見出し画像

冥王星がICと重なる時

4ハウスのはじまりであるICと10ハウスのはじまりであるMC。これについては諸説ありますが、私はICが父親、MCが母親だと認識しています。しかし、そう単純に割り切れるものではない部分もあります。



広い意味では、4ハウスとICが父親(父方)で10ハウスとMCが母親(母方)と、パッキリと分け難い部分があるからです。それはトランジットの影響にわかりやすくでます。現在、私のICポイントにトランジット冥王星がピッタリと乗っています。(2回目のコンジャンクション)



多くの場合、出生図の天体やアングルにトランジット天体が完全な合(コンジャンクション)となるタイミングは、(逆行を繰り返すために)約3回起こります。土星や冥王星が重なってくる場合、一度目で青天の霹靂のごとく問題が勃発し、二度目でその意味を理解し心構えができ、三度目で結実するーーという流れになることが多いと思います。



私の場合、トランジット冥王星がICに対してアクティベートしてきた問題(目を向けるように促してきた事柄)は完全に母親(母方の家系)に関することでした。一度目の冥王星IC合で相当な打撃を受け、二度目の冥王星IC合で覚悟が決まり、一連の体験が意味する全貌が見えてきました。そして、いよいよ母と今生のお別れをする時が近づいてきました。



それは肉体の母親との別れであると同時に、それよりも母なる存在からの完全なる自立を促してくる体験でした。ICとは「母なる存在・依存していた対象・存在の拠り所」を示しており、それは父親かも母親かもしれませんし、その両方かもしれません。人によってはまた別の存在である可能性があります。



冥王星や土星がICを通過していく時、自分でも気づいていない心理的しがらみ、昇華されていない感情を見つめ、そして、依存している対象からの完全なる決別と自立を要求されるのです。


それはお別れであると同時に、心理的な(月的な)独り立ちの時であり、自分自身の人生を生き始めるための生まれ変わりのような時です。また、4ハウスは家系的因縁(DNA的に継承してきた負の遺産)を解消する意味も含まれます。



月は感情パターンを連鎖させていきますので、IC冥王星合のタイミングは家系代表として、負の連鎖パターンを終わらせる時でもあります。つまり、月とも大きく関わるタイミングです。6ハウスを通過中のトランジット土星が私の歯の痛みを引き起こしていたと思っていましたが、土星をそのように動かしている本当のボスは「自立を促してきている冥王星」でした。冥王星は他の天体を使って、私たちに気づきと成長を与えようとするわけですね。



星の影響の凄さ、その正確さに改めて驚愕する思いです。人生の深淵さに手を合わせる気持ちになります。冥王星の凄みを生身で体験でき、星に携わる者としては冥利に尽きることでもあります。一連の母に関することで多くの方にお世話になり、また力をいただき、ありがたい気持ちでいっぱいです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?