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ヨガは心技体を鍛える超合理的メソッド

1ヶ月のヨガ留学を通して、ヨガは人間が健康な生活を送るための超合理的メソッドだと学びました。

ホットヨガに7年間通ってきて、
なんとなく身体が調子いいな、頭がすっきりしたなとか、心に余裕があるなと感じていたことは、インドヨガの教えの中で説かれてきたヨガの成果の一部で、生理学的にも哲学的にも根拠がある結果でした。

インドヨガの教えは日本語の「心技体」とマッピングできるなと思ったので、イメージしやすいようにセットで書いていきます。

ヨガは心技体を鍛える超合理的メソッド

心(Mind)•••哲学、瞑想

インド哲学には、人間の身体は宇宙である、という考え方があります。
宇宙は無限に広がる測りきれない可能性に満ちた空間です。

その宇宙の中には、意識(Conscious)と無意識(Unconscious)があり、私たち人間は意識(Conscious)の世界で生きています。

人間というのは【Thinking being】である点が他の動植物と異なる点です。

意識(Conscious)の話に戻すと、私たちが毎日鏡で見ている自分というのは、意識の世界に存在する自分です。
ただ存在しているだけの自分をイメージしてみてください。

一方、無意識(Unconscious)の世界は自分がまだ気づいていない世界で、感情(喜怒哀楽)や感覚(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)、精神も無意識の世界に存在しています。

これをインド哲学的には、プルシャとプラキリティといいます。
前者は太陽、後者は月をイメージしてみると分かりやすいです。

この無意識の世界は、人間の性質を表す3つのグナで表現されます。
サットヴァ(Sattva)、ラジャス(Rajas)、タマス(Tamas)です。

3つのグナについては、以下記事に記載してます。

人間は無意識の世界で「誠実」「傲慢」「怠惰」に分類されます。

ここで大切なのは、この3つに良し悪しはなく、3つのバランスをとることが重要だという点です。

もちろん、誠実なサットヴァが理想ですが、心の底からサットヴァになることは、ヨギーが悟りにつくことと同義なくらい、難易度が高いです。

私たち普通の人間には無理ゲーでしょう。
なので、サットヴァになる必要はなくて、3つの性質のバランスをとることに意識を向けることが大切です。

心を鍛えるためには、まずは上に記載したインド哲学(宇宙・意識・無意識・3つのグナの件)を理解し、次に自分の無意識の世界に目を向ける必要があります。

ステップ①
インド哲学:プルシャ&プラキリティを理解する

ステップ②
瞑想:自分の無意識の世界に目を向ける

瞑想は、シンプルに、ただ座っていることです。
これが意外と難しいんですよね。

瞑想ときくと、そんな長時間同じ姿勢で座ってられないとか、瞑想をやったことある人は、目を閉じて座っていても他のことを考えてしまう、という人がいると思います。

ただ座ってるだけなのに何故か心が落ち着かないとか、別のことが気になるというのは、インド哲学的にいうと無意識の世界をコントロールできていないからなんですね。

瞑想というのは、無意識の世界をコントロールするのに最適なメソッドで、これができるようになる=心を鍛えることに繋がります。

技(Technic)•••呼吸法、解剖学

インドヨガを身につけるために必要な「技」は、呼吸法だと思います。

呼吸はとってもとっても大切で、スピリチュアル的にいうと自分の中の宇宙のエネルギーを拡張させることができるんですね。

なんですけど、呼吸法を理解するためには、解剖学の知識も必要だと思っていて、スピリチュアルだけでなく、生理学的にも呼吸がめちゃくちゃ大事だということを知ってほしいなと思います。
(私がスピリチュアルあまり信じないので。。)

呼吸法については、以下記事でもまとめてます。

体(Body)•••アーサナ

アーサナは、サンスクリット語でポーズを意味します。

日本でヨガというと、よく見るホットヨガの広告にあるようなポーズをとることだと想像する人が多いと思いますが、ヨガというのは広義に教えを意味し、その中に含まれるアーサナがポーズをとることです。

アーサナは、ひとつひとつに名前があります。
鳩のポーズや立木のポーズなど、動物や植物の名前がついているポーズが多いです。

アーサナは、全身の細胞をアクティブにするために必要な教えです。
ポーズをひとつとるだけでも、足の指先から頭のてっぺんまでの骨や関節に意識を向け、身体に正しく力を入れる練習をします。

過去の私もそうですが、太っていたり、呼吸が浅かったりといった身体の不具合・不調は、大体身体の使い方が間違っていることに起因してます。
例えば、私みたいに毎日ハイヒールを履いていると、足の重心が前方に寄りやすく、前太ももの筋肉で身体を支えることになり、前太ももが太くなります。
また、お腹に力を入れる練習をしていないと、呼吸が横隔膜まで届かず、肩で呼吸をしてしまい、呼吸浅くなります。

人間の身体はめちゃくちゃ機能的で小さな関節でも役割があります。
それを正しく使えていないと、病気になってしまうというわけです。

まとめ

インドヨガについて分かりやすく説明するために日本でいう心技体に当てはめてみました。
ヨガ=健康に生きるためのメソッドなので、できるだけ日常生活に適用することが大切なんですね。

哲学と解剖学はインドヨガの教えを理解するために必要な知識なので、これは勉強する必要があります。勉強しましょう。

瞑想・呼吸法・アーサナは実際に自分でやってみて、練習を重ねることで身体が丈夫になったり、心が鍛えられていきます。
ちなみに、順番は呼吸法→瞑想→アーサナの順で実施してください。

1.呼吸法
2.瞑想
3.アーサナ

で、冒頭インド哲学について記載したとおり、大切なのはバランス。

瞑想・呼吸法・アーサナで心技体を鍛え、無意識の世界のバランスを整えることが、健康で文化的な生活を送るためのプロセスということです。

私の見解としては、上に記載した内容が身体の土台を作る必要最低限のプロセスで、これにプラスする形で自分に合ったメソッドを取り入れるのがいいと思っています。

自分に合ったメソッドというのは、例えば、アーユルヴェーダやアシュタンガヨガの八支則、カルマヨガや食事法などです。

ヨガってのはめちゃくちゃ広義なので、自分が学んで経験して良いなと思ったものをカスタマイズして生活に取り入れればいいんじゃかいかなと思います。
(日本ではヨガ=ポーズをとることのイメージが強いですが、これは間違っています)

インドにはこういった教えがたくさんあって、先人のヨギーやマスターから語り継がれて伝承していってるんですね。

インドで色々なヨガの先生の授業を受けてとても印象的だったのは、ヨガをやることで気づいた身体や心の変化を、自分の経験を交えて教えてくれる点です。

例えば、アシュタンガヴィンヤサはシーケンスが決まっているのでどの先生に教わってもアーサナは同じです。アライメントも同じ。
しかし、アジャストは違います。先生によって着眼点ややり方が全然違っていて、いずれも自分の経験を元に自分のアジャストを考案していました。

これってめちゃくちゃ大切なことだなと思います。

普段何気なく生きていると、これはこうあるべきとか、暗黙のルールとか、結構あると思います。
社会とか組織に属している以上、ルールとか法律ってのは必要だけど、その土台さえしっかりしていれば、その上に組み立てるものは、もっと自由で、自分が良いと思ったものでいいんだと思います。(抽象的)

全然まとまらないのですが、ヨガの教えを通して、全人類が、今この瞬間を少しでもポジティブに変換できるといいなと思ってます。
そのための第一ステップとして、自分と周りの人間が、健康で文化的な生活を送れるといいなと強く思ってます。

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