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「おじさんはカワイイものがお好き」感想

8月13日に初回が放送された、眞島秀和さん主演のドラマ「おじさんはカワイイものがお好き」(カワおじ)の感想。

マンガが源作のこの作品、眞島さん演じるスタイリッシュでイケてるおじさんが、実はパグ太郎というキャラクターが大好きで...というストーリー。

原作は読んでおらず、眞島さんがギャップのあるおじさんを演じるドラマ、という程度の前情報で初回をリアタイし、2回目をおかわりして見た感想を一言で言うと...

これは面白いだけのドラマじゃない

主人公の小路さんは、会社では部下思いのデキる上司、私生活ではバグ太郎に囲まれたパグライフを送っている。
パグ太郎を好きになったきっかけは子どもの頃に貰ったぬいぐるみで、パグ太郎歴はおそらく40年程である。
学生時代にパグ太郎のぬいぐるみを持っているところを同級生の女子に見られたことがトラウマになり、それ以来パグ太郎好きは周囲には秘密にしている。

ここまでの描写を見る限り、小路さんのパグ太郎好きは趣味嗜好を超え、小路さんのアイデンティティに深く関わっているように思われる。
他の登場人物にも、アイドル、コスメ、猫、アニメキャラなどそれぞれ好きなカワイイものがあり、自分の“推し”感を表現している。

「そうやってみんなの好きをもっと大事にすれば
僕たちきっともっとハッピーだね」

小路さんの甥の真純の台詞だ。
とても印象的な一言で、これはこのドラマのテーマではないかと思いつつ、ふとある言葉が浮かんだ。

「好きになっちゃいけない人なんて、いないんじゃないかしら」

ドラマ「おっさんずラブ」の中で、主人公の春田を好きになって悩んでいる牧の想いに気付いた同僚の舞香が、牧に向かって言う台詞である。

対象がカワイイものと恋愛相手という違いはあるが、性別や年齢に関係なく、自分の“好き”を受け入れ、他人の“好き”を認めるという心の動きにフォーカスしている点に、両作品に共通のものを感じた

カワおじも「おっさんずラブ」と同じように、コメディの向こう側に人としての葛藤や切なさが描かれて、私たちの心を大きく動かしてくれる、そんな予感がする。

多くの人に愛され、大切なテーマを伝えられる作品になることを全力で期待する。

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