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デザイン初心者、Webサイトデザインを作ってみた②

オンラインでデザインを学び始めて、早一ヶ月。あっという間に卒業制作がやってきました。

卒業制作の内容は、「ワーケーションサービスのWebサイトをつくろう」。

課題内容
・ワーケーションサービスのWebサイト(PC版)を作る
・サービス内容は自由に定義してOK

ご覧いただいてわかる通り、かなり自由度が高い課題です。「自由度が高い」というと一見作りやすいかのように思えますが、実際にやってみてわかったのは、自由な方が難しいということ。

今までの課題は、いくつかの制限がありました。制限とは、言い換えればヒントでもあります。「〇〇をしてはいけない」と言われれば、じゃあ「△△から工夫してみるか」と考えるとっかかりが生まれます。

どんなサービスにするか。なんの項目を入れるのか、入れないのか。そもそもこのサービスの目的はなんなのか?「今、何を決めるべきなのか」を念頭に置きながら、一つひとつ段階を踏んでいかないと、すぐに迷子になってしまう。

最後の課題で迷ったのは、この「決め方」の部分でした。しかし、この「決めた方」や「考え方」こそ、モンスターアカデミアで学んだ一番の財産なのではと思っています。

デザインのスクールというと、ソフトの使い方やテクニックを詰め込む場所だと思われがちなのではないでしょうか。少なくとも私はそんなイメージがありました。

ですが、今回の卒業制作の制作過程において、新しいテクニックについてのレッスンはありませんでした。最後まで何度も繰り返し問われたのは、そのデザインを作る理由や意図。

なぜこのデザインにしたのか?
その意図を表す最適なデザインはどんなものか?

ぐるぐると考えては迷い、思いついては悩み……の繰り返し。提出期限ギリギリまで迷っていましたし、PCに触れてない時間もずっと卒制のことを考えていました。

だからこそ、最終的には、「理由のない装飾は一つもない」と言い切れるデザインを作ることができました。

さてさて、前置きが長くなりましたが、最終的な提出物はこちらです。

今回の課題は「ワーケーションサービス」ということで、幸か不幸か私はターゲットど真ん中。

自分がターゲットだとラッキーなんじゃない?と思われるかもしれません。しかし、ターゲットだからこそ、自分ひとりの思い込みで突っ走ってしまったり、客観的に考えることができなくてドツボにハマったり……という罠もつきもの。

そこで一度、「ワーケーションってなんだっけ?」から問い直して考えてみることにしました。

「ワーケーション」でSNS検索をかけると、「行きたい」「楽しかった」などの反応だけでなく、「旅先で仕事とか辛すぎる」「余暇を削ってまで働くなんて」という声も少なからず見られます。

実際にワーケーションを経験している身からしても、この叫びは真理だな〜と思うのです。「せっかく旅先に来ているのに仕事をしている」と感じた瞬間、ワーケーションは辛いものに変貌してしまう。

「いつも通り仕事してるだけなのに、ロケーションが最高!」
「働きながら、ちゃっかり絶景まで楽しめちゃう」

こんな気持ちになれるのが、本来のワーケーションのはず。

仕事をしながらも楽しさを感じられる、という構造にすることが大事そう。ならば、「こもりたくなる場所」を作っちゃおう。せっかくなら遊び心のあるサービスを考えたい。そうだ、映画の世界に入り込むなんてどうだろうーー?

こんな発想から、映画の世界観の中に長期滞在できる「odd chapter」というサービスに決めました。

以下、発表で実際に使用した資料の一部です。

人生を物語の章(チャプター)に例える言い回しが好きだったので、
ネーミングのヒントはそこから得ました。
ちなみに今回、コピーを練る時間が足りなかったので言葉はかなり適当。
時間さえあればもっとコピー練りたかったな……(余談 of 余談)。
それぞれの映画っぽいフォントを探すのが楽しかった。
フォントの探し方は、「センスは知識から始まる」(著者・水野学)に
書いてあった方法を参考にしました。
ちなみにメインの写真4枚はすべて過去に自分が撮影した大好きな宿です。
イギリスでいくつか見かけた、古い建物を改装した映画館たちがどれも魅力的だったので、
そのイメージを少しでも取り入れられて嬉しい。
見るものすべてが糧になる仕事は、公私の堺が溶けるので辛い面もあるけどやっぱり楽しいよね。


「1ヶ月の講座を完走したら、達成感があるだろうな」。講座が始まる前の私は、そう思っていました。

無事に卒業発表まで終えた今、意外なことに、達成感よりも「デザインのことをもっと知りたい!!!」の気持ちのほうが強くなっています。毎日PCとにらめっこして、暇さえあれば参考資料を探して、体力的には割とへとへとなはずなのですが、疲れよりも好奇心のほうが勝っちゃってる。

すっかり大人になったあとでも、新しいことは学べる。自分には縁がないと思っていたことも身につけられる。たった1ヶ月で、変われる。身をもって知った日々でした。

ずいぶん長くなってしまったので、授業全体を振り返るのはまた次のnoteにて。ではでは。

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