならギャラガーかなって気はするねんけど。

とっさん:確かに、そういう器用なことできそうなのはアーノルドよりギャラガーっていう感じはするか。

ポール:そもそもヘンダーソン入れとけばよかったやん。

とっさん:ははははは。誰かにその役割をやらすんやったら(笑)

ポール:まあ、誰がその役割をするにしろ、そういうシステムでいくのなら、ライスにはもっとアンカーの役割に徹してほしいな。

とっさん:前も言った通り、ライスはアーセナルでは結局ジョルジーニョの横が一番輝いてるよね。でもジョルジーニョ、ロドリみたいな選手がいない。そこの課題は出てるけど、それでもセルビア戦はクリーンシートで抑えたし失点は減るよね、ライスを中盤底に置いとておけば。それでいいんじゃないかな。

ポール:ライスも含め、みんな色々やろうとしすぎてる。サカくらい割り切った人があと何人かいればなー。

ケインが降りてき過ぎる

ポール:もうひとつ、その懸念点もあったかっていうのは、やっぱりケインは降りてきたがるね。それが思った以上だった。
ケインはもうちょっとボックス内での勝負に徹してほしいな。これだけトップ下タイプの選手がいるチームなら、降りてくるの我慢してほしい。十分ボックス内で仕事できるから、あなたは。

とっさん:セルビア戦、前半は結構大人しくしてたと思うよ。でも逆に後半は「お前が絡まなかったからチャンス作れてないんやぞ」と言われたんかっていうぐらい降りてきてたなと思った。

ポール:ケインが降りてくるのを活かすならベリンガムがもうちょっと気を利かせてほしいよね。ケインが空けたスペースは俺が埋める! ぐらいの勢いでゴール前まで突っ込んでいってほしいけど、そこまででもない。
デンマーク戦の後半、ワトキンスがケインに代わって出てきたんよ。ワトキンスはしっかり裏を狙うから、攻撃パターンも増えるなって感じだった。だからいろいろ噛み合ってないね、このチームは。

問題はいろいろあるがそんなに悪くない?

とっさん:でもさ、そこまで噛み合ってないとかネガティブなこと並べてるけど、別に1勝1引き分けやろ。その噛み合ってないとか、よく分からないという状況は対戦相手からすると、めっちゃやりにくいと思うよ。対策しにくいから。

ポール:対策しにくいけど、2試合で2得点で点取れてないからな。

とっさん:いや、そうやねんけど。イングランドとかフランスって戦術を整備してあげる方向性のチームではない。だからサウスゲートは大会中やけどもっとメンバーガチャをやっていいと思う。グループステージのうちに。フランスはムバッペが抜けたときのことも、大会中なのに試してるやん。だからデジャン方式でいいと思う。

ポール:いいと思う。いいと思うけどサウスゲートはやらなさそう。

とっさん:ははははは。確かに。

イタリア

マンチーニ時代と同じやり方?

ポール(イングランドファン):4バックでいってますよね。初戦のアルバニア戦も、スペイン戦も。

とっさん(イタリアファン):いや、マジでびっくりした。先週も言ったけど、3バックでいくものだと思ってた。

ポール:そうよね。前線はキエーザが右ウィング、ペッレグリーニが左ウィング、トップ下にフラッテージの4-2-3-1がベースに見える。

とっさん:守備の時は4-4-2気味だよね。スカマッカとフラッテージでプレッシャーかけてる。

ポール:先週も言ってたけど、キエーザを右に置くぐらいなら、左が利き足の右ウィングを選んでおいたほうが良かったんじゃないっていう話になってこないですか?

とっさん:もちろんそうよ。右サイドはサイドバックが高い位置なんかなって思ってたから、びっくりしましたよ。びっくりしてます。

ポール:スパレッティの評価が急降下ですよね。

とっさん:間違いない。 間違いないし、このやり方見覚えあるでしょ。イモってマンチーニ時代と変えてないんよ。それが一番腹立つ。
ペッレグリーニ・スカマッカのところをインシーニェ・インモービレにして、中盤をバレッラを右のインサイドハーフに回して、左をヴェラッティしたら前回のEUROと同じなんよ、ほとんど。
後ろは右サイドバックが低い位置でステイ、左サイドバックのディマルコのところがスピナッツォーラで上がっていくやろ。一緒やん。やり慣れてるでしょっていうのだけでこのやり方を選んでないかっていうのがめっちゃイラッとする。 親善試合でいろいろ試した意味とは。
そのやり方でフワッとそれで入って初戦のアルバニア戦勝っちゃったっていうのが良くなかったんかもしれないね。

フォーメーションを変えたほうがいい

ポール:どうしたらいいですかね?

とっさん:このスタイルでいくんやったら上手くいく形が想定しにくいね。スパレッティの戦術だったら、この4-3-3だろうっていう形ではあるけど、そもそも右のウィンガーをメンバーに選んでいない時点で詰んでる気がする。
いま右で使ってるキエーザも本来左で一番活きる選手やん。なんかやりたいなって思っても。考えようがないんやけどっていう印象やね。

ポール:そうね。このやり方ならメンバー選考からどうやねんってことよね。

とっさん:マジでそう。戦術どうのこうのじゃない。これはもう編成の時点で間違えたなって感じ。このシステムでいくなら。3-4-3やったらまだわかるなとは思うんやけど。

ポール:フォーメーションを変える必要があるくらい、苦しい展開ではあるよね。

とっさん:苦しいね。親善試合でやってた、2シャドーの左がキエーザで左に開きながら攻撃の軸になる。右がフラッテージで中に絞って右のワイドに足速い系のウィングバックを置く、とかになるんでしょうね。ベッラノーヴァかダルミアンか。
でも5-4-1とスパレッティの相性は悪いんですよ。この人の戦い方見たらわかると思うけど、やっぱりボールは持ちたいタイプなんやと思う。チームの作り方としてそういうふうに落とし込んでる。5-4-1やとよっぽど変なことしない限りハイプレスかからへんと思うし。だからそういう意味でも難しいよね。

ポール:スパレッティが決断してシステム変更できるかなね。

個人の爆発に期待

とっさん:システム変えるだけじゃなくて、誰かが殻を破って爆発する必要がある。ベッラノーヴァっていう超足速いウィングバックの選手が大覚醒してキエーザを左に回せるとか。キエーザがいらないくらいザッカーニが大活躍するとか。ラスパドーリを使って、ラスパドーリとスカマッカの関係性だけで点取れるようになるとか。

ポール:なるほど。

とっさん:ポールさん的に見て、キーマンは誰になりそうですか? この選手が爆発したらええんちゃう? というのは。

ポール:ドンナルンマ。

とっさん:もう爆発してるよ(笑) 凄かったなこの試合も。

ポール:凄かった。ここからもう一点も取られたらアカン。全てPK。

とっさん:あーなるほど。そうかもしれんね。ドンナルマとカッラフィオーリはめっちゃ良かったよね。

ポール:その二人は良かったね。

とっさん:いやカッラフィオーリさ、あいつはボローニャだとフラフラ上がって行くからセンターバックじゃない、とか言ったけどめっちゃいいな。

ポール:いいね。足元もいいし。

とっさん:今考えたらさ、スパレッティって一発勝負が得意なタイプじゃないのかもね。トーナメント戦に強い印象もないし。こんなもんやったんかもしれん。でも、なんせスクデットは取ってる男やからね。

ポール:そうやね。

とっさん:メンバーをカチャカチャっといじって俺が思いつかへんようなことがドンっとハマるかもしれん。そうなった時は皆さんお楽しみに。

このnoteはポッドキャストの内容を抜粋し、テキスト化して編集したものです。ポッドキャストではもっと詳しく話しているので、ぜひ聞いてください!

◆この記事の内容を話しているポッドキャスト
♯175後半 スペイン対イタリア、イングランド対セルビアについて語りました!


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