小林百合子

フリーランス編集者。山や自然、動物についての書籍や雑誌を作っています。クリエイターでつ…

小林百合子

フリーランス編集者。山や自然、動物についての書籍や雑誌を作っています。クリエイターでつくる登山と出版ユニット「ホシガラス山岳会」発起人。著書に『山と山小屋』(平凡社)、『山小屋の灯』、『いきもの人生相談室』(ともに山と溪谷社)、『一生ものの、山道具』(PIE BOOKS)など。

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    山口岳のガイド登山で行った山行の様子を綴るジャーナルです。まったり登山からがっつり登山まで、一人一人の経験・力量・要望に応じてセミオーダーで山行企画を作っています。お気軽にご連絡くださいね。詳細はこちら:https://note.com/gaku88/n/n2dc80cc5263b

最近の記事

おばあさんみたいに歩こう①。 [那須岳 2021.9.26-27]

登山を始めてまだ3、4年目の頃、ある作家さんを北アルプスの燕岳へ案内したことがあった。とても天気のいい日で、その人はコマクサが咲く山頂をゆっくりと、いや、ぶらぶらと言った方がしっくりくるかもしれない。とにかく財布も持たずに近所をぶらぶらするような感じで、とてもリラックスした様子で歩いて回っていた。 人生初の北アルプスに登ってきて、こんなに静かな心持ちでいられるなんてと驚きつつ、横に並んで一緒に歩いてみたくなった。 その人は口笛交じりに小さく歌を口ずさんていた。「何ていう歌

    • 天国は歩いてしか行けない。 [赤湯温泉〜苗場山 2021.9.19-20]

      苗場山はずっと行ってみたいと思っていた山。 山頂に広がる高層湿原、そこに伸びる木道、そして愛らしい山小屋。 これまで信州の山にばかり足が向いていて、なかなか信越方面には足をのばぜずにいたのだけれど、秋の連休に温泉ラバーが集まって登る会があるというので、急遽、飛び入り参加させてもらった。 苗場山に登るにはいくつかのルートがあるけれど、今回は山の秘湯・赤湯温泉を経由するコース。格段に歩く距離が長く、道ゆきも険しいが、だからこそ温泉がしみるというもの。つらくない温泉山行など、

    おばあさんみたいに歩こう①。 [那須岳 2021.9.26-27]

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