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月のハウス~手放して反対側へ!その②



満たすべき本当の月は反転の位置にあること、月星座は反転サインを満たすと素晴らしい効果がある
という記事を書きましたが、月のハウスについては書いていませんでしたので、付け加えます。ご興味があれば、先に下の記事からご一読いただけるとよりわかりやすいと思います。

※私は従来の月解釈ではなく、マドモアゼル愛先生の月欠損論をベースに、進化占星術や心理占星術と併せて、独自に月を解釈させていただいております。私の月解釈は、マドモアゼル愛先生の天才的な発見である正式な月欠損論を正しく理解し継承できているものではありません。その点はどうぞご了承くださいませ。





〇出生時の月が1ハウスにある方~内的幸福の方向性は7ハウスにあります

1ハウスは肉体であり、個性の発露です。1ハウスに月があると、「自然な個性の発露」に関する事柄に囚われて、自分の容姿や自分自身の存在そのものに自信のなさや所在のなさ、不安や迷妄感が湧きます。ゆえに、反転7ハウスの事柄を意識的に、前向きに捉えるように心がけてみてください。つまり、自分自身に集中する意識のベクトルを他者との関わりの中でこそ輝く自己、他者との関係性の中でこそ活かされる自己ーーという逆方向に向けます


自分がどう思われるかーーではなく、他者との関係性の中でこそ、喜びや成長が訪れるという可能性と事実にフォーカスします。他者と関わることは幸運を呼ぶものなのだという視点で、積極的に世界と関わる意識を持つこと。特に、配偶者や恋人、親友、仕事上のパートナーなど、自分にとって大切な相手に関心を向け、相手のニーズに焦点を合わせたり、相手に花を持たせる縁の下の力持ちに徹してみてください。そうすれば、自己肯定感が湧き上り、ウイン&ウインの豊かな現実が訪れるでしょう。


※1ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
摂食障害、醜形恐怖症、自己臭恐怖症、対人恐怖症、引きこもる、チャンスを上手く活かせない、主体性を発揮できず人の顔色ばかり気にする、成長と発展の損失、堂々巡り、焦燥感に囚われる、強い自己否定感



〇出生時の月が2ハウスにある方~内的幸福の方向性は8ハウスにあります

2ハウスは自己価値と物質性の認識です。2ハウスに月があると、地に足の着いた感覚が得にくく、精神が物質世界と調和しづらくなります。自分自身の才能や魅力や価値がわからず、またそれを素直に認められません。お金や生活基盤の心配をしたり、うまい話に飛びついたり、博打的要素のあることに騙されやすくもなります。ゆえに、意識のベクトルを8ハウスの事柄へと逆転させましょう。一旦、お金のことや自分の能力や魅力や自己価値の追求は手放してしまうのです。


そして、配偶者やパートナーと親密な関係性、深い絆を築くことに集中します。お金の心配をしないこと。お金を稼ごうと殊更頑張らずとも、お金は必ず結果的についてくるものと信頼してください。愛し愛される喜びにフォーカスします。相手がいるという喜び、自分を選んでくれた人がいるという感謝。一人で頑張るのではなく、運命共同体として二人で共に、人生の喜びや安定や基盤を創り出していこうと決意することで経済面も安定し、内的幸福感に包まれます。



☆月が2ハウスにあるけれど、「私、未婚だし、パートナーもいないよ」という方は何かひとつのことを深く深く探求してみてください。推しのアイドルでも音楽でもアートでもスポーツでも学問でも、何でもいいんです。その対象物と自分自身が溶け合って一体となるくらい、恋焦がれてみてください。やがて、突き抜けて、反対側に戻ってきます。



※2ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
あらゆるものの受け取り拒否、金銭的喪失、生活に追われる、働きづめの人生、美味しい話に騙される、詐欺に合う、仕事が定着しない、無価値観でいっぱいになる、無味乾燥な日々を送ることで虚無感に捉えられる、自立できない、大人になり切れない



〇出生時の月が3ハウスにある方~内的幸福の方向性は9ハウスにあります

3ハウスは健やかな自我の発達です。月が3ハウスにあると、この世界を好奇心の赴くまま、自由に体験するということが難しくなります。ありのままでよいのに、複雑に捉えてしまい、却って物ごとの表面だけを見てしまいます。また、知的能力が低いと思われることや孤独を恐れて、闇雲に情報や人との繋がりを求めます。それらを求めても、最終的には虚しさや想いを上手く表現できない消化不良感だけが残ります。


なぜなら、3ハウスの月に囚われると、物事の本質や核心部(生きる基本、極めて人間らしい率直さ)を理解することが難しくなってしまうからです。賢くあろう、アカデミックで知的な自分でありたいと思えば思うほど、思考が混乱して現実をうまく生きられなくなりますので、そのような視点を手放しましょう。物事の細部に捉われず、普遍的な視点を持つことが重要になります。


あるいは兄弟姉妹、身近な人間関係が心配の種になります。また、日常的な細かなあれこれに対して神経質になるため、思い切って、反対側の9ハウスに視点を向けます。9ハウスはアングルではないため、過小評価されがちですが、インド占星術などではとても重要視されます。なぜなら、9ハウスこそ本当の幸福の種(福の神・木星)だからです。それはつまり、成熟した人間性と高い精神性を獲得することが最大の幸運の在り処であることを意味しています。そこに意識の焦点を当てましょう。


そのために、深い思考や内観ができるひとりの時間を大切にしてください。大らかで大きな視点を持ち、揺るぎない精神的基盤を創り出してください。人間的成長と高度な理解力を身に着けることに集中するのです。そして、自分の魂の地平線を拡大していきましょう。


※3ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
孤独、身近な人間関係のトラブル、裏切り(と感じる出来事)、器用貧乏、知的表現の未成熟、主に対人関係における神経症的症状、過敏症、好奇心や可能性より不安を重視する人生、宗教やスピリチュアルや学問に翻弄される、一人相撲、知的価値を求めてさまようが何も残らない、他者の気持ちやニーズや現状を読み違える



〇出生時の月が4ハウスにある方~内的幸福の方向性は10ハウスにあります

4ハウスは内的安心感、拠り所、ルーツです。親や実家や血縁的ルーツに留まらず「自分でも気づいていない心の拠り所」も含まれます。4ハウスに月があるとそこに囚われて、他者や何かによって不安感を埋めようとします。自分がどこにも属していないような不安定感を感じ、ルーツ(根っこ)が断ち切られた根無し草、あるいは、糸の切れた凧のような存在であるように感じて、深いところで不安と孤独感が付き纏うのです。ゆえに、何をしていても自分自身のルーツ(拠り所)が気になります。大抵は、家や実家、両親のことが気になって、自由に遠くへはばたくことができません。


自分は守られていない、愛されていない、認められていないと感じているケースが多いでしょう。思い切って、実家から離れましょう。親を見捨てるということではなく、精神的にも物理的にも距離を置き、共依存を断ち切るのです。そして、誰にでも帰るべき(内的)故郷はあるものなのだ、それは無くならないのだという信頼感を取り戻し、自由に自立していきましょう。



4ハウスに月があると、どうしても親からの自立が難しくなります。必要以上にそのことばかりが心を覆い、常に心配の種になります。ゆえに、反対側の10ハウスに視点を置きましょう。実家や親のことを先に考えるのではなく、常に自分自身の目的や目標に向かう視点を持ちます。ひとりの独立した人間として、自分がどうなりたいか、何をしたいのかに目標を定め、着実に成果を上げていくように集中しましょう。




※4ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
愛を埋めるためのあらゆる依存症(特に食べものや嗜好品で満たそうとするため、過食や拒食になりやすい)一人になりたくないため、他者に依存する、毒親や不誠実な異性との共依存、宗教やメンターにハマる、多動症、過呼吸などの症状、自分の深い感情から逃げる、不安恐怖症、広場恐怖症



〇出生時の月が5ハウスにある方~内的幸福の方向性は11ハウスにあります

5ハウスと11ハウスはウキウキするような部屋です。5ハウスに月があると、人生を自由に楽しむこと、謳歌することへの強い欲求があるにも関わらず、そこに囚われを持ちやすくなります。そのため、却って自由な自己表現が制限されます。趣味や好きなことを無条件に楽しむことへの罪悪感を持っていたり、恋愛やセクシャリティへの否定感となって現れたりすることも。自分自身の自由を許していないが故、自由に生きている人への羨望や憎しみを抱くことがあります。


人生は楽しむためにあるのだ、すべての生命は喜びであり、自由に楽しんでいいのだ——ということを深く理解することで、囚われから解放されるでしょう。そのためには、反対の11ハウスに目を向けます。11ハウスは希望と幸運、友人からの恩恵と未来志向のハウス。古典占星術では「良き精霊の部屋」と言われ、とても楽観的な明るいハウスです。5ハウス・11ハウスに月がある人は、根底に明るくて前向きで活き活きとした性質、華やかで魅力的な性質を持っているはずです。


恋愛や趣味や自己表現そのものではなく、まずは自信を持って「与える喜び・繋がる喜び」にフォーカスしましょう。自我を手放した先にある全体に向けた理想や希望ーーを描きます。一旦、自分の苦しみや欲求や価値観を手放してみること。



また、子どもに囚われやすくなります。子どもに自己を投影することをきっぱり止めること。子どもの生命力と個性を信じて、ありのまま自由にさせること。親の価値観を押し付けず枠に閉じ込めないこと。他者や状況をコントロールしなくても、望む結果は与えられると信頼すること。未来や希望を信じること。自分を手放した時、自分自身が最大限に輝きます。



※5ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
支配的な子育て、他者をジャッジして糾弾する姿勢、妬みや嫉妬に囚われる、SNSを見ては自分と他者を比べてしまう、承認欲求に囚われる、買い物依存、目に見えるもので自分の価値を埋めようとする、表面的で自己中心的な生き方、自己卑下、焦り、外側基準


〇出生時の月が6ハウスにある方~内的幸福の方向性は12ハウスにあります

6ハウスは自己調整・自己鍛錬の部屋です。6ハウスに月があれば、義務や責任を果たすこと、勤労奉仕、健康管理、心身を健やかに保つための日常ルーティンなどに囚われます。奉仕とは何か?—健康とは何か?—個として社会に対して責任を果たすとは何か?—がわからず、根深い迷妄感があります。仕事や職場関連のことやルーティンに囚われ、そこにエネルギーを費やす割に、何も実益がもたらされません。特に、健康が失われたらどうしようという不安に陥ります。


そのために、健康オタクになったり、不自然なまでに食や化学物質等に神経質になります。過剰な潔癖症や病的な拘りは捨てます。健康的に人間らしく生きることは、頭で考えて行うことではなく、日常や心身の恒常性に従うことで、自ずと得られるものであることを理解した時、不自然な囚われから解放されるでしょう。


大らかでシンプルな思考を持ち、自然のリズムと一体化して委ねることで、内側から智慧が湧き上ります。健康や食事への拘り(コントロール)を思い切って手放し、なんでも有難く頂く姿勢を持ち、病気や不調を殊更恐れない自由でのびやかな内的世界を構築して、受容性に満ちた大らかな視点に足場を置きましょう。


※6ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
潔癖症、あらゆるパラノイア(神経症)、自分と他者への厳しいジャッジ、
ルーティン以外の生活ができない、自由を失う、食や健康への病的なまでのこだわり、独裁的姿勢


〇出生時の月が7ハウスにある方~内的幸福の方向性は1ハウスにあります

7ハウスに月があると、対人関係に囚われます。特に「契約を交わした」親密な間柄の相手(配偶者・特別な親友・仕事上のパートナーなど)との関係性に心配や不安が沸き起こります。とりわけ、配偶者やパートナーの言動や関係性に過剰反応する傾向があります。


相手と対等な関係が築けず、バランス感覚がわからなくなったり、率直なコミュニケーションが行えなかったり、相手が自分を裏切るのではないかと恐れを抱きやすくなったりします。まずは自分をしっかり持つことから、自然的に調和的パートナーシップや信頼関係が生まれることを信じてみましょう。


そのためにはまず、人の顔色をうかがい、相手ありき、相手の反応ありきの視点を手放し、1ハウス(自分自身)へ意識を向けましょう。自分がどうしたいか、自分がどう感じているかを軸にして、揺るぎない自己肯定感を獲得すること。自分自身が満たされていれば、物事は整います。


何より、自分自身の意志決定を大切にして、常に自分基準を大事にしてください。外見を美しく飾ることもとてもよいでしょう。積極的におしゃれや自分磨きをしましょう。めざせ、ファッションリーダー、自分ブランド!!!人から憧れられる存在になれるはずです。



※7ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
自らの強い結婚願望に振り回される、共依存、DV・ストーカー被害、パワハラ、支配的な人物との出会い、いじめに遭う、誹謗中傷を受ける



〇出生時の月が8ハウスにある方~内的幸福の方向性は2ハウスにあります

8ハウスは他者と深く関わることでもたらされる絆や価値を示す部屋です。また、このハウスは「ほの暗さが漂う秘密の部屋・公に見せないものを象徴する部屋」と言われています。そのために、セックスやセクシャリティに関わる傷や恐れを持ちやすくなります。他者と深く関わること、一体化することで、自分自身が傷つくのではないか、自由を奪われ拘束されるのではないかという無意識の深い恐れを持っています。


相手とひとつになりたい、他者や世界と融合したいという想いが自然に湧きあがった時、囚われていたセクシャリティへの恐れや観念が解放され癒されるでしょう。セックスは自分を傷つけたり、不快にしたりするものではなく、生命の根源的喜びであることがわかり、魂が癒されるでしょう。そして、求めていた愛や一体感が、はじめからここに存在していたことに気づくでしょう。


さらに、8ハウスは「死、相続、オカルト、借金、根源的恐怖」も司るため、これらに纏わる不安が沸き起こってきても相手にしないこと。借金や物事の繰り越しをせず、健全で堅実な生き方を心がけ、実体の掴めないものにも傾倒しないようにしましょう。


そのためには、それらへの渇望は一度手放して、反転2ハウスに意識の焦点を合わせます。堅実な経済観念を持ち、自分の稼ぎの範疇でシンプルかつ豊かに生活するような姿勢。自分に必要な物質的豊かさはすべて自分で生み出すことができるのだーーという安心感に溢れた自給自足的生き方。地に足の着いた明確な手応えのある毎日を送るようにしましょう。それは、お茶を飲んで「ふうぅ」と安心して、今ここに着地するような感覚です。五感の喜びを重視して、地球の上にしっかりドンと足を付けているような、安定感のある生き方に集中します。


※8ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
セックス依存症、男性恐怖症に陥る、パートナーシップが結べない、孤独、オカルトや占いに過剰にハマる、自傷行為、自虐行為、与えられることへの過度の期待


〇出生時の月が9ハウスにある方~内的幸福の方向性は3ハウスにあります

3ハウスと9ハウスは情報の軸で、9ハウスはより高度な専門的知識や高い精神性を司ります。精神の自由と解放、意識の拡大を示す部屋です。抽象的で高度な学問、形而上学的分野、海外に関すること、人生の意味を深く追求するような哲学、思想、宗教、精神世界などに関連します。そのため、学歴やキャリア、アカデミックで知性的な在り方、グローバルな生き方に囚われます。


本物の高度な智慧や深い知性とは、あらゆる可能性を奪うことのない、自由で拡大していく精神そのものにあることが理解できると、囚われから自由になれます。そして、高い精神性と高度な知識を持ち、常に前向きな姿勢で、誰かを勇気づけたり、教え導いたりする存在になっていくことでしょう。


そのためには、反転3ハウスに目標と視点を置きます。たとえば「高度な内容を誰にでもわかるように、いかにくだいて伝えられるか」を目指すようなイメージです。意識の矛先を大衆や身近な繋がりに向けて、実践的で平易な表現を常に意識しておくといいと思います。


また、3ハウスは「基本」なので、基本を大事にする姿勢ですね。権威的なものや高尚さや高度な学問など、とかく「遠くて広くて精神性の高いもの」に自分の価値や拠り所を預けてしまいがちなので、それは手放してしまって、「庶民的でわかりやすい話をしてくれる親しみやすい先生像、大衆向けのメッセンジャー像」を描くといいと思います。ここではないどこか遠くではなく、視線は近くに、いつも目の前に置いておきましょう。


※9ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
学歴コンプレックス、権威主義、頭でっかち、融通のなさ、学歴経歴で人を判断する、海外へのコンプレックスや囚われ、聖地巡礼や修行的な精神的に特別感のあるものに傾倒する、現実性が伴わない生き方や思考に囚われる、理想ばかりを追求して足元が覚束ない、価値観や正義の押し付け、放浪癖



〇出生時の月が10ハウスにある方~内的幸福の方向性は4ハウスにあります


10ハウスは自己実現としての社会的成功、達成、名声、上り詰めたキャリアを示す部屋です。生活のためのお金を得るサラリーマン的な職業ではなく、天職・トップ・指導者・創始者と呼べるような位置を指してもいます。また、MC(10ハウスカスプ)は母親を示しています。ただでさえ月は母親と密接な関係を持っていますから、10ハウスに月があれば(特にMCに近いほど)母親の影響を強く受け、母親をモデルとした生き方に囚われたり、母親から認められなくてはならないという強迫観念を持つケースがあります。できれば、母親と自分を重ねている無意識(母親との自己同一視)を解放してください。心理学的アプローチも有効です。



社会的肩書きや地位、職業的ステイタスや成功の形に囚われてしまい、理想の社会的成功を手に入れていない自分に、自己卑下や劣等感を抱きがちです。しかし、本当の成功とは自己実現そのものにあることを理解する時、その幻想から解放されます。社会的ステイタスや収入や影響力ではなく、自分という唯一無二の存在を統合して認め切った時に、欲しかった<達成感と成功>が与えられるでしょう。本当は、様々な現実的能力を持っているはずの方です。


そのためには、反転4ハウスに視点を置きます。社会的成功やステイタスを求める気持ちを一旦捨てて、周囲に優しく寄り添うことを目標にします。他者だけではなくて、自分自身の気持ちにもしっかり寄り添うこと。あなたといると癒される、あなたがいるだけでほっとするーーそう言われるような「みんなのお母ちゃん的存在」になりましょう。そうなれたら百人力です!



そして、外側やステイタスよりも家に注目します。家を整え、インテリアに凝ってみるのもいいですよ。自分のいつもいる場所で「安心できる居心地のよい空間」を創り出すことに集中してくださいね。やがて、「キャリアとしても満足できる位置」に立っているでしょう。


※10ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
他者と明確な境界線を作ることにより冷たい人になってしまう、経歴コンプレックス、権威や強いものに傾倒する姿勢、自分を大きく見せようとする、ステイタス重視、セレブ志向・目的志向、過剰な上昇志向、隠された負け犬精神、状況をコントロールしようとする、傲慢、計算高さ



〇出生時の月が11ハウスにある方~内的幸福の方向性は5ハウスにあります

11ハウスは未来への希望、理想のビジョンを表す部屋です。伝統的に木星は11ハウスでJOYになるとされます。つまり、普遍的視点で社会全体の利益を考える視座を象徴している、夢と希望に満ちた発展的な部屋と言えるでしょう。また、広い意味でのネットワークや繋がり=友人・仲間を示します。リアルで繋がっている親しい友人や家族的な繋がりではなく、理想を共有している同士・仲間といった意味合いです。暗号通貨・NFTなども11ハウスに含まれると言われています。


また、自分自身の本当の理想を見つけだし、そこへ向かって力強く進む段階を示してもいます。それは自分自身が始めにエネルギーを発信して、それに共鳴した仲間やチャンスが引き寄せられて、ビジョンと可能性が開いていくことを指し示しています。


しかし、自分には理想を実現するだけの力がない、あるいは仲間から疎外されるという不安を持っているため、外側に囚われます。共通の理想の下に集まった未来志向の人との繋がり=何らかのサークルや特定のグループに拘ってしまうのです。そこでの人間関係に神経を使い疲弊する傾向があります。特に、女性とのトラブルが繰り返し生じることがあるかもしれません。その場合、「無意識に鎮座している母親像とその呪縛」を「未来へのビジョンや理想の人間関係像」から切り離してください。母親像をそこに投影しないということです。(イメージの中で切り離すだけでも効果があります)


本当の可能性や希望、自由や博愛とは、自分自身を信じることから、自らが自分の喜びに従って動き出すことから生まれると理解した時、自分自身も他者も等しく自由にさせることができ、目の前の世界が大きく開かれていきます。


そのために、反転5ハウスに視点を向けます。仲間やグループを求めるのは一旦止めて、5ハウスの意味する「ロマンス(恋愛やときめき)、生命力に溢れたやる気と創造性、芸術、趣味、こども」など、あらゆる個人的楽しみごとの追求に視点を置きましょう。自分自身の内側から湧き出すあらゆる自由なクリエイティビティですね。独自の創造性やセンスを活かした自営業(たとえば作品のネット販売等)なども、ここに含まれると思いますから、おすすめです。


大義名分、理屈や正しさや常識なんて度外視で、とにかく自分が好きなこと、喜びを感じることにフォーカスします。毎日が創造性爆発!です。自分勝手と言われようが、非常識と思われようが、それでいいんですw自分を楽しませ、自分の喜びに焦点を合わせてみましょう。


ティーンエイジャーの時って、何もかもが自分中心の世界で、キラキラと輝いていませんでしたか?まだ社会人としての責任も義務もなくてとにかく自由、あの感覚です。または恋に落ちた時の精神状態。世界がバラ色ですべてが私のためにある世界観!毎日を踊ってスキップして暮らしてくださいね。そのうち、11ハウスも満たされているはずですよ。


※11ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
他者の個性や自由を許さない姿勢、独断的で被害者的意識を持つ、悲観的になる、卑屈になる、客観性と論理性を失う、解決策を見いだせない、排他的になる、友人関係やサークル・グループに翻弄される



〇出生時の月が12ハウスにある方~内的幸福の方向性は6ハウスにあります

12ハウスはわかりにくいハウスなので、詳しく説明しますね。この世とあの世の境界にあるような世界が12ハウスです。潜在意識、心象世界であり、それは自分自身(アセンダント)からは背後にあたり、最も見えにくい場所に位置しています。ゆえに、「隠れた敵」をも意味すると言われますが、それは案外「自分自身」なのだと思います。敵とは自分自身の内的な闇です。


この世的に具体化すると、隔離された場所、アンダーグランドな場所を指しています。サナトリウムやホスピス、刑務所、修道院(これは諸説あり)など。また具体的な一例としては、地下にあって秘密めいた会員制のバーやクラブ、密教的なもの、高度に抽象的で心象的なアート、なんていうものも、12ハウスにあたると思います。


対極にある6ハウスを「健やかな肉体を保つために必要な日常的ルーティーン」だとすれば、12ハウスは「魂と精神の真っ当さを保つために必要な要素」と言えますので、瞑想や隠遁生活、夢判断、チャネリングなどもここに入り、自分自身の内面に深く向き合うためのあらゆる事柄・修養を指しています。12ハウスに月があれば、特別に瞑想する時間などを設けるのではなく、日常のすべてが瞑想であり、現実こそがスピリチュアルだと受け止め、毎日を丁寧に、日常を深く生きることがおすすめです。


ゆえに、12ハウスに月がある人は、エモーショナルで自己陶酔するような精神状態に陥ることや形のない曖昧な世界(霊感世界・心象世界・スピリチュアル)に傾倒することは避けましょう。他者との境界線をきちんと引き、あくまで現実的視点を持つようにします。あらゆる現実逃避や曖昧さ・幻想性は禁忌事項と言えます。


また、月が12ハウスにある人は、幼い時、母親との間に「埋まらない距離感や深淵な溝」を感じていて、非常な寂しさに耐えがたい想いをしてきたケースが多いです。お母さんが仕事を持っていて忙しく、思うように甘えられなかったとか、あるいは、専業主婦で家にいてくれたとしても、母親から突き放されるような感覚を抱いていたなど、心理的な距離感を感じていたようなケースです。


それに当てはまると感じる方は、幼少期に与えられるべき「安心して母性の中に抱かれる体験」が不十分で、それを満たしたいという無意識から見えない世界や心象世界に殊更拘っている可能性があります。世界は安心できる場所であるーー大人になってもその感覚が得られないため、それゆえこの現実世界があまりにも厳しく暴力的なものに感じられ、視点が12ハウス(雲をつかむような幻想性・ここではないどこか)に向かってしまうのだと思います。それを解放できるように働きかけてみるのも効果的です。


自分自身の暗部を見せたくない、閉じこもっていたい気持ちに縛られることもあるでしょう。でも、この世界は信じてみるに値する場所であり、美しく優しさに満ちた秩序ある世界であることを、体験から知っていくことで、この物質世界のダイナミックな素晴らしさを、安心して味わうことができるようになるでしょう。


そのためには何より、6ハウスに視点を合わせて、 ふわっとしたことや空想やスピリチュアルではなく、今、現実的に何ができるかというきっちりした生き方に徹すること。6ハウスは健康や義務・業務(サラリーを得るための雇われ仕事、日々のルーティン)の部屋です。肉体を健やかに保つために必要なあらゆる事柄がここに含まれます。毎日を丁寧に、意識を今ここに定めて、きちんと生活していくと、生来の感受性がイキイキと躍動し始めると思います。


※12ハウスの月に囚われると起こりやすい事象
スピリチュアルに傾倒しすぎる、現実的判断ができない、今やるべきことがわからない、視点が狭くなるか曖昧になる、アルコール中毒、ドラッグ中毒、引きこもり、被害妄想、激しい攻撃性が出る、希死念慮、錯乱状態



月のハウスのことに囚われないために、そのことをできるだけ考えない方がいいのです。考えないというよりも「手放す」ということです。その根底には不安があり、前向きで建設的な思考ができないからです。コントロールを手放して、天にすべてを委ねましょう。



この方向(月のハウス)を目指しても、憧れても、そこにたどり着けないと明確に悟ることが、月を手放す上で大事なことだと思っています。月は仏陀が説いた「煩悩」です。煩悩とは実体がないのに、外側の出来事に延々と反応し、そして、「私の価値」を守ろう・「私の正しさ」を証明しようと苦しみ続けるのです・・・



すべての月はサインやハウスが違えど「低い自我を手放す」ことを求めています。それは口で言うほど簡単なことではありません。どうしようもない崖っぷちに追い込まれて、はじめてその握りしめた手を離すことができるものだと思います。しかし、一旦手放したら・・・手に入りますから、安心してくださいね。

厳密に言うと、月が働きやすい現場(ハウス)はひとつではありません。関連していきます。たとえば、月がハウスの境目付近にあるとそちらのハウスの影響も少なからず受けています。(人によっては、かなり強い影響を受けます。)


私自身も月が2ハウスにあるものの、1ハウスにごく近いのでその影響には明確な自覚があります。しかし、月が在室しているハウスが直接原因ですので、出生時間がわかる方は、是非、ご自身の月のハウスを調べてみてくださいね。無料ホロスコープ作成サイトがたくさんあります。



月を成熟させることにより、皆さまが太陽の道を活き活きと自分らしく生きていけますように!!!

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