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13年前の育児日記⑥ おばあちゃんはあまいもの

「おばあちゃん」はどうしてこうも甘いものなのか。
いや、それを見抜く目をもっている我が息子を褒めるべきなのか……。
やっぱりおばあちゃんは無条件で優しいということを感じているんだろう。そして、おばあちゃんの方もこれがまた見事にほとんど言いなりである。

子どもの笑顔というのは、無条件で降伏してしまうパワーがある。
もちろん、叱るべきところは、毅然とした態度で接しなければならないことはわかっているつもりだ。
息子は息子で最近は少し反抗するようにもなった。腹が立ったときなどはたたいてくる。それには少し驚くが、気を取り直して真面目な顔をして接しているつもりだ。だめなものはだめと教えなきゃいけない。

この世に数多ある育児書に、父親になっていくらか目を通すようになったが、それに書いてあることは様々だ。
そうすると結局、自分(と妻)の思いと共感できるものを信じるしかない。これは、文学や評論を読むのと変わらない。
3歳までは子どもの好きにさせるという育児書もあった。これも共感できる。そして、子どもと話し合う中で少しずつ意志の疎通が図れれば、善し悪しも教えていきたいと思っている。
しかし、どの育児書にも共通して書いてあることは、たっぷりと愛情を注いでいくこと。私ももちろんであるが、たっぷりと愛情を注ぐことを何より優先しようと思っていることだ。

で、その育児書とは全然違うのが「おばあちゃん」なのだ。
間食の有無。
だっこ。
おもちゃ。
昼寝もせずに遊ぶ遊ぶ。
うーん……。
こうした方が良いとかああした方が良いとか書いてある育児書には書いてないことのオンパレード。
これで良いのかなとかな、って思うことはいくらでもある。

(13年も前であるが)確かに昔とは時代が違う。
日焼け止めを塗ったり、アレルギーに気をつけたりしなきゃいけないし、生ものはまだまだ食べてはいけないらしい。緑茶もカフェインがあるからノンカフェインのお茶を飲ませるのだと。
もちろん間食はもってのほか。お菓子は塩分も高いし油分も多いそうだ。許されるのはバナナだが、バナナは一番高い有機バナナ。大人はフィリピンバナナだわいね。

しかし、おばあちゃんはそんなことは気にしない。

完全に息子の笑顔に屈している。わかる。その気持ち。
誰よりおばあちゃんの方が満面の笑みだから。

で、結局こう思う。

今、自分もこうして育ってるんだから、ま、いいか。

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